【科学で解明】ブラックバスが食う「ルアーサイズ」の真実!

タクティカル フィッシング

バスフィッングを楽しまれているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の釣りたいバス釣り日記は、ブラックバスが捕食するベイトサイズから見た「ルアーサイズ」について紹介したいと思います。

最近のフィールドに立つと、つくづく「サイズ選び」の難しさを痛感します。ベイトフィッシュの群れを前にして、手元のルアーが大きく見えたり、逆に小さすぎて頼りなく思えたり……。多くのアングラーが「デカいルアーならデカいバスが釣れる」という体験談や、逆に「釣れないからどんどん小さくする」という迷いの中で戦っているのではないでしょうか。

ボクは、こうした感覚的な迷いにこそ「科学の目」が必要だと考えています。今回は、キース・ジョーンズ博士やハンブライト博士、そして大津清彰氏やヒロ内藤氏らの知見を基に、バスが何を基準に獲物のサイズを選んでいるのか、その真実を紐解いてみましょう。

では!! 【科学で解明】ブラックバスが食う「ルアーサイズ」の真実!の始まりです(^O^)/


第1の鉄則:エネルギー効率という「本能の計算」

バスがルアーを追うか決める時、脳内ではある「計算」が行われています。科学の世界ではこれを「Bang for their buck(エネルギー効率)」と呼びます。

バスにとって捕食は生きるための仕事です。追いかけるために使うエネルギーよりも、食べた時に得られるエネルギーが多くなければ、その個体は成長が遅れ、最悪の場合は餓死してしまいます。つまり、バスは本能的に「割に合わない勝負」を避けるようプログラムされているわけです。

バークレイ社の研究所が行ったテストでは、非常に興味深いデータが出ています。

  • 1〜2ポンド(約450〜900g)のバスが最も好むのは、**2.5〜3インチ(約6.3〜7.6cm)**の獲物である。

このサイズこそが、バスにとって最もエネルギー効率が良い「最適な獲物」として認識されています。


「長さ」よりも「体高」:口の大きさが決める物理的限界

多くのアングラーは「全長(長さ)」を基準にルアーを選びますが、ハンブライト博士の研究(1991年)は、より本質的な視点を提示しています。それは、バスの「口の幅(Mouth Gape)」と獲物の「体高(Body Depth)」の相関関係です。

ティモンズ氏らの研究では、バスは最大でブルーギルなら自分の全長の0.4倍、シャッドなら0.5倍の長さまで飲み込めるとされています。しかし、ここで重要なのは「形」です。バスはエソのように細長い魚(全長)なら長くても飲めますが、ブルーギルのような体高のある魚は、口の幅が物理的な限界(喉の奥にある硬い鎖骨「クレイスラム」の幅)によって制限されてしまいます。

「バスは自らの口の幅を超える体高を持つ獲物を、決して飲み込むことはない。」

この物理的な限界があるため、バスは獲物が「口に入るかどうか」を極めてシビアに判断しています。どれほどアクションが良くても、自分の口の幅を超える体高を持つルアーは、バスにとって「食べ物」の対象外になってしまうのです。

研究では、そのように言われていますが、ブラックバスが獲物を咥えたまま飲み込む事が出来ずに、水面に浮いて死にそうになっている事も、バス釣りの映像で見た事があると言う声をボクも含めて発するでしょう。その辺りのブラックバスの心理を探って行きましょう。


ブラックバスが「無理な捕食」に走る3つの理由とその代償

バスは本来、非常に効率的なハンターですが、特定の条件下では自身の限界を超えた「無謀な挑戦」をしてしまうことがあります。その背景には、生存本能に基づく明確な理由と、物理的な誤算が存在します。

1. 捕食の基本戦略:エネルギー効率の追求

バスが好む獲物のサイズは、通常体長の10%〜50%(理想は20%〜45%)です。

  • 効率の最大化: 小さな獲物を何度も追うよりも、大きな獲物を一度に仕留める方が、消費エネルギーに対する獲得栄養価(エネルギー効率)が高くなります。
  • 生存本能: この「一度に大きく稼ぐ」という本能が、時に極端な行動を誘発します。

2. 最大サイズへの挑戦(オーバーサイズ・アタック)

環境や空腹状態によっては、バスは統計的に**体長の60%〜70%**に達する獲物すら飲み込もうとすることがあります。

3. 「誤った判断」が招く結末

本来は生存のための戦略が、以下のプロセスを経て死に至る「誤算」へと変わります。

  • 物理的限界の見誤り: エネルギー効率を優先するあまり、自身の喉の太さ(物理的限界)を過信してしまいます。
  • 致命的なトラブル: 飲み込み始めた獲物が喉を塞ぎ、外に出すことも飲み込むこともできなくなります。
  • 窒息と死: 結果として酸素を取り込めなくなる(窒息)、あるいは長期間の衰弱によって浮力を失い、水面に浮き上がることになります。

この研究結果を受けて考えられるのは、エネルギー効率の追求をし過ぎて見誤るブラックバスの存在が要るという事です。デカいベイトにバイトするバス自身も大きな体の個体であることは、容易に想像する事はできます。

切羽詰まったランカーバスが捕食でミスを犯す可能性を付いた戦略で、大きいサイズのルアーを使う事もアリなのかもしれないと考えてしまいます。


サイズアップの罠と、サイズダウンの寛容さ

「大きいルアーで一発大物」という戦略は、科学的には非常に効率の悪い賭けであることも証明されています。バスは最大で自分の全長の60〜70%もの獲物を「食べることは可能」ですが、実際に胃の内容物を調べると、通常は全長の20〜50%の範囲に収まっています。

また、バスの年齢によっても好みのサイズ比率は変化します。

バークレイ社の実験によれば、ルアーのサイズを標準(2.5〜3インチ)から大きくすると、ヒット率は劇的に低下します。一方で、小さくした場合はヒット率こそ下がりますが、その低下はサイズアップに比べればはるかに緩やかでした。

先ほどの研究結果を受けてボクの考察では、小さいものであれば「とりあえず口に入れてもリスクが低い(飲み込めない心配がない)」という安心感があるからではないか、と考えています。逆にサイズアップは、飲み込めなかったり吐き出せなくなったりして命を落とすリスクを伴うため、バスの警戒心を一気に高めてしまうわけです。


第2の感覚:視覚と「質感」が変える食いつき時間

サイズが決まったら、次に重要になるのが「質感」「色」です。ジョーンズ博士の知見によれば、バスは「赤色」を識別する能力が非常に高く、次いで「緑色」にも敏感です。特にクリアな浅い水域では、この色彩感覚がフルに活用されます。

そして、口に入れた後の「質感」が釣果を左右します。ジョーンズ博士は**「指や手を持たないバスは、口を『手』のように使って物体を扱う」**と述べています。口の中で獲物を「ハンドリング」して、本物の食べ物かどうかを確かめるわけです。

この質感の効果を証明したのが、プロアングラーのハロルド・アレン氏によるリバーサイド社のフィールドテストです。味と匂いの付いたワームを、バスが**「ちょうど1分間」**も咥え続けた例が観察されています。 対して、平均的な保持時間は以下の通りです。

  • ハードルアー(クランク等): 1秒未満で吐き出す。
  • ソフトルアー(ワーム等): 数秒以上、時にはアレン氏の観察のように1分近く保持する。

この保持時間の差こそが、フッキングの成功率に直結する重要なファクターとなります。


マッチ・ザ・ベイトの正体:大津氏とヒロ内藤氏の知見の違いから見えるモノ!

最後に、バスの「食生活」について少し視点を変えてみましょう。ティムコの社員であり、「妄想は要らない食性から紐解くリアル、バスフィッシングマッチザベイト学概論」の著者でもある、大津清彰氏の著書の中に書かれているストマック調査によれば、バスは周囲にあるエサを無差別に、片っ端から食べているわけではないことが明らかになっています。

バスはフィールドの特性や個体ごとに明確な「好み」を持っており、特定の餌を食べ始めると、環境に合わせてそのベイトに執着するようになります。つまり、彼らは単なる大食漢ではなく、その場の環境に適応した「グルメ」な一面を持っているのです。闇雲にサイズを変えるのではなく、そのフィールドのバスが今何を「旬」としているかを見極めることこそが、真の意味でのマッチ・ザ・ベイトと言えるでしょう。

また、ヒロ内藤氏の自宅の池で行った研究では、大型の60cmクラスのブラックバスに、大中小のサイズのベイトフィッシュを与えたところ、大きいサイズの魚から捕食されたそうです。また、著書、「ヒロ内藤のハイパーバッシン」では、60cmのバスの胃の内容物を調べたところ、ベイトフィッシュのサイズが10cm~20cmあり、ヒロ内藤氏はバスの捕食効率から考えると理にかなっていると考えています。

もちろん、ヒロ内藤氏も小さな1/8ozのマラブージグで60を釣られた経験があるのですが、デカバスを釣る効率を考えると、大きなルアーを使うことが効率的だと考えられているようです。

日本とフロリダという地域差も有るのかも知れませんが、ここで考えないといけないのは、自分が釣りをするフィールドのブラックバスにも傾向性があるのかも知れませんし、傾向を掴むことでより良い釣果に結び付くとボクは考えます。


おわりに

さて、皆さんのタックルボックスを今一度見つめてみてください。いつも「なんとなく」選んでいたそのルアーのサイズや形、今のバスの口の幅に対して、物理的に「飲み込める」範囲に収まっているでしょうか? そして、そのサイズはバスにとって「追う価値のある効率的な獲物」に見えているでしょうか。

デカければ良いわけでも、ただ小さくすれば解決するわけでもありません。バスが生きるために行っている「本能の計算」を想像し、彼らの物理的限界を敬意を持って理解すること。その一歩が、フィールドでの迷いを確信に変えてくれるはずです。

次の一投、あなたはそのルアーに「どんな科学的根拠」を込めてキャストしますか?

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【科学で解明】ブラックバスが食う「ルアーサイズ」の真実!の記事が、あなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを\(^o^)/


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