バスフィッシングを楽しまれているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の釣りたいバス釣り日記は、「ブラックバスの生態」聴覚と側線について紹介したいと思います。
「ルアーのラトル音って、本当に重要なんだろうか?」フィールドに立つアングラーなら、一度はこんな疑問を抱いたことがあるかもしれません。私たちはルアーのアクションやカラーには細心の注意を払いますが、「音」については感覚的に捉えがちです。
しかし、ブラックバスが水中でどのように音を感知しているかを知ることは、私たちの釣りを根本から変える可能性を秘めています。ブラックバスが音を感じる器官には、「聴覚」と「側線」2つあります。聴覚機能は以下のインフォグラフィックで示した通り、人間が考えている以上に鋭いです。

この記事では、科学的な知見に基づき、ブラックバスの驚くべき聴覚能力と、それが私たちのルアー選択やアプローチにどう影響するのか、5つの衝撃的な事実を通して解き明かしていきます。
では!! バスの聴覚と側線の衝撃!アングラーが知るべき5つの事実!の始まりです(^O^)/
ブラックバスの聴覚と側線の驚くべき5つの真実!
1. 衝撃の事実①:ブラックバスには「2種類の耳」がある
多くの人が知らないことですが、ブラックバスは音を感知するために、性質の異なる2つの器官を持っています。それは「内耳」と「側線」です。この二重の聴覚システムこそ、彼らが水中世界の音を立体的に把握するための鍵となっています。
- 内耳の役割: 人間の耳と同じように、ブラックバスも頭の内部に「内耳」を持っています。これは主に高周波域(30~1500Hz)の音(例:ラトル、金属ブレード、フック同士がぶつかる音など)を感知し、聴覚と平衡感覚を司る器官です。ラトル音のような、遠くまで届く音(物理学でいうfar-field effects)を捉えるのに適しています。
- 側線の役割: 体の側面に沿って走る一連の孔、これが「側線」です。こちらは低周波域(4~200Hz)の音や振動(例:スイムベイトのテールが水を攪拌する波動、ジグのラバースカートの揺らめきなど)、つまり水の動きそのものを感知します。これは、近距離での水の動きそのもの(near-field effects)を捉えるための特殊なセンサーです。
これら2つの器官が連携することで、バスは遠くの音で獲物の存在に気づき、近づくにつれて側線でその正確な位置や動きを把握します。この洗練されたシステムは、バスが優れた捕食者であるための根幹をなす生存戦略なのです。
2. 衝撃の事実②:側線は「触覚」に近い超感覚器官である
側線を単なる聴覚器官と考えるのは、その能力の半分しか見ていないことになります。実際には、側線は水の動きを「感じる」ための、触覚に近い高度なセンサーシステムです。
- 側線の構造: 側線は、内部に「ニューロマスト」と呼ばれる毛のような感覚細胞を持つ、一連の孔や管で構成されています。このニューロマストが、水のわずかな動きや圧力変化を検知します。
- 水の動きを感知: ルアーや他の魚が動くことで生じる水圧の波がニューロマストを刺激すると、バスの脳に信号が送られます。これにより、バスは物体の方向、位置、さらには動きのパターンまで正確に把握することができるのです。
- 実践的な意味: 実験では、目が見えない状態にされたバス(blinded bass)でも、側線だけを頼りに獲物を捕食できることが証明されています。これは、濁った水の中や夜間の釣りにおいて、ルアーが発する波動がいかに重要かを示唆しています。さらに驚くべきことに、魚が泳いだ後に残る「ハイドロダイミック・ヴォーテックス(流体力学的な渦)」の軌跡を、バスは側線で追跡できることが近年の研究でわかってきました。スイムベイトのようなルアーが時に絶大な効果を発揮するのは、まさにこの「生きた軌跡」を再現し、バスの超感覚に直接訴えかけるからに他ならないのです。
3. 衝撃の事実③:「ラトル音」が効く時と、逆に「サイレント」が効く時の科学的根拠
ラトル入りのルアーが爆発的に釣れる日もあれば、全く反応されない日もある。この違いには、科学的な背景が存在します。
- 音の有効性: 水は空気の約5倍の速さで音を伝える、非常に効率的な媒体です。そのため、ラトルトラップのようなラトル入りのルアーは、その音で広範囲に散らばるバスにアピールし、注意を引くことができます。特にバスの活性が高い時や、視界が効きにくい状況では強力な武器となります。
- 音への順応: しかし、特にプレッシャーの高い釣り場では、バスが特定の音に慣れてしまい、危険なものとして学習したり、無視したりする「コンディショニング」という現象が起こります。事実、バークレイ社の研究所で行われた実験では、フックのないハードルアーを繰り返し見せられたバスが、たとえ一度も釣られなくとも、すぐにそのルアーを無視するようになることが確認されています。これは、その音が捕食に繋がらない「無意味な情報」だと学習するためです。
リック・クランのエピソード:
この現象を象徴するのが、伝説的バスプロ、リック・クランのエピソードです。彼は1984年のバスマスタークラシックで、音の出るクランクベイトで釣りをしていたものの、最終日にパタリと反応がなくなりました。そこで彼は、サイレントタイプのシャッドラップに切り替え、見事優勝を果たしました。
「私は最初、シャッドラップのより繊細なウィグルアクションの違いだと思っていました。しかし、それ以来何年もの間、多くの場合でルアーのサウンドプロダクションがバスに口を使わせる鍵となる要因であることを自分自身で確認してきました。バスが騒々しいルアーを拒むときは、最小限の音しか出さないものを提供するのです。」
アングラーへの教訓:
このエピソードが示すように、ラトル音は万能ではありません。状況を読み、バスが音にスレていると感じたら、サイレントルアーに切り替える。この使い分けこそが、一歩進んだアングラーになるための鍵なのです。
4. 衝撃の事実④:実は「完全なサイレントルアー」は存在しない
アングラーが「サイレントルアー」と呼んでいるものでも、実はバスにとっては決して無音ではない、という事実は多くの人にとって驚きでしょう。
- ルアー本体の音: ルアーメーカーのボーマー社が実験用のプールでテストを行ったところ、ラトルが入っていないサイレントタイプのルアーでさえ、様々な音を発していることがわかりました。スプリットリングとフックが接触する「カチャカチャ」という音、ボディが水を切る音など、それらの音は水中でバスにはっきりと聞こえているのです。
- テキサスリグの例: ガラガラと音を立てないテキサスリグのワームでさえ、水を押しのける動きが発する低周波の波動や、シンカーがボトムやカバーに当たる「コツッ」という音は、近くにいるバスの側線で明確に感知されています。
- 重要なポイント: この事実は、私たちがルアーを「音の有無」という単純な二元論で考えるべきではないことを教えてくれます。重要なのは、「音の質」です。ラトル音のような人工的な高周波音なのか、それともフックの接触音や水を切る音といった、より自然で微細な音なのか。これからはルアーを「ラトル/サイレント」の二択でなく、「高周波の誘引音/低周波の自然な音」という新たな軸でローテーションさせてみてはどうでしょうか。
5. 衝撃の事実⑤:バスはあなたが思うよりずっと遠くから「聞きつけている」
私たちは水辺の静けさを楽しむかもしれませんが、水中のバスにとって、私たちが立てる物音は想像以上に大きく響き渡っています。
- 感知距離: 研究によれば、ブラックバスはおよそ20mも離れた場所からルアーの出す音を聞きつけることができます。そして、5mほどの距離まで近づくとその音に興味を持って反応し、3m以内に入ると音源の正確な位置を把握できるとされています。つまり、あなたが不用意に立てた物音は、バスがルアーの存在に気づくのと同じ、あるいはそれ以上の距離から感知されている可能性があるということです。
- アングラーが発する音: この驚異的な聴覚能力は、アングラー自身が発する音にも注意が必要であることを意味します。水際での足音、ボートの上でプライヤーを落とす音、エレキモーターの頻繁なオンオフ。これらの音は水中で非常に効率的に伝わり、バスに警戒心を与えてしまいます。
- プロのアプローチ: 日本のトッププロである田辺哲男氏は、プレッシャーの高い釣り場では、ポイントへのアプローチ時にエレキを使わず、風を利用してボートを静かに流していくことがあると語っています。これは、バスに余計なプレッシャーを与えないための究極のステルスアプローチです。私たちが思う以上に、バスは私たちの存在を「音」で察知しているのです。
おわりに
ブラックバスが持つ内耳と側線という2つの聴覚システムは、私たちが想像するよりもはるかに洗練されており、彼らが水中世界で生き抜くための強力な武器です。彼らは音を聞き、波動を感じ、それを頼りに捕食し、危険を回避しています。この記事で紹介した5つの事実は、ルアーの「音」が単なるギミックではなく、釣果を左右する本質的な要素であることを示しています。
次にフィールドに立つとき、あなたは水中の「音」をどのように意識し、アプローチを変えますか?その答えを見つけることが、あなたのバスフィッシングを新たな次元へと導くはずです。
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バスの聴覚と側線の衝撃!アングラーが知るべき5つの事実!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!! よい釣りを(^o^)丿


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