バスフィッシングを愛するアングラーのみなさん、こんにちは! 今回は、いよいよ本格化する「秋のバス釣り」について、じっくり深掘りしていきます。秋は、バスの活性が高まり、年間でも屈指の好シーズンとされる一方で、バスの居場所を見極めるのが難しくなる“諸刃の剣”のような時期でもあります。
「粘りすぎない」という秋の釣りにまつわる格言があるように、効率的なポイント選びと柔軟な移動判断が釣果を大きく左右します。実際、秋のバス釣りは「よく釣れる」と語る人もいれば、「難しい」と感じる人もいて、アングラーの間でも評価が分かれる季節です。
特に日本では、アメリカで頻繁に話題となる“フォールターンオーバー”の影響が比較的少ないとされており、バスの動きは地域やフィールドによって大きく異なります。そのため、釣りをするエリアにバスがいるかどうかの見極めが、何よりも重要になります。
今回の「釣りたいバス釣り日記」では、Bassmaster.comの『Refresher for Fishing The Fall(秋のバス釣りパターン再確認)』という記事を参考に、秋のバス釣りにおけるフィールド別の傾向、バスの動き、そして効果的なルアー選びについて詳しく紹介していきます。
秋は、バスがベイトフィッシュを追ってシャローへと移動し、フィーディングモードに入るタイミング。この記事を通して、そんな秋のバス釣りをより戦略的に、そしてもっと楽しく楽しむためのヒントをお届けできればと思います。
では!! 秋のバス釣り完全ガイド:フィーディングモードとルアー選びの最適解!の始まりです(^O^)/
Refresher for Fishing The Fall:秋のバスフィッシングを再確認
日が短くなり気温が快適になるにつれ、水温は下がり小魚は活発化する。冷たい雨と本格的な寒波が加われば、釣りの季節が本格的に始まる。
涼しい秋の気候はバス釣り師にとって諸刃の剣だ。
一方で、釣りのシーズンが終わりに近づいていることを意味し、アメリカ国内の北部の3分の2に住む人々にとっては憂鬱な知らせだ。
しかし同時に、多くの釣り人が年間で最高のバス釣りシーズンと考える時期の始まりでもある。日が短くなり夜が冷えることで水温が下がり、バスは夏の避難場所から浅瀬へと移動してくる。
そして、なんと彼らは腹を空かせているのだ。
これが秋の釣りが絶好調の理由だ。バスは活気づき、頻繁に餌を捕食する。冬に備えて脂肪を蓄えているという説もあるが、現実的には水温低下で活力が回復し、釣り人が好むエリアに群がる無防備な小魚を狙っているのだろう。
その動きはゆっくりと始まる。北部州では通常8月下旬から9月上旬、南部地域では10月から11月頃だ。
日が短くなり気温が快適になるにつれ、水温は下がりベイトフィッシュは活発化する。冷たい雨と本格的な寒波が加われば、本格的なシーズン開幕だ。
「水温が5~10度下がるまで変化に気づかないかもしれない」と、バスマスター・クラシック2度の優勝者ケビン・ヴァンダムは語る。「これが秋のパターンが始まる目安だ」
特に小川や沼地、湾の奥深くなど水温の低い場所は小魚を引き寄せ、バスもそれに追随する。夏の終わりにはシーズン最大級の小魚の産卵が起きるため、秋には巨大な群れとなって餌となる小魚が大量発生する——バスはこれを好機と捉えるのだ。
ザリガニや他の餌生物が無視されるわけではないが、バスは秋シーズンにはベイトフィッシュに集中する傾向がある。
そのため、釣り人はスピナーベイト、クランクベイト、トップウォーターなど、在来の餌生物を模したルアーを選ぶべきだ。
秋の釣りの最大の利点は、魚が攻撃的で一日中釣れることだ。実際、秋の釣りのピーク時には、餌が密集して水面近くで群れる午後中ごろが最高のアクションが期待できる時間帯となる。
以下に、全国の釣り人が直面する様々な水域における秋のパターンを紹介する。
秋のダム湖バス釣り攻略法:水温低下とベイトの動きを読む
メインレイクの水温が下がり始めると、バスは浅瀬への回遊を逆行し始める。初夏に沖合の深い構造物へ到達した時と同じルートを利用するのだ。ポイントやクリークの水路、溝を通り、餌がクリーク奥へ移動するのを追って移動する。
とはいえ、ある日は沖合の構造物に魚がいて、翌日にはクリーク奥にいるというわけではない。移動は天候の変化の激しさに応じて緩やかなプロセスとなる場合がある。
したがって釣り人は、バスが取るルートを考慮し定期的に確認すべきだ。岬やクリーク奥にいない場合は、クリーク河口や有望なエリア奥へと続く二次的な岬をチェックする。
ヴァンダムは、秋のパターンは冷たい秋雨によって加速されることもあると付け加える。
「夏の終わりや初秋に雨が降ると、新しい水が水系に流れ込み、ベイトフィッシュをクリーク奥深くに引き寄せる」と彼は言う。「通常は透明な湖では、この流入水が浅瀬を濁らせ、スピナーベイト釣りに絶好の条件を作り出す」
支流が豊富な広大な低地湖で最適な小川を見つけるのは困難を極める。湖に不慣れな場合は、最大の小川に絞り込み、河口から奥へと探る。
二度のバスマスター・クラシック優勝者ハンク・パーカーは、餌魚の位置を特定するまでは釣果を気にしすぎないよう助言する。
「秋は餌を探すために湖を車で巡る時間が長い」と彼は語る。「餌がほとんど見当たらないなら、次の支流へ移動せよ。最も大きなシャッドの群れがいる支流に、最も多くのバスが潜んでいる」
午後遅くには、水面下を移動する大きな影の塊(餌の群れ)が見える。魚群探知機を監視したり、単に鳥を探したりしても見つかる。
「支流に鳥がたくさんいれば、シャッドも大量にいると確信していい」とパーカーは言う。
タイミングが肝心だ。長い間アタリがなくても、突然キャストするたびにバスが掛かることもある。
だからこそ、秋の釣りで成功する釣り人は高速泳行ルアーを選び、魚群を発見するまでトローリングモーターで移動し続けるのだ。
秋の移動ピーク時には、古いクリーク水路に隣接する浅瀬が絶好のポイントであり、最も注視すべき場所となる。水深が深い必要もない。バスはシャッドをわずか数インチの水深まで追い詰めるからだ。特に濁った水域ではその傾向が強い。
テキサス州のデイビッド・ウォートンは、ボートを水路上に位置させ、隣接する浅瀬へルアーをキャストする手法を好む。
「多くの場合、小川の水深は約10フィート(約3m)でも、縁辺部はわずか2フィート(約60cm)です」と彼は説明する。「バスが浅瀬に上がっていなければ、水路の縁辺部に潜んでいる可能性が高い」
多くのカバーは必要ない。むしろ孤立した切り株、枝、岩、丸太の方が好ましい。バスはそこに潜み、餌が通りかかるのを待ち伏せするからだ。
水草も重要な要素となる。餌は保護を求めて水草周辺に留まり、バスはその縁辺に潜む。
高地湖でもバスは同様の移動パターンを示すが、いくつかの変数が存在する。ミズーリ州のブライアン・スノーデンは、バスがメイン湖域をより広く移動し、入り江や小川の深場を利用すると述べる。
「彼らは餌を追って絶えず移動するため、前年釣れた場所が翌年は不漁になることもある」と彼は説明する。
同じくミズーリ州出身でエリートシリーズのプロ、マーク・タッカーは、崖の岸壁や護岸ブロックが秋の餌の群れを見つける鍵だと指摘する。
「岩には大量の藻が生え、シャッド(小魚)がそれを食べに集まる。だからバスもそこにいるんだ」と彼は説明する。
彼は3/8オンスのチーム・スプリーム製バズベイトやスピナーベイトを使用し、ブレードを岩に「カチカチ」と当てながら操作する。
プロの多くは、使用するルアーの種類に関わらず、カバーから跳ね返るように仕掛けることを推奨する。アクションや方向の急激な変化が反応的なアタックを引き起こすからだ。
タッカーによれば風も有利に働く。風がベイトを流すため、風当たりの強い岸辺ではバスがより攻撃的になるという。
バスが餌の好みを変えるタイミングを見逃すな。小魚が主食だが、水温低下で最も目立つ獲物に切り替えることがある。
秋の自然湖でバスを釣る!岸際とウィードエリアの狙い方
北部の湖でもバスは同様の行動パターンを示すが、小魚が集まる支流が少ない点が異なる。代わりに春期に使用した広大な浅瀬へ移動する。
移動距離もはるかに短く、魚は単に水深の深い水草の縁(夏の間は主にここで過ごす)から浅い水草の縁へ移動するだけだ。
秋に水温が下がる時期、最大の浅瀬を縁取る水草の縁にある突端や曲がり角はバスを見つける理想的な場所となる。
風が強い日は、バスはフラットのさらに奥へ移動し、ダム湖で通用するルアー(クランクベイト、スピナーベイト、トップウォーター)が最高の釣果をもたらす。孤立した岩や水草の塊があるフラットはさらに効果的だ。
特に超透明な湖では、カバー(障害物)が重要である。なぜなら、カバーが最も多くの餌魚を引き寄せるからだ。ただし、晩秋の草の状態には注意が必要だ。水生植物は秋に枯死し酸素を消費するため、魅力が低下する。植物が緑色であればあるほど、魚を引き寄せる。
秋はスイレンがバスを惹きつける時期である。枯れ始め周囲の水草が薄くなるため、釣りやすくなるのだ。夏の間は大きなスイレン群落の茂みで安全を感じていたバスも、様々なルアーに反応しやすくなる。
効果的な手法は、ジグをハスの葉の上を泳がせ、隙間に落とすことだ。3/8オンスまたは1/4オンスのジグにフロッグスタイルのトレーラーを付け、水面下1~2インチ(2.5~5.0cm)で操作する。バスはスピナーベイトのように追いかけてくる。水面で食わなくても、突然目の前で落下すれば確実に食いつく。
秋の河川バス釣り攻略:流れと水温変化を味方につけろ
スティーブン・ブラウニングは、秋が河川釣りに最適な時期だと考えている。
「バスを数多く釣るという点では、この時期が最高だ」と彼は語る。「他の季節にはより良質なバスが釣れることもあるが、バスを数多く釣るという点では、秋が最も安定した時期だ」
バスは湖と同様に群れを成し、ベイトフィッシュを狙っているとブラウニングは指摘する。初秋には夏の生息地から遠く離れることはなく、水温が大幅に下がるまで流れとの関係を維持し続ける。
「アーカンソー周辺の河川では、大雨がない限り秋に大きな流れは発生しません」と彼は説明する。
「それでも魚は夏と同様に流れを頼りに移動します。川の良い点は、この秋のパターンが湖よりも長く持続する傾向にあることです」
ここでも小魚が鍵となる。ブラウニングは、釣り人がその河川系で優勢なシャッドや小魚に最も似せた小型クランクベイトやスピナーベイトに集中すべきだと述べる。
魚は流木、切り株、岩礁の背面に点在するカバーなどの物体に集まる。また湖と同様に、ベイトフィッシュを追って主要な支流へ移動する。
「砂州も重要なポイントだ。特に流木が1、2本横たわっている場所ならなおさらだ」とブラウニングは言う。「この時期、バスはこうした砂州を積極的に利用する。さらに、木片が散在する砂州の突端を見つければ、秋には魚が居る可能性が高い」
晩秋の天候変化は河川バスにも多少影響するが、湖に生息するバスほどではない。ブラウニングによれば、河川バスは基本的に浅瀬を好む生物であり、冬の極寒期を除けば比較的浅い水深で釣れるという。
「晩秋の寒波の後に数日暖かい日が続けば、浅場でバスを確実に釣れる」と彼は付け加える。
水温が南部で華氏50度前半(摂氏、約10℃)、北部で40度台(摂氏、約4℃)の場合、釣り人はペースを落とし、流れから離れた流木や木の根元へ繰り返しキャストすべきだ。
晩秋に浅場の水草が枯れ始めると、バスは水草地を離れ、木々を探し求めます。草地でバスを釣った場所の近くにある切り株や流木を探せば、そこに魚がいるはずです。
おわりに
秋は、バスの動きも釣り人の戦略もダイナミックに変化する季節。水温の低下、ベイトフィッシュの動き、そしてバスのフィーディングモードを見極めることで、釣果は大きく変わります。今回紹介したパターンやルアー選びのヒントを活かして、ぜひフィールドで秋のバス釣りを満喫してください。
自然の変化を感じながら、バスとの駆け引きを楽しむ——それこそが秋のバス釣りの醍醐味です。次回の釣行が、最高の一尾との出会いになりますように!
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秋のバス釣り完全ガイド:フィーディングモードとルアー選びの最適解!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!! よい釣りを(*^^)v



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