ヘドン・モスボス!ソフトカバー攻略の名作ルアーを解説!

ルアーインプレッション

バスフィッシングを楽しまれているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の「釣りたいバス釣り日記」では、ヘドンの名作ルアー「モスボス」を徹底的にインプレッションしたいと思います。

夏のヘビーカバーの釣りと言えば、フロッグが真っ先に思い浮かぶ方も多いと思いますが、かつてはヘドンのモスボスのようなウィードレス・スプーンも、ヘビーカバー攻略に欠かせないルアーの一つでした。

スプーンの歴史は非常に古く、釣具史上初めてルアーの特許が取得されたのは1852年のこと。当時は水中使用を前提にしたウィードレススプーンが存在していましたが、藻面での使用は想定されていませんでした。

1900年代に入ると、ルイス・ジョンソン氏がウィードレススプーン「シルバーミノー」を開発し、ベジテーションの中でスプーンを使った釣り方の礎を築きます。そして1980年、ヘドンはこの流れを受けて「モスボス」を世に送り出しました。

モスボスは、ソフトカバーやベジテーションを攻略するために設計されたウィードレススプーンで、長年にわたり多くのアングラーに愛されてきたルアーです。今回の記事では、淀川での実釣を通じて、モスボスの特徴や使い方、タックルセッティング、さらにカスタマイズ方法まで詳しく紹介していきます。

では!! ヘドン・モスボス!ソフトカバー攻略の名作ルアーを解説!の始まりです(^O^)/


淀川で活躍!モスボスの特徴と操作性を徹底解説!

2025年9月、淀川でヘドンの「モスボス」を使った釣りを楽しんできました。
今年の夏の淀川は猛暑の影響か、ウィードやベジテーションが異常なほど繁茂し、通常のリグではとても釣りにならない状況でした。

そこで活躍したのが、モスボス。フックがむき出しで一見すると根掛かりしそうですが、実際はソフトカバーの中へ気軽にキャストしても引っ掛からずにスムーズにリトリーブする事ができます。まさに、今の淀川のようなベジテーションだらけの環境にピッタリのルアーでした。

筆者撮影 ヘドン モスボス 

モスボスはバランス設計が非常に優れていて、キャストすると必ずフックを上にした姿勢で着水します。さらに、ウェイトが付いていないうえにボディの表面積が広いため、着水音はとてもソフト。プレッシャーの高いフィールドでも魚に余計な警戒心を与えにくいのが大きな強みです。

筆者撮影 モスボスのフックはオープンエクスポーズ

使い方はシンプルで、着水後にロッドを上方向または下方向へトゥイッチしながら、藻の上を引いてきます。トゥイッチを加えることで、モスボスのヘッド部分が水を叩き、控えめながらもしっかりとアピールしてくれます。さらに、ポケット(藻の隙間)で水に触れさせたり、キルを入れて少し沈めたりすると、ラバースカートが艶めかしく動き、バスへの誘いが一段と強まります。

ただし注意点もあります。モスボスはフックがオープンエクスポーズ(むき出し)でありながらソフトカバーでは引っ掛かりにくいのが魅力ですが、枝や流木といったハードカバーでは別。ここでは不用意にアプローチすると根掛かりしやすくなります。特にPEラインを使う場合は要注意で、風に流されたラインが障害物に触れて、結果的に根掛かりを誘発することがあります。扱いやすい反面、状況に応じた丁寧な操作が求められるルアーです。

筆者撮影 にしっかりとMOSS BOSSの製品名が確認できます

長く使っていると、モスボス純正のラバースカートはどうしても経年劣化でボロボロになってしまいます。そんな時は交換すれば機能を復活させることが可能です。ちなみにボクは、以前オフトから販売されていたスピナーベイト用の幅広ラバースカートに付け替えて使っています。

また、モスボスにはラトルなどの音を出す仕組みは搭載されていません。そのため強烈なアピール力を持つルアーではありませんが、最大の魅力は「普通のルアーでは通せないカバーの中を攻略できる」こと。これによってバイトチャンスが確実に増えると感じています。

ただし、食ってくるのはある程度のサイズのバスに限られる傾向があり、カバーを突き破ってくるパワーがない子バスはなかなかフッキングまで至りません。加えて、この手の釣りはどうしてもミスバイトが多いのが悩ましいところです。とはいえ、不意に襲いかかるバイトの迫力を味わうと、この時期になるとつい投げたくなるルアーの一つでもあります。

金属製のウィードレススプーンとの違い

モスボスは、金属製のウィードレススプーンと比べると沈下スピードが遅く、すぐに沈んでしまうことがありません。さらに、着水後の浮き上がりも早いため、慌てることなく操作できるのが特徴です。沈下が緩やかな分、水中のウィードを拾いにくいと感じるのも大きなメリットです。

一方で、金属製のスプーンには別の強みがあります。重さがある分、ファーストリトリーブでも藻面から飛び出しにくく、安定してトレースが可能です。同じウェイトであっても金属製はボディがコンパクトなため、空気抵抗が少なくキャスティング時の飛距離を出しやすいという利点があります。

その点、モスボスはプラスチック製ゆえにボディが大きく、どうしても空気抵抗が大きくなるため、キャスタビリティに関しては「抜群」とは言いにくいのが正直なところです。


ヘドン モスボスを楽しむ為のタックルセットアップ!

モスボスを快適に楽しむためのタックルセッティングで特に注意したいのは、「先重り」です。先重りを防ぐためにリール重量も意識したタックルセットアップをしたいものです。先重りになるようなら重めのリールと組み合わせたり、ロッドにバランサーを足す事で防ぐ事ができます。

モスボスの操作はトゥイッチを繰り返すのが基本になるため、先重りしたバランスでは疲労が蓄積しやすく、最悪の場合は手首を痛めてしまいます。扱いやすいバランスのロッドのセッティングが必須です。

また、釣りを展開するのはヘビーベジテーションの中。効率よく広範囲を探るためには、6.6〜7フィート程度のレングスが理想的です。さらに、バスを掛けた際にしっかりとカバーから引きずり出すためには、ミディアムヘビー以上のパワーを持つロッドが求められます。

筆者撮影 ロッド・ヒロイズムバウンスPDF リール・タトゥーラ ライン・シルバースレッドPE

モスボスにはベイトリールが基本となりますが、ベイトフィネスリールのような軽量タイプではなく、剛性の高いモデルを選ぶのが重要です。ヘビーベジテーションの中で魚を掛けると、一気にパワーファイトに持ち込む必要があるため、リールの剛性が強さを左右します。

また、ギア比はハイギア~エクストラハイギアが理想的。ルアー回収がスムーズになるだけでなく、バイト時に発生するスラックラインの処理も素早く行えるため、フッキング率の向上にもつながります。

ラインはPEラインの5~6号が推奨。太めのPEを使うことで、魚がベジテーションに潜り込んでも強引に引きずり出せます。結束にはリーダーを組み合わせても良いですが、カバーの多い淀川のようなフィールドでは直結で使うアングラーも少なくありません。

昔はナイロンラインの25~30lbを使っていましたが、ナイロンは伸びがあるため、スタックしたルアーを外す際に「飛び跳ね」てしまい扱いにくいのが難点でした。近年はPEラインの性能が向上し、太号数でも飛距離と操作性を両立できるようになっているため、PEの方が断然有利です。

また、ウィードレススプーンは、フックは消耗が早いため、定期的にチェックし針先が甘くなっていたらシャープナーでの研ぎ直し(タッチアップ)する事が大切です。


モスボスをアピールの強い!バジングスプーンにチューニングする!

モスボス自体は派手なアピール力を持つルアーではありませんが、インラインバズベイトを組み合わせることで「バジングスプーン」へとチューニングすることができます。

筆者撮影 チューニングしたモスボス

具体的には、モスボスのフロントアイにスピナーやブレードが付いたインラインバズベイトパーツを装着します。これにより、水中で回転するブレードが水をかき回し、波動とサウンドを発生。通常のモスボスでは控えめだったアピール力を格段に高めることができます。

このチューニングを施すことで、ベジテーションの中やプレッシャーの高いフィールドでも、バスの反応を引き出しやすくなるのが大きなメリットです。

モスボスのインラインバズチューニング方法

用意するのは、バズブレード・ステンレスワイヤー・リベットの3つだけです。
手順は簡単で、モスボスのスナップを外し、ペンチでステンレスワイヤーを成型して、リベットとバズブレードを取り付けるだけ。特別な工具や複雑な作業は不要です。

このチューニングの最大のメリットは、オフセットフックのバズベイトでは通しにくい、藻と水面の距離が短いベジテーションの中でも、インラインバズベイトなら問題なくトレースできる点です。金属製のインラインバズベイトも同様に使えますが、ウェイトがあるため早引きには向くものの、ゆっくり引くと沈みすぎて使いにくくなる場合があります。

一方、モスボスを改造したインラインバズベイトはプラスチックボディなので、沈下がゆっくりで藻面をじっくりトレース可能。スローな釣りでも違和感なく使えるのが魅力です。

ただし、このチューニングには一つ注意点があります。見た目のプロファイルが大きくなるため、キャスト時の空気抵抗が増え、飛距離が若干落ちる可能性がある点は覚えておきましょう。


モスボスのスペックとウィードレススプーンの歴史

ヘドンの「モスボス」は、1980年に登場した歴史あるルアーです。もともとは510・515・520の3サイズが展開されていましたが、現在は最も大きな520サイズが廃盤となり、2サイズのみが販売されています。


カラーラインナップは4色ですが、1/4オンスモデルでは「White Scaled」を除く3色が展開されており、用途や好みに応じて選ぶことが可能です。

LENGTH3inch 7.62cm
WEIGHT3/8oz 10.5g
HOOK#6/0
LENGTH2-1/2inch 6.35cm
WEIGHT1/4oz 7.0g
HOOK#4/0

スプーンの歴史は非常に古く、1852年にジュリオ・トンプソン・ピュエル氏が釣具史上初のルアーに関する特許を取得したのが始まりです。この時点でウィードレススプーンも存在していましたが、当時は藻面で使うことは想定されておらず、水中での使用を前提に設計されていました。

その後、1900年代に入り、ルイス・ジョンソン氏がウィードレススプーン「シルバーミノー」を開発。これにより、ジョンソン社が創業されます。シルバーミノーはウィードレススプーンの原点といえるルアーであり、1920年代にはウィードガード構造の特許を取得して本格的な製造が開始されました。

この開発によって、ベジテーションの中でスプーンを使って釣る方法が確立され、今日のソフトカバー攻略ルアーの礎が築かれたのです。


おわりに

皆さん、想像してみてください。夏の淀川、ヘビーカバーの中に潜む大物バスが、あなたのルアーに突然バイトしてくる瞬間を。フロッグでは届かない、普通のスプーンでは通せないソフトカバーの奥深くまで、モスボスなら自由自在にアプローチできます。

モスボスは1980年から愛され続ける名作ルアーで、特定の攻めが効く希少価値があるルアーです。あなたが手に入れずにいる間にも、他のアングラーはこのルアーでカバー奥のバスを次々と仕留めているかもしれません。

さらに、モスボスは初心者でも扱いやすく、経験者ならカスタマイズで無限の可能性を楽しめるルアーです。フックがオープンでもソフトカバーに強く、ラバースカートの動きでバイトを誘発。改造すればインラインバズベイトとしても使えるため、1本で何通りもの釣り方を試せます。

もしあなたが手をこまねいていると、この夏のバスチャンスを逃してしまうかもしれません。モスボスを手に入れたその瞬間から、カバー奥に潜む大物にアプローチできる自信と、釣りの楽しさが格段に広がります。

今すぐ『モスボス』手に入れて、あなたもソフトカバーの奥深くで、思わぬ大物バスとの熱いバトルを体験してみませんか?

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では!!よい釣りを(^_^)v


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