今回はヒロ内藤さんがPLADCO JAPAN NEWS VOL17で解説されている、バスを釣る為のコツとも言える、ゾーン・スピード・アクションについてのお考えを紹介します。
ブラックバスをルアーで釣る時に大切な要素である、一つ目がゾーンでルアーをどのゾーン(水深)で使うのか、二つ目がルアーを動かすスピード(速度)はどうしていくべきか? 三つ目、ルアーにアクションを与えるにしても何に注意したら良いのかを解説しています。
この3つの要素に進む前に、ストラクチャーフィッシング理論とブラックバスの季節に応じた行動パターン、すなわちシーズナルパターンを理解している上で話を進めて行きたいと思います。
では!「ヒロ内藤さん解説」バス釣りのコツはゾーン・スピード・アクション!の始まりです(^O^)/
知ってますか?活性によるブラックバスがルアーに反応できる距離!
ブラックバスはその日の活性によってルアーへの反応距離が変わってきます。高活性な状態のブラックバスなら1.5mくらい離れた距離のルアーに反応して追いかけるでしょう。
しかし、それ程、お腹も空いていないニュートラルな状態のバスは水温や水深などの条件が同じであってもルアーへの反応距離が50cm~70cmになります。更に餌を食べて満腹なバスでは30cmと言われていますし、水温が低下すると反応エリアは15cmくらいまで狭まります。
ブラックバスの活性の一番いい条件と悪い条件のストライクゾーンを体積で比べて見ると上の図のように1000倍の違いになってしまいます。条件が悪くなるとかなりシビアになることが分かって頂けたと思います。
また、バスの目の位置などの関係で反応しやすい方向があり1000倍が当てはまらないかも知れないですが、かなりシビアになるのは間違いないようです。
例えば50cmのバスの尾びれ側にルアーをプレゼンテーションしたとします。活性が良ければ体を反転してルアーに顔を向けるでしょうが、とても活性が悪いと半径15cmしか反応しませんので、ルアーには見向きもしない事が想像出来ると思います。
ステップ1 ゾーンを見つける事はバスを釣る為に最重要!
バスの習性と生態を理解した上で今の季節には、バスはどのゾーン(水深)に居るかを考える必要があるのと同時に、そのバスの状態(ムード)も考慮しなければならないと思います。
例えば、1.5mより浅いゾーン(レンジ)を釣る場合に、春の季節の産卵を意識したバスと秋の冬に向けて活発に捕食するバスでは同じ1.5mにいるバスでも状態が異なります。バスのシーズナルパターンを理解していないと釣果に結びつきません。
また、同じ時期でも気圧の違いや前日に降った雨でバスの行動や留まる水深に違いがでますので、この辺も考慮に入れていきたいです。
また、水深が浅いシャローの釣りでは、わずかなゾーン(レンジ)の違いで釣果が大きく変わる事もあるので注意が必要になります。
例えばトップウォーターの釣りをしている時に、表層でペンシルベイトを使ってもバスが釣れない時に少し潜るようにアクションを変化させるだけで、バスが反応したりします。
また、ミノーのジャーキングでルアーを追いかけては来るのだけれど、バイトまで行かない場合には10cm余分に潜るミノーに変える事でバイトが起こるのがシャローゾーンの特徴です。
逆にディープを攻めているのであれば、30cm以上のゾーン(水深)の変更をすることでバスが居るゾーンを見つけやすく釣果に結び付きます。
ステップ2 ブラックバスの反応の良いスピードを探し出そう!
狙うゾーンが決まったら。次は、どれぐらいの速さでルアーをリトリーブしてバスにバイトさせるのかを考えましょう。
バスをプラスチックや鉄の塊のルアーで釣るためには、ルアーに噛み付くような要素が不可欠です。エサ釣りではスピードが重要ではないかもしれませんが、ルアー釣りにおいては、スピードを考慮することが求められます。
ルアーのベストなスピードは1つではありません、状況によって早い方がいい場合や遅いスピードの方がバイトしてくる事もあるので変化します。
例えばスピナーベイトのスピードを考えてみましょう。スピナーベイトは表層からボトムまで幅広く使うことの出来る優秀なルアーです。スピナーベイトはリールを巻くスピードでゾーン(水深)を変える事もできますが、それだけでは対応できない場合があります。
1.5メートルのゾーンを引いている際に、リアクションバイトを狙い、同じ1.5メートルを現在のスピードよりもさらに速く引くことを考えた場合、どのようにすればよいかが重要なポイントです。
普通に考えるとスピナーベイトのウエイトの重いスピナーベイトに交換すれば、スピードが上げられますが、重さの違うスピナーベイトがなければどうしますか?
そんな時は上の図にあるように、スピナーベイトのアームを絞り込んだり、ワームシンカーを足す事によってリトリーブスピードが上げられます。また、トレーディングブレードのサイズを小さいモノに交換することでもスピードの調整が効きます。
狙うゾーンに対してのスピード調整が出来る事でゲームに対しての再現性も上がり、自身のアプローチに自信が持てるようになると考えます。
人はバスからの反応が無いとスピードを遅くする事を考えがちですが、バスの競争心を刺激すのならスピードを上げてリアクションバイトを狙うのも一つの方法ですし、透明度がある場所でもルアーを見切られないように早いスピードのアプローチが有利になります。
また、シャローでの釣りではルアーを頻繁に交換する事よりもスピードの変更をして行くことが結果に繋がる事もありますし、その上で反応がなければ再度ゾーンの設定の見直しも出来ますのでゲームがシステマティックに進める事が出来ます。
ステップ3 更にバスをルアーへ反応させるためのアクション!
ブラックバスがいるゾーンを把握し、適切なスピード設定ができれば釣果は大幅に向上します。バスが活発であれば、ルアーのレンジとスピードが一致すれば釣ることができます。しかし、プレッシャーが高いフィールドでは、これら2つの要素だけではバスがなかなか釣れないのが実情です。
ルアーには元々組み込まれたビルトインアクションがありますが、ロッドワークによって与えるギブンアクションで、ルアーに備わっている動き以上のアクションを作り出す事が出来ます。
この突発的な動きであるギブンアクションはバスとルアーの距離を詰めさせて最終的にバスに間違いを起こさせる有効な要素になってきます。
ロッドワークによる不規則なアクションもリズムが同じであれば見切られます。なので、上の図の様にジャークベイトを2段で引いたり3段で引いたり、更に5段で引いてみる事でさらに複雑な動きに成りバイトを誘います。
また、ジャークベイトのアクションの途中で止めるキルやポーズを入れる事で間合いを極端に変える方法も効果があります。また、不規則な動きを与えるだけでは無く、組み込まれた動きが全く違うタイプのジャークベイトに変える等、バスにインパクトを与える事も良い方法です。
ルアーアクションで勘違いしてはいけないのが、ゾーンとスピードが見つかってからでないとアクションの効果が半減してしまうので、プロセスどうりに詰めていきましょう。
ヒロ内藤流ルアー塾! ゾーン・スピード・アクションの動画をまとめてみた!
2016年から始まったヒロ内藤ルアー塾がYouTube動画で開講しました。ボク自身もヒロ内藤ルアー塾に参加しました。とてもバス釣りをする上で大切な部分のお話が聞ける講義です。
ボクも3回の講義を聞いて伝承者の認定を貰いましたが、ヒロ内藤塾でお話を聞くと毎回釣りに対しての考え方として得るものが多い内容でした。
今回、紹介したテキストとここに紹介しているルアーでバスを釣るとはどういうことなのか?そして、ゾーン、スピード、アクションについての動画を合わせて学ぶ事で更に理解が深まります。
ヒロ内藤流ルアー術! シャローレンジ概論
ヒロ内藤さんがバスを釣る為のルアーを通すゾーン(層)を3つに分けてゾーンの大切さを解説しています。この動画では表層から5フィート(1.5m)のシャローゾーンに対してのバス釣りのアプローチについてのお話です。
シャローゾーンの釣りはバス釣りで使用するルアーの基本が詰まっているゾーンであり、このゾーンの釣りで自身の釣りを見つめ直す事も出来る釣りを学べるレンジだそうです。
ヒロ内藤流ルアー術! ディープーレンジ概論
ディープゾーンでルアーが湖底や障害物にコンタクトする事で得られる情報の大切さを学ぶ事ができる動画です。ディープゾーンは10フィート(3m)以上の水深を指しますが、この動画では2つの考え方を紹介されています。
ディープクランクを例にとってディープゾーンでの釣りの大切な要素を学べる動画になっています。また、ボトムを感じる大切さをワームの釣りで解説しています。また、ボトムを感じるためのトレーニングも解説されています。
ヒロ内藤流ルアー術! ミッドレンジ概論
5フィート~10フィートのミッドレンジの釣りをする上での大切な部分を解説しています。ミッドレンジはルアーコントロールが難しい釣りです。ルアーのゾーンコントロールのやり方を解説しています。
クランクベイトのように巻けば決まったレンジに潜るルアーのレンジコントロールは容易ですが、スピナーベイトやバイブレーションなどのシンキングルアーのレンジコントロールのトレーニング方法を紹介しています。
ヒロ内藤流ルアー術! 3大重要要素 リトリーブスピード
この動画ではルアーの3大要素のスピードについてヒロ内藤さんが解説しています。ルアーのリトリーブスピードの決め方はこれまで釣りをして来た経験から導き出されていますが、その経験が足かせになる場合があります。
活性が悪い場合に通常のリトリーブでは反応が悪い場合があります。固執したリトリーブスピードの考え方を変えるための素晴らしい内容の動画になっています。
ヒロ内藤流ルアー術! 3大重要要素 アクション
この動画ではルアーのゾートとスピードを決めた段階で更に釣るために必要なアクションに対して理解を深めるための動画です。
ルアーにはもともと備わったビルトインアクションとロッドワークによるアクションそしてルアーのチューニングによるアクションの変化について解説しています。
おわりに
今回は2004年7月号のPLADCO JAPAN NEWS VOL17のヒロ内藤さんが書かれた記事を紹介しました。初心者の方向けの内容のように捉えがちですが、記事内容と動画の内容に中級者の方も新たに気付くことが多く含まれていたと思います。
案外、闇雲に好きなルアーをキャストしていたり、流行りのルアーを信じてキャストしている人が多いのではないでしょうか?
バス釣りを3大要素を使い切ってゲームを組み立てられるようになるとバス釣りがシステマチックになり考え方も整理でき釣りをしている中でもダメな要素を排除しやすくなると思います。
ボクはX(旧Twitter)でもバスフィッシングの情報を発信しています。記事を読んで興味を持ってもらえたら「X(旧Twitter)のフォローやいいね!」を頂けると今後の活動の励みになります。
「ヒロ内藤さん解説」バス釣りのコツはゾーン・スピード・アクション!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!! よい釣りを(^O^)/
コメント