ラトリンログの「サスペンドチューニング」の方法とポイントを解説!

ルアーチューニング

バス釣りを愛されているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の釣りたいバス釣り日記はスミスウィック社の「ラトリンログのサスペンドチューニング」を紹介したいと思います。

冬の低水温時のバス釣りや活性が悪くなったバスを釣る為のジャークベイトのチューニングとして用いられるのが、ボディにウェイトを張り付けて浮力を抑える「サスペンドチューニング」です。

サスペンドルアーの誕生はアメリカで著名なアウトドアライターで有名なホーマーサークル氏が考え出したと言われています。ホーマーサークル氏は、レーベル社のジョージペレン氏にサスペンドルアーのアイディアを話して形にしたのが、サスペンドクランクのサスペンドRです。

その後、時代と共にサスペンド機能がジャークベイトにも組み込まれる様になり、冬にサスペンドチューニングされたジャークベイトの釣りが注目されるようになります。

先日、冬の淀川で暖かい日が続いたので、サスペンドジャークベイトの釣りを試したのですが、ルアー自体の個体差もあり、スローライザーに浮くモノや沈んでしまってオカッパリからでは使いづらいモノもあったりしたので、ちゃんとチューニングしたラトリンログを作ろうと思いました。

ボクはオカッパリからの釣りがメインなので、ARB1200をスローに浮いてくれるスローライザーな設定のラトリンログにチューニングしました。また、ゾーンをもう少し下げたい時の為に、ADRB1200も同じサスペンドチューニングを施しました。

今回の記事では、水温10℃の状況で張るウエイトの重さを、どれ位付ける事でサスペンドするかも図を使って記載しています。また、サスペンドチューニングの工程も紹介しているので、参考にしてもらえると幸いです。

では!! ラトリンログの「サスペンドチューニング」の方法とポイントを解説!の始まりです(^O^)/


水温10℃でラトリンログをサスペンドチューニングにはウェイトは2.9g程度必要です!

スミスウィック社のラトリンログの種類は沢山あるのですが、今回サスペンドチューニングに使用したラトリンログは、ARB1200とADRB1200を使いました。製造された年代によって若干の仕様の違いがあるので、サスペンドチューニングをする上での目安として参考にしてみて下さい。

略、ジャストサスペンド状態とゆっくりと浮くスローライザーの重さを以下の図で示しています。2月の極寒気に使うためのサスペンドチューニングとして調整しています。

サスペンドの状態ルアーの種類板オモリの重さ(鉛)
スローライザースミスウィック社 ラトリンログ ARB1200約2.8g 
スローライザースミスウィック社 ラトリンログ ADRB1200約2.8g
サスペンドスミスウィック社 ラトリンログ ARB1200約2.9g
サスペンドスミスウィック社 ラトリンログ ADRB1200約2.9g
水道水・水温10℃での調整

ボクがサスペンドチューニングした状況は、「水温10℃の水道水」をバケツに溜めて鉛ウェイト厚み0.5mmの8.0g程度に切ったモノをハサミで切りながら重さを調整しました。あまり薄い板オモリだと張る面積が広く取るので、厚み0.6mmぐらいがいいと思います。

水温はとても大切なので、使うフィールドの水温に合わせる必要があります。ボクは2月のこの時期に使い易いように調整しています。

鉛をフロントフックに背負わせて測定しました

約2.9g程度に調整すると略、サスペンド状態になり更に約2.8gまで軽くするとスローライザーになりゆっくり浮き始めました。調整した鉛のウェイトは使わずにこのウェイトを使って同じ厚みの鉛板から同じ大きさに切り出したモノを貼り付けます。


チューニングする上で知っておきたい水温の違いによる浮力の差について

水温の違いによる浮力の差について詳しく説明します。水温が変わると、水の密度が変化し、それが浮力に影響を与えることがあります。

水温と水の密度

  • 冷たい水: 密度が高くなります。冷たい水では、水分子がより密に詰まっています。
  • 温かい水: 密度が低くなります。温かい水では、水分子が拡散し、密度が低くなります。

物体の浮力への影響

  • 水の密度が高いほど、物体が浮く力が強くなります。
  • 水の密度が低いほど、物体が浮く力が弱くなります。

具体例

例えば、冷たい水の中で浮かんでいる物体が温かい水の中に入ると、温かい水の方が密度が低いため、物体が少し沈む傾向があります。このため、温かい水よりも冷たい水の方が浮力が大きくなります。


スミスウィック社のラトリンログARB1200とADRB1200の仕様

今回、サスペンドチューニングしたスミスウィック社のラトリンログARB1200とADRB1200の仕様については以下のとおりです。

ラトリンログも素材がボーン素材とARB素材では、浮力に差があるのでチューンされるラトリンログが透明のボディならARB素材ですし、メッキ処理されたモノはボーン素材ですので考慮してチューニングしましょう。

ラトリンログ ARB1200

スミスウィック社のラトリンログARB1200です。実はスミスウィック社のラトリンログファミリーの中で浅いレンジのARB1200のサスペンドタイプは販売されていないので、ARB1200のサスペンドタイプを作っておくと便利です。

ラトリンログ ARB1200
  • 全長:4-1/2インチ(約11.4cm)
  • 重量:1/3オンス(約9.4g)
  • タイプ:フローティング
  • フック:#6
  • 潜行深度:0-2フィート(約0-60cm)2

ラトリンログ ADRB1200

ラトリンログ ADRB1200はARB1200よりも、倍の最大潜行深度をトレースする事が出来るジャークベイトです。ARB1200とは違いADRB1200には、ASDRB1200というサスペンドタイプが販売されているのですが、個体差や使用する水温に対してサスペンドするモノとしないモノがあります。

なので、自分が行くフィールドの水温に合わせて ADRB1200をチューニングする事で、理想的なサスペンド感のラトリンログに設定する事ができます。

ラトリンログ ADRB1200
  • 全長:4-1/2インチ(約11.4cm)
  • 重量:1/3オンス(約9.4g)
  • タイプ:フローティング
  • フック:#6
  • 潜行深度:0-4フィート(約0-120cm)

二つのラトリンログの違いは、リップの長さと大きさにあります。ARB1200は浅いレンジを探るのに適しており、ADRB1200はより深いレンジを探るのに適しています。メーカーのルアーウェイト表記は9.4gですが、ボクの手持ちのログは、ARB1200は9.28gとADRB1200は9.65gでした。

製造工程でのバラツキや使われている材料による違いもありますので、この辺りの違いもサスペンドチューニングする上で張るウェイトの調整が、大切になって来るので注意してください。


チューニングするラトリンログのフックの仕様に注意しましょう!

調整したスミスウィック社のラトリンログARB1200は現行品のPRADCO製のブロンズ・ラウンド形状♯6のトレブルフックが取り付けられている仕様のモノを使いました。

ADRB1200の方はPRADCOの特注品のブロンズ・イーグルクロー♯6のトレブルフックが取り付けられている仕様のラトリンログを使ってチューニングしました。

ここで、注意したいのが以下の様にフックの仕様によって0.1g程度の重さの違いがある事を考慮してサスペンド・チューニングをする必要があります。

フックの種類フックの重さ
PRADCO製 ブロンズ・ラウンド形状♯60.40g
PRADCO 特注品のブロンズ・イーグルクロー♯60.41g

また、プラドコ社で使われているフックには、カウンターローテティングフックもあるのでチューニングするラトリンログの種類をよく観察してから行いましょう。

※釣りたいバス釣り日記では、過去の記事にラトリンログに使われているフック関する記事を書いていますので、コチラも参考にして下さい。以下のリンクから観覧する事ができます。


ラトリンログにウェイトを張り付ける時のポイント

ラトリンログにウェイトをただ張り付けるだけで完成ではありません。ウェイトを貼る際のポイントとして、ラトリンログの浮き姿勢が大切になってきます。冬の極寒気や春の水温上昇による不安定な水温の時期にサスペンド時の姿勢の違うジャークベイトを使い分けるプロもいます。

また、張ったウェイトの処理も大切です。シーズン中だけウェイトを付けて使用する分には良いのですが、チューニングしたジャークベイトをそのままチューニング仕様として使うならウェイトが剥がれないような工夫が必要です。

サスペンドジャークベイトの浮き姿勢

サスペンドジャークベイトの浮き姿勢について、マイクアイコネリはノーズアップとノーズダウンでサスペンドするジャークベイトを以下の状況によって使い分けるそうです。

水温が低下して活性が悪い時ノーズダウン
水温が安定していて活性が高い時ノーズアップ

理由は、水温が低下して活性が悪い時のバスはゾーンが下がるので、しっかりリップが水を受けて潜るノーズダウンした姿勢のジャークベイトが扱いやすくなります。

逆に水温が安定していている時は、表水温が温められる事で表層の水温が上がるのでバスは浅いゾーンにポジショニングするので、ノーズアップしたジャークベイトを使う事でジャークベイが潜りすぎずに使えます。なので、ウェイトを貼る位置をボディの先端近くにする事で、「ノーズダウン」仕様にチューニングでき、逆にお尻側にウェイトをヅラして張る事で「ノーズアップ」仕様にする事が出来ます。

張ったウェイトの位置と処理

計ったウェイトをボディの幅に整えて下の写真のように貼り付けます。その後、張ったウエイトが剥がれないように処理する事で、釣りをしている途中にウェイトが剥がれてしまうトラブルを失くすことができます。

処理の方法は、張った鉛のウェイトをボールペンなどでエッジ部分を押しつぶすように密着させることで、上の写真のように、すき間がなくなりウェイトが剥がれ落ちる事が防げます。

ウェイトを貼り終えたら、念のため再度水中へ投入して浮き姿勢を確認してください。ボクがチューニングしたラトリンログは、ノーズアップに仕上がりました。ノーズダウンでチューンしたい人はウェイトの位置をリップ側に集中するようにセットしてください。


おわりに

今回はラトリンログのサスペンドチューニングを紹介しました。他メーカーのフローティングジャークベイトやクランクベイトにも応用が効きます。

状況変化にアジャストして、プラス1匹を追加する為にサスペンドチューニングしたジャークベイトをタックルボックスに忍ばせるといいかもしれません。

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ラトリンログの「サスペンドチューニング」の方法とポイントを解説!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを(^O^)/


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