トリプルフックやトレブルフックと呼ばれているルアーに付いているフックですが、どちらも同じ釣りバリを指しています。しかしアメリカのルアー釣りに関する記事ではトレブルフックとあるので、こちらが正しいのかもしれませんね。
そんな、トレブルフックの各部の名称やデザインによる特性はご存知でしょうか?トレブルフックなんてどれも同じとおもっていませんか?
トレブルフックの基礎的な知識を習得することでキャッチできるバスの数が増えたり、バラシて逃がすバスの数を減らす事に繋がりますよ。
では! 10分で学べる!トレブルフックの基礎知識の始まりです(^O^)/
トレブルフックの基礎知識! トレブルフックの各部の名称を知ろう!
ルアー用に使われる釣りバリの事を西洋バリやフックと言う名称で呼びます。日本製の和製バリ・エサ鈎とは形状的に違いもあります。
今回はルアーフィッシングに使用する、西洋バリ・フックについて解説します。上の写真にあるのが、トレブルフックと呼ばれる船の錨の形をした3本バリです。
フックにはラインアイやゲンブそしてシャンクなどの各部に名前が付いています。これらのパーツの大きさや長さなどの形状の違いを知ることで最適なフックを選ぶ事が出来ます。では、フックの各部名称を上の写真と照らし合わせながら見て行きましょう。
トレブルフックの各部の名称 「アイ」
和製バリの管に当たる部分を、アイと呼びます。スプリットリングを介してルアーとフックを取り付けたり、ラインを結び付ける部分です。
最近のアイは交換がしやすいように一部アイの厚さが薄く加工されたトレブルフックが販売されています。スプリットリングを傷める事が少ないので便利です。
トレブルフックの各部の名称 「シャンク」
・ロングシャンク
・ショートシャンク
トリプルフックの軸の部分をシャンクと呼びます。軸が長いフックをロング・シャンクと呼び、逆にシャンクが短いフックをショートシャンクと呼びます。
シャンクの長さは、バス釣りでのフックの掛かりを良くする重要な要素です。たとえば、クランクベイトを使用していてショートバイトが多い場合は、ロングシャンクのフックに変更することがありますし、根掛かりが問題になる場合はショートシャンクのフックにすることもあります。
トレブルフックの各部の名称 「ゲイブ・ベンド」
・ワイドゲイブ
・ナローゲイブ
トリプルフックの懐の幅をゲイブまたはベンドと呼びます。懐の広いゲイブをワイド・ゲイブと呼び、狭いゲイブのフックの事をナローゲイブと呼びます。バス釣りでは一般的には中央にアールが掛かったパーフェクトラウンドベンドのフックが一般的です。
ワイドゲイブはナローゲイブと比べるとハリ掛かりが良いのですが、ハリが伸びるリスクが上がります。ナローゲイブは逆にワイドゲイブと比べるとハリは伸びにくいです。
トレブルフックの各部の名称 「フックポイント」
・ストレートポイント
・カーブドインポイント
トリプルフックの先端部分をフック・ポイントと呼びます。フックポイントには真っすぐなストレートポイントと先端が曲がったカーブドインポイントがあります。
スピナーベイトのような、リトリーブし続けるルアーにはストレートポイントのフックが貫通性が良いので、よく用いられます。カーブドインポイントはルアーの動きを一瞬止めてバイトを誘う場合にハリ掛かりが良いフック形状です。
トレブルフックの各部の名称 「バーブ」
西洋釣りの用語で、魚がかかった際にフックが外れにくくなるようにする突起した部分をバーブと言います。バーブがないフックはバーブレス・フックと呼ばれます。また、フックポイントからバーブを越えた直線部分をスピアと称します。
トレブルフックの基礎知識! トレブルフックのサイズ
フックサイズは♯〇〇という表記で各メーカー同じ規格でフックサイズが示されています。上の図のフックサイズ表のように小さい順に左上から♯4~♯4/0の順にフックサイズが大きくなっていきます。
数字が大きくなるにつれてフックサイズが1/0以降は大きくなり、1から4に行くに従いフックサイズは小さくなります。上のサイズ表に載っていない大きいフックや小さいフックも販売されています。
フックの正確なサイズを知ることは重要です。ルアーの針先が損傷した場合に交換するためには、フックのサイズを知っておく必要があります。なので、フックサイズの表記を覚えておくことをお勧めします。
トレブルフックの基礎知識! フックポイントの違いによるフックの特性
写真のようにバス釣りのトレブルフックのフックポイントには真直ぐなストレート・ポイントと針先が内側に入ったカーブドイン・ポイントがあります。
ストレート・ポイントの特徴としては動き続けるスピナーベイトのようなルアーに使用するのに適したフックです。ストレート・ポイントのフックは刺さりが悪いとファイト中に傷口が広がりやすくバレるリスクもあります。
カーブドイン・ポイントはフックアップの力のロスが少なく触れると刺さるフックなので、ジャーク・ベイトのようなルアーを停止させて食わすタイプのルアーに使われます。
針先が曲がっているので刺さりが悪いように思いますが、そうではなく針の向きがどの様な角度でもフックポイントが90度で刺さる特徴があります。
トレブルフックの基礎知識! シャンクとゲイブに関するフックの特性
フックの軸が太い物と細い物があり、太い物は細い物に比べて耐久性はありますが、刺さりは悪くなり、逆に細い物は刺さりはいいですが、耐久性は劣ります。
シャンクの太さが違うのでフックの重量も太くなれば、重くなるのでサスペンド・タイプのルアーの調整にフックを変えて調整する事もできます。
フックシャンクの長いフックはバスの掛かりは良いのですが障害物周りでは根掛かりしやすいフック形状です。なので障害物まわりでは、ショートシャンクのとトレブルフックを使うことで根掛かりを軽減することができます。
また、ショートシャンクのフックを使う事でデフォルトでサイズ4のフックが付いているクランクベイトのフックをショートシャンクに変えることでサイズ2に大きくする事が出来ます。
クランクベイトを使っていて食いが浅い場合にはロングシャンクのフックでバイトを逃さないように使い分けることも出来ます。
バイトはあるが乗りが悪い時にはナロー・ゲイブに交換して対応するバスプロもいます。
ヒロ内藤さんに聞いてみた!トレブルフック サイズの選び方!
ヒロ内藤さんのYouTubeチャンネルでフックについて質問した事がありました。フックサイズが時代と共に大きくなっているのは何故かという質問です。
ヒロ内藤さんの回答としてはフックサイズ上げることでブラックバスのキャッチ率が上がるというものでした。もちろんルアーの動きが破綻しては意味がありませんから、そこはアクションを損なわない範囲で選ぶ必要があります。
また、Kevin VanDam氏はBassmasterの記事でフックのサイズアップを推奨しています。一部の釣り人は、より細いラインで釣る際には貫通力が高いライトワイヤーフックが必要だと考えていますが、VanDam氏は異なる見解を持っています。彼は、ルアーの動きに影響を与えない限り、フックのサイズと強度を上げることを勧めています。
記事では、フックのサイズを大きくすることでバスの捕獲率が大幅に向上すると述べています。また、ケビン・ヴァンダム氏も、可能な限り大きなフックを使用するようアドバイスしています。
トレブルフックの基礎知識! トリプルフックの交換に際しての注意点!
トレブルフックの交換の際の目安はフックポイントを親指の爪の上に置いた時に滑り落ちないのが、一つの目安になります。また、慣れてくるとフックポイントを軽く指先で触れる事で針先の喰いつき具合で知ることが出来ます。
トレブルフックを交換した際にはスイムテストを行いましょう。理由はフックサイズやメーカーが変わる事でルアーのアクションが変わってしまうからです。フックを交換したならばルアーを泳がせてフック交換によるルアーのアクションの変化をチェックします。
トレブルフックを交換することで、どのように動くか、そしてロッドの先端を通してどのようにアクションを感じるかにも注意してください。
フロントフックの交換に際しての注意点!
トレブルフックの取り付けは写真のように、ボディーとフックが沿うように取り付けるのがフックの正しい取り付け方向です。フックの向きを間違って付けるとフックがルアーのボディに引っ掛かりルアーが上手く泳がなくなりバスを誘わないルアーになってしまいます。
写真のようにフックポイントがボディから出ているサイズであればフッキング率が上がりますが余り大きいフックを付けると根掛かりの原因になります。
リアフックの交換に際しての注意点!
リアフックの取り付け方向はトリプルフックの1本が上向きに付くように取り付けるのが正しい付け方です。上に1本フックが向く事でショートバイト時に貫通性も上がり、バスのバイトを逃さない取り付け方法です。
ルアーのトリプルフックを交換する場合に取り付け向きを間違えるとルアーのアクションに支障をきたしたり、バイトがあっても、フックアップしない原因になります。
ルアーメーカーは、最適なパフォーマンスを実現するために、フックサイズを合わせています。フック交換によるルアーアクションの変化には注意しましょう。
フックは先端側から懐側に研ぐ! トリプルフック 正しい研ぎ方
フックに使用されている、鉄と鋼の違いは含まれている炭素量によって変わります。鉄の炭素量は0.02%未満で鋼は0.02~0.2%の炭素量を含む素材です。
一般的には鉄よりもステンレスの方が硬度は高いです。炭素鋼の鈎は柔らかく超硬ハイスは硬い素材なので、鈎の磨ぎ方も変わってきますので注意が必要です。
炭素鋼の鈎や鉄のストレートポイントのフックを研ぐ場合には目立てヤスリの並目か細目を使って磨ぎます。フックの研ぎ方はポイント側からゲープ側に研ぎ込んでください。
逆に研ぐとバリも発生しますし、ポイントが曲がって磨いでしまうので、刺さりの悪いフックになってしまいます。
フックポイントはフックの両側と内側を三角すい (△)に磨ぐようにすると、貫通力のあるフックに研ぎあがります。カーブドインポイントのフックは両面だけ磨くようにしましょう。
科学研磨されたフックを耐水ペーパー800番で研ぐことは出来ますが、元の刺さり具合に戻ることはありません。刺さりを気にされるのでしたら交換がおすすめです。
フックを磨ぐと表面のコートを剥がしてしまい、地金が露出することでサビやすくなってしまいます。なので、気になる方はフックを磨いだ後のフックポイントをマジックで塗ってフックポイントの表面をコートすることで、サビに強くなります。
トリプルフックのブレードチューンやフェザーフックの効果!
トレブルフックにはバスのバイトを誘発する為の工夫があります。その一つがフェザーフックやヘアーフックです。
動物の羽や毛を素材にしたモノや化学繊維を使った物がありトップウォータールアーのポッパーのリアフックに取り付けられています。アクションを止めた後に羽が広がったりキラキラと輝いたりする事でバイトを誘います。
また、近年はトレブルフックにスピナーベイトのブレードを装着したブレードチューンされたトレブルフックも販売されています。こちらもルアーが余分に光の散光を放つようにしたり、ルアーに近づいて来たバスのバイトのトリガーを引かす為に用いられています。
トレブルフックの基礎知識! フックが体に刺さった時の対処!
釣りをしていると突然のトラブルに見舞われます。特にキャスト時や掛けたバスを取り込む際に釣りバリが刺さってしまうトラブルです。
もちろん、キャスト時には周りに人が居ないか確認するのは、もちろんですし、ランディングの際にハンドランディングをせずにネットを使う事でトラブルを未然に防ぐ事ができます。
しかし、もしフックが体に刺さったら場合にはストリング ヤンク テクニックやアドバンス&カットテクニックという外し方を知っておくとその場で対処する事ができます。
おりに
今回はトレブルフックの基礎知識を紹介しました。バスと一番近い接点でもあるフックはとても大切なバスタックルです。釣りを組み立てる上でもトレブルフックのチョイスの仕方が重要になることが理解されたと思います。
トレブルフックの特性を知ることでフック交換する時もルアーの使い方からフックを選ぶこともできますし、取り付いているフックの特性を知ることでルアーの扱い方も変わって来ると思います。
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10分で学べる!トレブルフックのサイズや付け方などの基礎知識!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!!よい釣りを(^O^)/
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