「春のバス釣り攻略」プリスポーンからアフタースポーンの戦略

タクティカル フィッシング

バスフィッシングを愛するアングラーの皆さん、こんにちは!今回の「釣りたいバス釣り日記」では、「春のバス釣り攻略!」をテーマに、春のブラックバス攻略法を解説します。春にバスを釣るためには、ブラックバスの状態(ムード)をしっかりと把握することが重要です。そのため、春の季節を次の3段階に分けて考えると効果的です。

  1. 産卵前期(プリスポーニング)
  2. 産卵期(スポーニング)
  3. 産卵終了期(アフタースポーニング)

プリスポーニングの時期には、湖や河川の水温が年間の最低値から約7℃上昇すると、ブラックバスは産卵のための捕食活動を始め、シャローを意識し始めます。その後、水温がさらに3℃ほど上昇すると、オスが産卵用のベッドを作るために浅瀬に移動します。

ベッドが完成した後、メスが浅瀬に近づき、ペアリングして産卵行動を開始します。産卵後、オスは卵を守り、孵化した稚魚を一定期間外敵から保護します。

最終的に水温が約20℃に達する頃には、オスもベッドを離れ始めます。この産卵行動が終わった時期が、アフタースポーニングと呼ばれます。

では!!「春のバス釣り攻略」プリスポーンからアフタースポーンの戦略の始まりです(^O^)/


春のバス釣りを成功させる為にバスのマイグレーションを予測しょう!

ブラックバスがシャローの浅瀬に近づく季節といえば春と秋ですね。春は産卵のためにシャローに上がり、秋は越冬に向けた捕食行動が中心と考えられています。今回は春のバス釣りをテーマに、春のブラックバスのマイグレーション(移動)のルートを予測する方法を解説します。

筆者撮影 淀川河川敷の桜

この方法を活用することで、春のバス釣りをよりシステマチックに楽しむことができ、狙いを定めた釣りが可能になります。それによりゲーム性が向上し、さらに楽しめること間違いなしです。マイク・アイコネリ氏のプリスポーンバスの探し方を参考にしてみましょう。

マイク・アイコネリ氏によるマイグレーションルート予測では、等深線入りの紙の地図を使うことをおすすめしています。まず、赤いマーカーで産卵が行われる湾の奥など、シャローフラットエリアに丸印をつけます。

次に青いマーカーを使い、小川の水路の曲がり角やディープエリアの近くにある湖の岬を丸で囲みます。そして、メインポイントセカンダリポイント、輪郭の切れ目を探し出します。

赤と青の丸印がつけられた後、両者を地図上で点で結んでいくことで、スポーンする前にバスが通る重要なルートが浮き上がります。こうしてディープエリアとスポーンフラットエリアを結びつけることで、バスがコンタクトしそうな重要なスポットが明確に見えてくるのです。

コチラの記事⇩を読むことで更に詳しく、春のマイグレーションルートの探し方が学べます。


早春のプリスポーンの時期のバスを釣るのに意識する事!

早春のブラックバス釣りでは、まず水温が上昇しやすい場所を見つけることが重要です。湖や河川において、流れの当たる深場ではなく、対岸に位置するシャローエリアが産卵の場所となります。

筆者撮影 魚体がピンク色の早春のバス

特にこの時期の主な風向は北西から吹いてきます。そのため、風の影響を受けにくい北側の入り江やその側のバンクは、冷たい風や水から守られ、他のエリアより早く水温が上がる特徴があります。同じ北側のエリアでも、わずか1℃の水温差を見極めることが、釣果を大きく左右します。

また、早春のバスは体温を上げるために北側のバンクで待機することがよくあります。捕食が風の当たる側で行われる場合もあるため、バスの行動を決めつけず、柔軟に探ることがポイントです。

水温が上昇すると、ブラックバスはより暖かい水深を意識するようになります。天候が安定している場合は、水温が低いボトムではなく、暖かい中層を狙うのが効果的です。

さらに、水温上昇の外的要因にも注目しましょう。枯れた茶色のグラスのマットは、緑のグラスマットよりも熱を吸収しやすく、黒い発泡スチロールのフロートも白や青のフロートに比べて熱を吸収する性質があります。こうした小さな環境の違いが大きな影響を与えることもあります。加えて、ボトムの色やバンクの地質なども水温上昇に寄与する重要な要因です。


スポーニングを意識したバスを釣る為のポイントは!

ブラックバスは年間最低水温から約7℃上昇すると、産卵のプリスポーニング期に入ります。その後、さらに水温が3℃ほど上昇すると、オスが浅瀬でベッドを作り始め、その後メスもシャローに移動してきます。

この時期のブラックバスは産卵に集中しているため、釣るのが難しい面があります。オスはホルモンバランスの変化により、捕食行動をほぼ取らず、ベッドの卵を守ることに専念します。外敵やゴミの侵入を防ぐための排除行動が目立つようになります。

筆者撮影 ベッド形成期のブラックバス

卵が孵化していない段階では、オスは主にボトムを意識しています。このため、ベッドを叩けるルアーを選ぶことで釣りやすくなります。一方、卵が孵化した後のオスは稚魚を守るため上方向を意識するようになり、トップウォータールアーへの反応が良くなる時期でもあります。

メスの行動に目を向けると、目線が上にあるため中層をトレースできるルアーが効果的です。さらに、メスはベッド付近のブレイクやカバーといった「コンタクトポイント」に待機していることが多いため、その習性に合わせたアプローチが重要です。


サイトフィッシングでブラックバスを釣る10のポイント

バスプロのショー・グリスビー氏がベッドのバスを釣る為の10のポイントを紹介しています。サイトフィッシングを行う上でのヒントになります。

  1. 忍耐力が鍵: サイトフィッシングでは焦らず、じっくりと取り組むことが大切です。
  2. 距離を保つ: ブラックバスが警戒しないよう、必要以上に近づかない。
  3. 静かな移動: ボートの上での動きにも配慮し、慎重に移動する。
  4. ルアーを長くベッドに留める: 長時間揺らしながら小刻みに動かし、バスに気付かせる。
  5. 狙うべき魚を選ぶ: 産卵行動が終わった魚を中心に狙う。
  6. バスの動きを研究する: ベッドから離れない魚やルアーに反応している魚を探す。
  7. ディープエリアにも注目: 深場にもベッドを作るバスがいることを忘れずに。
  8. 気象に注目: 春の満月や新月のタイミングでバスの行動を予測。
  9. ルアーの種類を試す: カラーや形状を工夫しながら、バスが反応しやすいルアーを選ぶ。
  10. 軽いルアーを使う: 浅瀬では軽めのルアーでアプローチする。

これらのアドバイスを活用して、効率的なサイトフィッシングを楽しんでください!さらに詳しく知りたい場合は、記事をご覧ください。詳細はこちら⇩からご確認いただけます。


スポーニングベッドを守るバスを釣る事で起こる功罪を考えよう!

スポーニング期に入ると、雄バスは卵が孵化するまでの間、外敵から卵を守るために懸命な行動を見せます。この時期、誤ってベッドにいる雄バスを釣り上げてしまうこともあります。

その場でリリースすれば再び卵を守りますが、カールトン大学イリノイ自然史調査による研究では、過度なプレッシャーを与えると雄バスがベッドを放棄する可能性があることが示されています。

日本のブラックバスは自然繁殖でしか増えないため、アングラーとして貴重な資源を守る意識を持つことが大切です。釣りを楽しむ一方で、自然環境への配慮も忘れずに行動していきましょう。

※ラージマウスバスのベッドの釣りが与える産卵行動に与える影響について詳しい記事はコチラ⇩です。


アフタースポーニングの時期での釣りで意識するべきことは!

アフタースポーニング期のブラックバスは、産卵による疲れを回復しながら徐々に捕食活動を活発化させていきます。この時期のメスの行動は大きく2つのパターンに分けられます。

➀ベッド付近のカバーに待機して、体力を回復しながら捕食活動を行う。

②コンタクトポイントのブレイク中層でサスペンドしつつ、捕食活動を行う。

季節が進み、水温がさらに上昇すると、深場へ移動するグループとシャローカバーにとどまるグループに分かれるようになります。

アフタースポーニング初期では、バスは体力回復に集中するため、気難しい場面もありますが、捕食活動が活発化するにつれて様々なルアーに反応してくれるようになります。また、この時期は産卵行動を行っていないバスにとっても適水温となり、釣りを覚えるには最適な時期ともいえます。


ブラックバスの体色や身体の外傷でバスの状態が理解できる

春の季節にブラックバスを釣り上げた際には、その体色やヒレの欠けなどの外傷を確認してみましょう。これにより、フィールドの状況がプリスポーニング期、スポーニング期、またはアフタースポーニング期のどの段階にあるかを把握することができます。

筆者撮影 スポーニング期に釣れたブラッバス

釣れたブラックバスの体色が白っぽくピンクがかっている場合は、そのバスがディープからシャローに移動して間もないプリスポーンの個体と考えられます。この時期のバスは、冬の間ディープで生活していたため、ルアーに対して素直に反応することが多いようです。

季節が進むと、ブラックバスの体色はより鮮明になり、がかった色合いが特徴的になります。こうした個体は、南向きのシャローで過ごしている可能性が高いと推測できます。

また、尾びれが削れている個体は、スポーニングを終えた後のバスを示しています。逆に、尾びれに損傷が見られない場合は、プリスポーニング期にある可能性が高いです。このように、釣り上げたブラックバスの外観を観察することで、フィールドの季節進行状況を的確に読み取ることができるのです。


季節の進行にアジャスト! 春のバスを釣る為のおすすめルアーを紹介!

春のブラックバスを釣るに辺り、ブラックバスの季節の進行による行動に対してアジャストして釣る必要がある事が、理解されたと思います。

ここでは、季節の進行に合わせたルアーセレクションとアプローチについて紹介したいと思います。

春のブラックバス釣りにおすすめのルアー選択とアプローチ

  • 早春(プリスポーニング期)
    バスが中層を意識しているため、以下のようなルアーが効果的です:
  • サスペンドジャークベイト
  • スピナーベイト
  • シャッド
  • クランクベイト 天気が安定し、表層水温が上昇すると、浅いレンジに※サーモクライン(水温躍層)が形成され、バスの目線が上向きになります。
  • 季節が進んだスポーニング期
  • メスへのアプローチ: 中層を意識したアプローチが有効です。また、コンタクトポイントに待機する個体にも狙いを定めましょう。
  • オスへのアプローチ: ベッドを守るオスはボトムを意識しているため、以下のルアーが適しています。
    • ワーム
    • ジグ
    • ディープクランク
  • アフタースポーニング期
  • ベッド付近のカバーやコンタクトポイントの中層にサスペンドするバスが多く見られます。
  • スローにアプローチ可能なルアーを選ぶことで、効果的に釣果を上げることができます。
  • 孵化が進んだ段階
    オスの目線が上向きになり、トップウォータールアーが効果的となります。

サーモクラインは日本語で「水温躍層」とも呼ばれ、水中の特定の深さで水温が急激に変化する層を指します。たとえば、表層の温かい水と深層の冷たい水の間に形成される層です。この現象は、暖かい水が軽く、冷たい水が重いため、混ざりにくい特性によって起こります。


おわりに

春のスポーニング時期のバス釣りは、フィールドの状況を見極めながらアジャストすることが大切です。この時期は、三寒四温と呼ばれる気温変化が続く中で、ブラックバスの動きや反応も変化します。その変化をうまく捉えることで、より効率的な釣りが可能になります。

また、この季節は大型のバスもシャローに近づくため、オカッパリのアングラーにとっても絶好のチャンス!大型のバスを狙いやすく、自己記録の更新を目指すことも夢ではありません。

ぜひ春のバス釣りの特性を活かし、充実したフィッシングタイムを楽しんでくださいね!

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皆さんとの交流を通じて、さらに楽しいバスフィッシング情報をお届けしたいと思います!

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ブラックバス釣りの魅力を深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてくださいね!

「春のバス釣り攻略」プリスポーンからアフタースポーンの戦略の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを(=゚ω゚)ノ


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