バスフィッシングを楽しまれているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の「釣りたいバス釣り日記」では、季節の変わり目ならではの奥深さと戦略性が光る「秋のバス釣り」についてじっくり考えてみたいと思います。
参考にするのは、Bassmaster.comに2025年11月3日に掲載された記事「How to Find Fall Bass」。この記事では、秋というシーズンがバス釣りにおいていかに特別な意味を持つか、そしてこの時期ならではの魚の動きや釣り人のアプローチについて、ベテランアングラーの視点から詳しく解説されています。
秋は、水温の低下や日照時間の短縮、そしてベイトフィッシュの移動といった環境の変化が一気に進む季節です。これにより、バスの行動パターンも大きく変わり、夏のように特定のストラクチャーに固執するのではなく、広範囲に散らばったり、時には群れを成して移動したりと、非常に読みづらい存在になります。
記事では、こうしたバスの分散傾向にどう対応するか、そして「群れを見つけること」がいかに秋の釣果を左右するかが強調されています。特に、ターンオーバーや減水といった秋特有の現象がフィールドに与える影響や、それに応じたルアーセレクト、アプローチの切り替えの重要性が語られており、実践的なヒントが満載です。
この記事では、そうした内容を踏まえながら、秋のバス釣りで押さえておきたいポイントや、状況に応じたルアーの使い分け、そして群れとの出会いをどうチャンスに変えるかといった戦略について、ぼくなりの視点も交えて掘り下げていきます。
では!! 秋の分散と集中:バスの行動パターンと釣り人の選択!の始まりです(^O^)/
「How to Find Fall Bass」秋のバス釣りポイントの見つけ方!
秋のシーズンについて語るベテランバスプロの話には、楽観的なトーンの中に、どこか控えめなニュアンスが感じられます。それもそのはず、第4四半期は、努力を惜しまない釣り人にとって絶好のチャンスをもたらす時期だからです。
この時期に特に重要な要素となるのが「フィッシングプレッシャー」、つまり釣り場の混雑度です。春や夏には人気の湖がボートで賑わいますが、秋になると多くの釣り人がロッドをライフルに、ルアーを弓に持ち替え、狩猟へと向かいます。
狩猟シーズンの到来により、湖の混雑は大幅に緩和され、釣り人は広々としたスペースで魚を探すことができるようになります。この状況を最大限に活かすには、まず季節ごとのバスの行動パターンを理解し、魚の居場所を左右する要因を踏まえたうえで、効果的な戦略を立てることが大切です。
バスの捕食ムードを読む:秋のフィールド戦略!
フロリダやテキサスの最南端地域を除けば、冬はバスにとって餌となる資源が減少する季節です。水温の低下によりバスの代謝も落ち、暖かい時期のようにベイトフィッシュやブルーギルを積極的に追い回すことはほとんどなくなります。
体温を維持するにはエネルギーが必要なため、バスは冬を乗り切るためのカロリーを秋のうちに蓄えておく必要があります。真冬でも摂食は続きますが、その量は最小限。だからこそ、秋の摂食期はバスにとって極めて重要なのです。
幸いなことに、暑い夏の間に深くて冷たい水域にいたベイトフィッシュたちは、秋になると浅瀬へと移動してきます。彼らはクリークの奥やポケット(入り江)へ向かって進み、バスはメインレイクや二次ポイントの高台から、砂利の浅瀬や平坦な岸辺まで、さまざまな場所でベイトを追い詰めます。
釣りの視点から見ると、「フラットなエリアを探してキャストし続けるだけ」と聞くと、なんだか簡単そうに思えるかもしれません。実際、辛抱強く待ち続ける覚悟があれば、時にはそれほど単純な展開になることもあります。でも秋の釣りは、どこか狩猟と釣りが混ざり合ったような感覚をもたらすのです。
フィールドの変化を読む:秋のターンオーバーとバスの行動パターン
秋のバス釣り師にとって最大の課題は、魚が広範囲に散らばっていることです。夏の酷暑期にも難しさはありましたが、岩棚、水草マット、深場の切り株など、狙うべきポイントは明確でした。しかし秋になると、大きな群れは解散し、バスは単独または小さな群れで移動するようになります。
この分散の一因となるのが、湖や貯水池で毎年発生する「ターンオーバー」と呼ばれる現象です。夏には水温の上昇により、表層の温かい水と深層の冷たい水が分離し、「温層」が形成されます。通常、魚はこの温層の上層でしか十分な酸素を得られません。
しかし秋になると、気温の低下によって表層水が冷やされ、密度の高い水が沈み始めます。これにより温層が崩れ、水中全体が混ざり合う「ターンオーバー」が起こります。この混合により水温と酸素濃度が不安定になり、バスは一時的に落ち着かない状態になりますが、温層の制約がなくなることで、より自由に移動できるようになります。
バスにとっては好都合ですが、釣り人にとっては厄介な状況です。
さらに、秋は減水期でもあります。湖の管理者が雨に備えて水位を下げるため、多くの浅瀬が干上がり、魚の生息域が縮小します。倒木、巨岩、排水管、切り株など、魚の隠れ場所となるカバーが水面下から姿を消し、これも魚の分散を加速させます。
一方で、適度な水深に残されたカバーは、魚を引き寄せる磁石のような存在になります。例えば、干上がったポケットに散らばる丸太や倒木を観察していたとき、水没した樹冠を持つ大きな倒木を見つけたなら、そこは間違いなくバスが立ち寄る可能性の高いスポットです。
重要なポイントとして、水位低下は岸の形状によって影響が異なります。急な岸では数フィートの水位低下があっても、浅瀬のカバー付近の水位は比較的保たれます。一方、平坦な岸では、水際がボート1艇分以上後退することもあり、釣りの戦略に大きな影響を与えます。
※秋の「フォールターンオーバー」についてもっと深く知りたい方は、こちらの⇩記事もぜひチェックしてみてください。フィールドの変化を味方につけるヒントが満載です!
秋のバス釣りに必要な「選択力」:ルアー&ワームの使い分け術!
多様性は常に賢い戦略ですが、特に秋にはその重要性が際立ちます。ベイトフィッシュが水中の上層、特に浅瀬に集まるため、バスは水面を意識する時間が長くなります。そのため、トップウォーターベイトは秋の必須アイテムです。
ただし、一つのスタイルに固執するのは禁物。例えば、ウォーキングベイトは左右に安定した動きで広範囲を探るのに適していますが、特定のスポットを狙うなら、ポッパーのような一点集中型の誘いが効果的です。

さらに、騒音でバスの注意を引くバズベイトや、「プラッパー」スタイルのベイトも検討すべき選択肢です。たとえば、リバーツーシーのワッパー・プロッパー、ストライクキングのクリッキン・チキン、ヘドンのスピニン・イメージなどは、独特のサウンドと動きでバスを引き寄せます。
トップウォーターでのバイトは間違いなくアドレナリン全開の瞬間ですが、秋の釣果を最大化するには、水深全体をカバーする準備が不可欠です。ベイトの群れが深場に留まることもあり、バスがそれを追って移動するケースもあります。そんな時は、ジャークベイト、ブレードジグ、リップレスクランクベイトなどで深場を狙うと、勝負に絡めます。
また、バスが底付近、特に孤立した浅場のカバー周辺に潜んでいる可能性も見逃せません。フィネスワームを使ったシェイキーヘッド、ドロップショット、テキサスリグのクリーチャーベイトを用意しておけば、あらゆる状況に対応できます。
状況変化に強くなる!秋のバス釣りで必要な対応力とは
誰もが得意なルアーやテクニックを持っていますが、秋の釣りでは“賢さ”が鍵になります。状況は刻々と変化するため、デッキには秋用のルアーを複数用意しておき、素早くテクニックを切り替えられる能力こそが最大の武器です。
例えば、水深のある場所に張り出した倒木や岩場、あるいは孤立した切り株に近づいたとき、水中を泳ぐルアーからフリッピングリグへ切り替える判断が釣果を左右します。どれも有効な選択肢ですが、秋の真の醍醐味は、バスの群れを見つけることにあります。
バスがベイトフィッシュを追い込み、水面に押し上げると、そこに現れるのは表層の狂乱。その瞬間は、まさに野生の攻撃性がむき出しになるタイミングです。ウォーキングトップウォーターやプラッパースタイルのルアーを投げ込む絶好のチャンスです。
このアクションを目で捉えることもあれば、前方で釣りをしている背後から、その音を聞くこともあるでしょう。いずれにせよ、バスが分散しがちなこの季節に、集中したバス群を狙えるチャンスを逃してはいけません。
おわりに
秋のバス釣りは、状況の変化に柔軟に対応する力と、魚の動きを読み解く洞察力が試されるシーズンです。群れとの出会いは一瞬のチャンスであり、その瞬間をものにできるかどうかは、準備と判断力にかかっています。
今回紹介した内容が、みなさんの秋の釣行に少しでもヒントや気づきをもたらせたなら嬉しいです。水温が下がり、風が冷たくなっても、フィールドにはまだまだ熱いドラマが待っています。
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秋の分散と集中:バスの行動パターンと釣り人の選択!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
それでは、また次回の「釣りたいバス釣り日記」でお会いしましょう(^O^)/



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