「パターンフィッシングの組み立て方」ハロルド・アレンから学ぼう!

タクティカル フィッシング

バス釣りを愛される皆さんこんにちは。今回の釣りたいバス釣り日記はハロルド・アレンさんがヒロ内藤さんの著書、「スーパーバッシング」の中でパターンフィッシングについて話している内容を記事にしてみました。

ハロルド・アレンさんを知らない人もいるので、どの様な人物かと言うと、1970年代から80年代にかけてテキサスのトレド・ベンド湖でバスフィッシングガイドのパイオニア集団の一人です。故郷にちなんで、B.A.S.S.の創設者レイ・スコットが名付けた伝説の「ヘンフィル・ギャング」のオリジナルメンバーです。

バスフィッシングの殿堂入りを果たしたラリー・ニクソン、リック・クラン、トミー・マーティンなど、この世代のトップガイドは、史上最高のトーナメントプロになりました。ハロルド・アレンさんとこのグループによって開発されたバス釣りの技術と戦略は、今日のバスフィッシングの多くの基礎を築きました。

そんな、ハロルド・アレンさんに若き日のヒロ内藤さんが、バスを釣る為のパターンの設定方法とパターンを絞り込み煮詰めていく方法をインタビューしたのが、名著「スーパーバッシング」です。

この記事では、ハロルド・アレンさんのパターンフィッシングについて学んで行きたいと思いますので、よろしくお願いします。

では!! 「パターンフィッシングの組み立て方」ハロルド・アレンから学ぼう!の始まりです(^O^)/


バスを釣る為のパターンフィッシングは何の要素から絞り込めばいいのか

バスプロのハロルド・アレンさんはブラックバスを釣る為のパターン選定を行う上で、四季によるバスの大まかな、7つの「シーズナルパターン」から考えていきます。

通常のシーズナルパターンは春を3段階に分けて考えますが、ハロルド・アレンさんの場合はサマーシーズンを2段階に分けて考えられます。他のバスプロは更に細かくサマーもフォールそしてウィンターシーズンも3段階に分けて考えられる方もおられます。

1 プリスポーニング・バッシング

2 スポーニング・バッシング

3 アフタースポーニング・バッシング

4 プリ・サマー・バッシング

5 サマー・バッシング

6 フォール・バッシング

7 ウインター・バッシング

時期的な部分と水温から、ブラックバスがどの「シーズナル・パターン」に属する時期か考える事がスタート地点になります。例えば、プリスポーニング時期のブラックバスは、釣り場の年間最低水温から+7℃~10℃上がると産卵の為に移動を開始します。

次にバスを釣る為に知りたいデータは、その日のどの水深でブラックバスをキャッチできるかが知りたい情報です。季節や時期によってバスは様々な水深に移動していますが、コンスタントに釣る事が出来る活性の高いブラックバスは、ある特定の水深に付いているでブラックバスの付く水深を調べていきます。

例えば、岬の尾根に付いているブラックバスを魚探で調べて、ブラックバスが留まっている水深にルアーを送り込み釣る事やバイトを感じる事を2~3ヶ所の岬で試すことで、バスの付く水深を知ることができます。

この段階で大枠のパターンが見えてきます。ヒロ内藤さんがよく言われるブラックバスを釣る為の重要要素であるゾーン・スピード・アクションの65%を占めるゾーンの部分を見極める為に知っておくべき知識です。

後は水のにごり、水の透明度、太陽光線の方向、水位の変化などのエフェクト(要素)を出来るだけ、多く取り入れて微調整していきます。

シーズナルパターンについてもっと知りたい方は、シーズナルパターンについて書いた記事がありますので、コチラを参考にして下さい。


水の濁りや水位変化などの釣り場条件の変化によるバスの行動変化

ブラックバスを釣る為のパターンを組み立てる要素としてシーズナルパターンが大切だと理解されたと思います。更にパターンを絞り込む為に水質、水位、気圧、などの変化からブラックバスの行動パターンを導き出すことができます。ハロルド・アレンさんは本の中で水位、気圧、季節によるブラックバスの行動を示されています。

水位

・水位が上がるとバスはシャローに移動する

・水位が下がるとバスはディープに移動する

気圧

・気圧が急上昇するとバスはディープへ移動する

・気圧がわずかに下がるとバスはシャローへ移動する

・気圧が急激に下がるとバスはディープに留まる

季節

・プリサマーからフォールの間は風下に集まりやすい

・ウィンターでシャローを攻める場合は北側から探る

パターン選定を行って選んだポイントにバスがいない場合に自信をなくしてしまうと悪循環に陥るので、自分で選んだポイントからバスが釣れなくても肯定的に考えていくことが最終的な大事になるとあります。


オフェンシブ・メソッドとディフェンシブ・メソッドとは

バスフィッシングにおける「オフェンシブ・メソッド」と「ディフェンシブ・メソッド」は、パターンにたどり着く過程と得られる情報が異なる釣りの戦略を指します。

オフェンシブ・メソッド (ポジティブ・メソッド)とは

オフェンシブ・メソッド(ポジティブ・メソッド)は、主観や好みを含めた可能性の高い釣り方を選ぶ方法です。攻撃的なアプローチで、読みが当たれば最短で正確なパターンにたどり着くことができます。ただし、釣れ続けていても最高のパターンでない場合もあり、トーナメント最終日に天候や水位などの状態が急変した場合に用いられることが多いです。

ディフェンシブ・メソッド (ネガティブ・メソッド)とは

ディフェンシブ・メソッド(ネガティブ・メソッド)は、考えられる可能性を一通り試しながら、ダメなものを切り捨てていく方法です。時間がかかりますが、ベストなパターンにたどり着きやすいです。トーナメント前半のプラクティス期間中に用いられ、トーナメント中にバスの状態が変わってスローな釣りになったとしても慌てずに対処できるメソッドです。

ハロルド・アレンは特にディフェンシブ・メソッドを重要視しているそうです。賞金のかかった大会では、ほんの少しの差が勝利に結びつくため、重要な戦略となります。どちらのメソッドも状況に応じて使い分けることで、より効果的な釣りが可能になります。


パターンフィッシングの精度をあげろ!パターンの違いを見つけ出せ!

ハロルド・アレンさんのパターン選定方法の中で「パターンの中のパターン」(Pattern within pattern)という戦略があります。

「パターンの中のパターン」(Pattern within pattern)とは、同じような要素を持ったポイントであっても、わずかな違いがあることで、基本的には同一パターンと見なされるが、多少異なることを指します。

例えば、ポイント周辺のわずかな水深の違いや、ポイントにあるカバーやストラクチャーのわずかな違いによって、そこに付いているバスのサイズが変わる場合があります。

具体的には、水深1.2メートルにあるウィードラインの凹み部分には良形のバスが付いていて、逆に凸の部分に付くバスはサイズが小さいというような場合がこれに該当します。大型のバスを狙うのであれば、ウィードラインの凹み部分に的を絞って釣ることが効果的です。

このように、一度選定したパターンの中で、よりサイズの良いバスを探し出すことを「パターンの中のパターン」と呼んでいます。


ストロングパターンとウィークパターンを理解して効果的な戦略をたてろ!

バス釣りにおける「ストロングパターン」とは、バスの付き場が他からはっきりと区別されていて、特定のルアーを送り込めばランディングに持ち込めるパターンのことを指します。ストロングパターンを見つけることができれば、テンポの早い釣りができて有利です。(ミッド・レンジやディープ・レンジに成立しやすい)

シャローウォーターでストロングパターンを見つけることが出来れば、テンポの早い釣りが出来て有利になります。

一方、「ウィークパターン」とは、バスの付き場が他の場所と明確に区別されていないパターンのことを指します。特定のルアーを送り込んでもバスをランディングに持ち込むのが難しい場合が多いです。特にシャローウォーターで発生しやすく、バスの付き場に関連性がない場合は広範囲にシャローウォーターをカバーする釣りに切り替える必要があります。

ウィークパターンとストロングパターンの違いを理解することで、バス釣りの戦略をより効果的に立てることができます。

ハロルドアレンによると、パターン選定の練習にはフォールシーズンが馴染みやすく良いそうです。この時期のバスは必ずクリークの奥に向かうので、少し大きめのクリークを選んで、様々な方法を試すことで幾つかのパターンが見つけられてパターン選定の練習になるようです。


ヘンフィルギャングから学ぶ釣り場へ通いこむ事の大切さ!

1970年代から80年代にかけて、テキサス州ヘンフィルのトレドベンド湖で活躍した伝説の「ヘンフィル・ギャング」は、B.A.S.S.の創設者レイ・スコットによって名付けられました。

ヘンフィル・ギャングは、トミー・マーティン、ジョン・ホール、ラリー・ニクソン、ジョン・トリアン、ハロルド・アレンの5人の釣り人で構成されていました。彼らは全員、185,000エーカーの広大な貯水池であるトレドベンド湖でガイドを務め、その知識をB.A.S.S.のトーナメントに持ち込みました。

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ヘンフィル・ギャング

このグループが「ヘンフィル・ギャング」としてブランド化された理由は、彼らが水上を支配し、トレドベンド湖で培った知識と技術を駆使していたからです。しかし、なぜトレドベンド湖が特に優れていたのでしょうか?その理由について、ハロルド・アレンは過去に述べています。

「私はトレドベンドで教育を受けました。しかも、まだ勉強中です。去年はしばらくの間、十分に学んだと思っていました。実は、トレドベンドは私にブラックバスの、その習性、特性、そして矛盾について徹底的な知識を与えてくれました。トレドベンドでは、毎日ブラックバスを釣ることができる非常に多くの異なるパターン、非常に多くの異なる方法があります。」

このように、ヘンフィル・ギャングはその卓越した技術と知識でバス釣りの世界を支配し、その名を歴史に刻みました。


おわりに

ハロルド・アレンさんがトレドベンド湖でバス釣りを学ぶ過程から我々が学ぶべきポイントは、自分が通う釣り場をよく観察しブラックバスを追いかけて行く事で、バスフィッシングのスキルアップに繋がる点だと思います。

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「パターンフィッシングの組み立て方」ハロルド・アレンから学ぼう!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを(^O^)/


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