今回はヒロ内藤さんが、著書やYouTubeチャンネルで紹介しているクランクベイトのチューニング方法を5つ紹介したいと思います。
なかなかクランクベイトをチューニングすると言っても、クランクベイトをどうしたらいいのかイメージが湧きませんが、チューニングの内容を知るとそんな事が出来るのかという、実践で使えるチューニング5選です。
チューニングの内容としては、クランクベイトのアクションを変えたり、ボディを加工する事で浮力の変更を施したり、フックをチューニングして根掛かりを軽減させるチューニング方法を紹介します。
このクランクベイトのチューニングを学ぶことで、他のルアーチューニングにも応用できる内容なので活用してもらえると嬉しいです。
では! ヒロ内藤さんのクランクベイト チューニング5選のはじまりです (^O^)/
チューニング方法1 クランクベイトのシンク&スイムチューニング
シンク&スイムとはサスペンドに近い状態なのですが、ルアーがボトムにフロントフックだけを着けて自立した姿勢をキープする浮力調整を施したルアーのことを指します。
シンク&スイムに調整することで、通常の限界潜行深度以上のゾーンにクランクを送り込む事が可能になるチューニングを紹介します。
シンク&スイムの特徴は浮力がゼロに近いことですが、浮力が無いと聞くとシンキングを連想すると思いますが、そうではありませんルアーが沈むのは浮力よりウエイトの方が大きいから沈みます。
シンキングタイプのリップにかかる水圧はルアー自体に動きを与える為のものですが、シンク&スイムも浮力よりウエイトの方が大きいのですが、ルアーを潜らせる要因はリップにかかる水圧であって、ウエイトと浮力の関係だけではありません。
シンキングタイプのルアーをボトムまで送り込んでリーリングを開始すると浮き上がってしまいます。浮力よりウエイトが大きいにも関わらずです。シンキングタイプのルアーはディープを狙うのに向かないのが分かります。
シンク&スイムを効果的に使うにはルアーの浮力がサスペンドに近いのが効果を発揮する事がイメージ出来ると思います。サスペンドのモノはリトリーブを止めても浮き上がりませんからスローでもファーストに引いてもゾーンキープが簡単に出来ます。
シンク&スイムの欠点はリトリーブを止めても浮き上がら無いので根掛かりが増えるので、狙えるスポットも限られてくるのが欠点です。市場にはサスペンドタイプのクランクがあまり無いのですが、この利点を知っていればタックルボックスに1つは忍ばせておくと低活性な時期に泣かされなくて済むと思います。
シャッド系サスペンドクランクが低水温時に強い理由はこの為ですが、相対的濁度が低いクリアーなコンディションではシャッド系でもいいのですが、濁度が上がるとファットなボデイのクランクも必要になります。
バグリーダイビングキラーB1を使ったシンク&スイムのチューニング方法!
チューニングで使用するはバグリー社のDDKB1、ダイビングキラーB1です。バルサ製のクランクは後からの加工が容易にできるのが魅力です。
プラスチック製ではウエイトを足すとなるとボデイに貼り付けるしか方法がありませんが、ダイビングキラーB1などのバルサクランならボデイ内にウエイトを足す事が可能になります。
写真のようにリップの下に穴をあけてウエイトを足してスローシンキングに調整する。まずは、1/8OZシンカー1個とカミツブシオモリを2個を用意してフロントフックに引っ掛けてサスペントするか水中で確認します。
最適な重さが分かったら穴にエポキシ接着剤を塗った後に丸く潰したカミツブシオモリと1/8OZの鉛のバレットシンカーを仕込みます。エポキシが乾いたらサスペンド調整を再度しますが、その時にボディから出ている1/8OZの鉛のバレットシンカーをヤスリで削って最終的な浮力の微調整すれば完成です。
チューニング方法2「根掛かり減少!」クランクベイトのスプリットリングレス!
このヒロ内藤さんのクランクベイトのチューニングは、トレブルフックのアイの部分をチューニングした、クランクベイトのフックアイに直接フックを付ける事で、根掛かりを軽減するチューニングです。
プラグ全般に言える事ですが、スプリットリングがある分フックが動く範囲が広いので、フックが障害物に引っ掛かり根掛かりが発生しやすくなります。
そこで、通常はショートシャンクのトレブルフックを使って解決しようとするのですが、ロングシャンクを使ってもスプリットリングがない分フックの可動域が狭まるので根掛かりが軽減できる面白いチューニングです。
「ワイヤーカッターとペンチでデキル!」スプリットリングレスチューニング方法!
フックの加工方法は至って簡単でワイヤーカッターを使ってフックのアイの部分を下の写真のように切って解放するところから始まります。
写真のように切ったアイをペンチを使って広げてルアー側のアイに直接、フックを取り付ければ完成です。ボクも実際にやってみましたが、ペンチを2本用意して1本はフックを掴んでもう一本は、アイを広げるように作業すると怪我をしないと思います。
フックの焼き入れの具合で硬いフックは、アイを開く際に折れてしまうので硬質な加工を施されたフックではチューニングは難しいかもしれません。
フックの取り付け向きを間違わないように取り付けて下さい。上の写真を参考にしながら取り付けて下さい。間違った方向にフックを取り付けるとクランクベイトの泳ぎを損なうので注意してください。
チューニング方法3 クランクベイトのアクションの質を変化させる!
クランクベイトのアクションを更に大きくさせたい時に行うチューニングがヒロ内藤さんが著書のブラックバス・ルアー活用術で紹介されている、リアフックのスプリットリングにスピナーベイトのコロラドブレードを取り付けるチューニングです。
最近でこそルアーにスピナーベイトのブレードを取り付けたモノを多く見ますがボクが最初のプラグにスピナーベイトのブレードを付けたルアーはヒロ内藤さんのチューニングが最初です。
バグリー社に在籍されていた時に紹介しているので、クランクベイトはバグリーのモノを使ってチューニングされています。クランクベイトに組み合わせるブレードサイズは♯1のブレードを取り付けます。
タイトアクションのクランクベイトをワイドなアクションに変化させる為に、スピナーベイトのブレードを取り付ける事で重心が後方に移る為、アクションがワイドウォブルに変化します。ボクはこのチューニングを同じバルサクランクのフットラップラパラに施して使っていました。
80年代に流行った知る人ぞ知るクランクベイトのブレードチューニング!
80年代に流行ったチューニングで、お気に入りのコンフィデンスクランクベイトの特徴を変えてルアーを使い分ける事が出来るチューニングです。ボクの場合はバグリーのクランクもそうですが、ラパラ社のファットラップラパラのシャロータイプにブレードを追加して使っていました。
ファットラップシャローはそんなに激しい動きではなかったのでチューニングを施す事でバイブレーションが増え雨の増水と濁りの中でもバスを釣らせてくれたチューニングです。
バグリーのハニーBのようなスモールクランクを使う場合はリアのフックを外してブレードを取り付けるとバランスが良いチューニングが施せます。
チューニング方法4 ボーマーのファットA 6Fをサイレントクランクにする!
ボーマーのファットA6Fをサイレントクランクにチューニングする方法を紹介されています。直径4.1mmラトルウェイトが17個入っています。
ウエィト1個の重量が0.25g程ありサイレントチューンするのにウェイトを1個抜いてからエポキシで固めます。
エポキシで固める時に粘度が高いのでアルコールで柔らかくしてから注入すると良いそうです。そして固まるまではクランクベイトを前傾姿勢にしてエポキシを固める様にすると泳ぎだしのロスの無いクランクベイトになるそうです。
チューニングの応用! ボーマーのファットA 6Fをサスペンドクランクにする!
ボーマーのファットA6Fのラトルウェイトを足すことでサスペンドクランクにチューニングする方法を紹介されています。やり方は同じくクランクのボディに4.5mm程の穴を開けてからサスペンドにする為にウェイトを足します。
スローライザーにする為に20.7gのウェイトを足すようにします。スローライザーに調整する理由はラインの重さでクランクベイトが沈んでしまわないようにする為です。
エポキシ接着剤でラトルを固めるとサイレントクランクにそのままセロテープで穴を塞いでからエポキシでコーティングするとラトル音のするクランクベイトにチューニングする事ができます。
このチューニングは春のスポーニングの時期のコンタクトポイントを攻めるのに優れたポテンシャルを発揮するそうです。
チューニング方法5 クランクの潜行深度とアクションを変えるチューニング!
このクランクベイトチューニングでは、リップの厚みを削ることでクランクベイトの限界潜行深度を抑える事が出来て、クランクベイトを低速でリトリーブしてもアクションが損なわないようにするチューニングです。
冬のウィンターバッシングではフラットサイドなボディを持つクランクを使用するのが一般的ですが、この動画ではファットなボディのプラスチック素材のクランクベイトを低速にクランキングできるようにチューニングを施しています。
※YouTubeを見てウィンターバッシングで何故?ファットボディのクランクベイトを使うのかその理由をヒロ内藤さんに質問したところ答えて頂きました。
ファットボディのクランクベイトを使う事でフラットサイドと比べてアクションのレスポンスが高く、ボディの質量が高いので水を動かす力も強くバスにルアーの存在を気付きやすい点も推察できます。
では!具体的にクランクベイトのリップチューニングを見ていきましょう。
クランクベイトのリップを削る事で起こるクランクベイトのアクションの変化!
リップの厚みを削るチューニングを施す事で、リップに掛かる水圧が逃げやすくなります。クランクベイトのアクションは、リップの脇から逃げる水圧の影響でルアーは左右に首を振るのですが、しっかりとした厚みのあるリップの場合、水圧を逃げないので限界潜行深度は深く潜りますが、その分アクションをさせる為には、ある程度のリトリーブスピードでリトリーブする必要があります。
チューニングを施した薄く削ったリップのクランクベイトは、限界潜行深度は浅くなりますがリトリーブスピードを落としてもしっかりとクランクがアクションして泳いでくれます。
ボーマーのファットA 6Fの場合は限界潜行深度が2.5~3mですが、チューニングを施す事でリップの厚みにもよりますが、写真のリップの厚みにすることで1.5~1.8mを攻めるクランクになります。
チューニングの方法は、フックを取り外したクランクベイトリップの裏側をヤスリかグラインダーで削ります。一気に削り込まず、数回に分けて厚みとリップ形状を確認しながらチューニングしましょう。
おわりに
今回はヒロ内藤さんのクランクベイトのチューニングを5つ紹介しました。実際に手軽にチューニングや改造が出来るモノもあれば、シンク&スイムのように大掛かりなチューニングもありますが、すべて実践で使えるチューニングです。
チューニングに際して工具も必要になりますが、一度揃えてしまうと長く使えるのでルーターやワイヤーカッターなどを揃えられると良いとおもいます。
限られた条件上で使うチューニングクランクですが、考え方やチューニングを試す事で新たな発見や自分の行くフィールドに最適なチューニングのアイデアが生まれたりもします。また、他のチューニング方法が見つかりましたら随時掲載したいと思います。
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ヒロ内藤さんのクランクベイト チューニング5選の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!!よい釣りを(^O^)/
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