「バス釣りに使うラインの種類!」ラインの選び方を学ぼう!

フィッシングライン

バスフィッシングにおけるフィッシングラインの種類はナイロンライン、PEライン、フロロカーボンラインの3種類のラインが一般的に使用されています。バス釣りをする上でフィッシングラインの特徴や特性を知ることは釣果に繋がる大切な知識です。

何故ならラインの種類が違う事で飛距離やラインの比重が変わるのでルアーの動きや沈下速度や沈下姿勢も変わります。ラインの特徴を知っている事でルアーをアプローチした時にアングラー側に有利にゲームが展開できるからです。

また、素材が変わるので耐摩耗性や結線強力そして伸度などにも違いがあるので、使用する場面で使い分ける事が必要になってきます。

では! バス釣りに使用するラインの種類や知識を学んで行きましょう (^O^)/


バス釣りに使うラインの種類はナイロン・フロロカーボン・PE・エステルの4種類!

引用 ユニチカ

勝部直達著のテグス文化史によると釣り糸は亜麻糸、麻糸、綿糸、絹糸、馬の尻尾(バス)等の動植物から作られていました。 日本も昔は中国からヘソ、アイス、ヘチマと言う品質の異なる釣り糸を輸入していたそうで、後に国内でも釣り糸の生産が開始されます。  

時代は進みバスフィッシングで使われるラインの種類はナイロンライン、PEライン、フロロカーボンライン、エステルの4種類のラインがあります。上のグラフを見てもらうと分かる通り耐摩耗性、柔軟性、比重、伸度など素材いにより特化した特徴があります。

4種類のラインの中で最初に誕生したのが1935年にデュポン社のウォーレス カロザース氏が発明したナイロン6.6を使ったナイロン素材のフィッシングラインです。ナイロンラインは釣りの3大発明とこも言われています。

PEラインとは「超高分子量ポリエチレン繊維」という繊維でできた「原糸」を機械を使って複数本編み込んで作りあげたフィッシングラインです。

超高分子量ポリエチレン繊維は1963年にオランダでペニングス博士が研究を始め、後に東洋紡とオランダDSM社の共同開発により実用化した特別な繊維です。

1971年にクレハが生のポリフッ化ビニリデン樹脂というプラスチックから釣り糸を作る技術を世界で初めておこないます。これがフロロカーボンライン シーガーの誕生です。フロロカーボンラインは日本が作り出したフィッシングラインです。

近年注目されているのがエステル素材のラインです。ポリエステル素材で作られたラインで伸びが少なく張りがあり、比重はナイロンとフロロの中間でライン径が細いのが特徴です。

ライン径が細いので小型のルアーをキャストするのに適しており、アジングで使われていましたが、耐摩耗性が低い為にバス釣り用のラインとしては使われていませんでした。

しかし、2023年にユニチカからU-TEC SHIN-SAYAと言うラインが登場しています。大きな特徴はナイロン素材の中心にエステル素材が通っている二重構造になっているハイブリッドラインです。

では! それぞれのフィッシングラインの特徴を見て行きましょう。


バス釣りに使うラインの選び方! ナイロンラインの特徴を学ぼう!

ナイロンライン20lbを使ったジャークベイトで釣ったブラックバス
ナイロンラインのメリット柔らかくしなやかで耐磨耗性が高く安価 全てのルアーに使える 
ナイロンラインのデメリット伸度が高く紫外線による劣化がある

ナイロンラインの特徴はしなやかで耐磨耗性が高く比較的に安価に購入できるラインです。ナイロンとフロロカーボンそしてPEラインの性能をグラフで示したものですが、トータルの性能とバランスでナイロンラインが優れている事が理解できると思います。

引用 ルアマガ THE 検証 巨大水槽で明かされる水中の真実(前編)

ナイロンラインは比重が軽いので水に沈みにくいのでトップウォータールアーの使用からミッドレンジのクランクベイトやディープのワームの釣りにも使い易いラインです。

ナイロンラインは伸度が高いので遠くに投げたルアーに対してのフッキング率が悪く水を吸収する事で劣化が進む傾向にあります。しかし、技術の進化で低伸度のナイロンラインも最近では作られています。バス釣りを始める初心者から上級者まで安心して使えるラインです。

ボクが普段、使用しているナイロンラインはユニチカのシルバースレッドのHiro’s Choiceです。ヒロ内藤さんが開発に携わったルアータイプ別の専用ナイロンラインです。


バス釣りに使うラインの選び方! PEラインの特徴!

PEライン1号とリーダー12lbの組み合わせで釣ったブラックバス
PEのメリット伸びがほぼ無い・同じ強度のラインを作るとPEラインは細い径で作れる
PEのデメリット耐摩耗性が低い・リーダーシステムを組む必要があり結束を学ぶ必要がある 

PEラインの特徴は伸びが少なく同じ強度のラインを作るならPEラインの方が細いラインを作ることが出来るのでキャストの飛距離が伸びます。

引用 ルアマガ THE 検証 巨大水槽で明かされる水中の真実(前編)

また、PEラインはしなやかで水に浮くのも特徴でソフトべジテーションでのフロッグゲームやフリッピングによる釣りで用いられるラインです。上の写真はルアマガのYouTube動画で巨大水槽で明かされる水中の真実からのショットでPEラインが水中でどの様な角度で沈んでいるのか知ることができます。

浮力のあるPEラインは垂直に近い角度でルアーが送り込まれているのが分かります。メタルジグのアクションも真上方向にホップするのが特徴です。

デメリットは硬いものに対する擦れに弱く耐磨耗性は低いのが弱点で細いPEラインを使う場合にはナイロンラインやフロロカーボンラインと結束してリーダーシステムを組む必要があります。PEラインはとても滑りの良い素材なのでラインの結束する為のノットを選ぶ必要があります。

PEラインの号数は太さではなく重さで決まっています。単位はグラムやキログラムとかではなく「デニール」という単位が用いられます。なので製品によってラインの太さがマチマチです。

PEラインは初心者の方には向かないデリケートなラインです。バス釣りに慣れてからチャレンジするとトラブルが少なくて済むと思います。

ボクがPEラインを使って小型のトップウォータールアーなどを使う釣りで使うPEラインはユニチカのシルバースレッドのHiro’s ChoiceのトップウォーターPEです。


バス釣りに使うラインの選び方! フロロカーボンラインの特徴!

フロロカーボンライン4lbを使った釣りで釣った一尾
フロロカーボンのメリットナイロンに比べ伸度が低く水中で魚にラインの存在が気付かれにくい
フロロカーボンのデメリット硬いので巻き癖がつきやすく比重が重いのでキャスト時の飛距離は出ない

フロロカーボンラインの大きな特徴は水中で魚にラインがほぼ見えなくなることです。これは科学的にも事実でフロロカーボンが水中で特定のものを通るときの光の速度を表す屈折という光学特性によるものです。

引用 ルアマガ THE 検証 巨大水槽で明かされる水中の真実(前編)

フロロカーボンラインの特徴は硬く伸度が低くナイロンに比べて比重が重く水中へ沈む特徴があり価格はやや高価でしたが、最近のフロロカーボンラインはしなやかで安価なラインも販売しています。

巨大水槽で明かされる水中の真実の動画でも明らかなようにフロロカーボンラインはルアーが着底後、しばらくはラインは沈みは少ないですが、30秒ほどでラインは沈み切ってしまいます。

なので、トップウォータールアーにはフロロカーボンラインが沈むので使いづらいですが、フロロカーボンラインに対応したトップウォータールアーを使う事で回避する事ができます。

フロロカーボンの屈折率は1.42で水の屈折率1.33に非常に屈折率が近いため、水面下でフロロカーボンを認識するのは魚にとって非常に困難です。

フロロカーボンラインはナイロンと比べて耐磨耗性、結線強度は落ちますのでライン径を太く作られていましたが、技術の進歩でナイロンラインと同じ線径でラインを作る事が出来ています。とは言え、フロロカーボンラインは傷に弱いので魚を釣るたびにラインを結び直す必要があります。

ラインの伸びを嫌う場合やバスにラインの存在を気付かせたくないサイトフィッシングなどでフロロカーボンラインは効果が発揮されるラインです。


ポンドテストラインとポンドクラスラインの表示の違いを知っておこう!

フィッシングラインの表記にはポンドテストライン規格とポンドクラスライン規格があり、日本ではポンドクラスラインの規格ですが、アメリカはポンドテストラインでの規格を使っています。

ポンドクラスラインとポンドテストラインの違いはラインが切れる数値に違いがあります。20ポンドラインを例にするとポンドテストラインは20ポンド以上の強さを持たなくてはいけません。ところが日本の基準のポンドクラスラインになると20ポンドで切れる様にラインを製造しています。

アメリカと日本ではラインの強度の考え方が違いがあり、同じ20ポンドでもラインの線経に違いが出ます。同じ20ポンド表記でもポンドテストライン規格で作られたラインは太くなるので注意が必要です。

ラインを購入する時にはラインの線径を確認して購入される事が望ましいです。


フィッシングラインの太さ! 号数・ポンドの早わかり表!

号数ポンド強度 (㎏) 
0.25号  
0.5号
0.8号
1号
1.2号
1.5号
1.75号
2号
2.25号
2.5号
2.75号
3号
3.5号
4号
5号
6号
7号
8号
10号
1lb
2lb
3lb
4lb
5lb
6lb
7lb
8lb
9lb
10lb
11lb
12lb
14lb
16lb
20lb
22lb
25lb
28lb
35lb
 
0.45Kg
0.91Kg
1.4Kg
1.8Kg
2.2Kg
2.7Kg
3.1Kg
3.6Kg
4.1Kg
4.5Kg
4.99Kg
5.44Kg
6.35Kg
7.26Kg
9.07Kg
9.98Kg
11.34Kg
12.70Kg
15.88Kg
 

餌釣りをされる人には馴染みがありますが、釣り糸には号数で表記されているラインもあります。3号はいったい何ポンドなの?と悩む事がありますよね。そこで、上の早見表を見る事で号数から何ポンドラインなのかを導き出せます。

最近はバスフィッシングでもPEラインを使う事でリーダーを結ぶ事が増えてきました。使用するリーダーがルアーフィッシング用のモノではなく、ハリスをリーダーとして使う場合に号数で表記されていますので、そんな時に活用して下さい。

バス以外の対象魚に使われているリーダーやハリスは更に根ズレに強いモノもあると思いますので、いろんなラインを試されてみては如何でしょうか。


バス釣りに使うラインの選び方! タックルセットアップの手順!

タックルセットアップを考える場合には先ずは使うルアーから考えて行うとタックルセットアップは上手くいきます。リールとラインを組み合わせる時に考えないといけないのが、釣りをしていて快適に使用できる事です。

ベイトリールは太いラインを巻き取るのに便利なリールです。逆に細いラインを使った釣りではスピニングリールを使用する事になると思います。

ロッドがパワフルで硬いもので釣りをする場合にもラインは太いモノを使わないとフッキングした時にラインが切れる恐れがあります。細いラインを使うのであればフッキング時のパワーを吸収する柔らかめのロッドと組み合わせることでシャープなフッキングが行えます。

タックルバランスを考える事がとても大切なのが分かったと思います。先ずはどの様な釣りをするのか使用するルアーから考えてフック、ライン、ロッド、リールとセットアップしていきましょう。


フィッシングラインの基礎知識! ライン太さとラインの種類で深度が変わる

フィッシングラインは強さにばかり目が行きがちですが、ラインの太さによるルアーの深度の変化やフォールスピードに変化が現れる事も忘れてはいけません。

引用 THE ANSWER GAME2

例えば、クランクベイトでナイロン20ポンドと8ポンドそしてPE1号で同じクランクを引いたら上の図のように限界潜行深度や潜行角に変化が生まれます。ライン径が太いモノを使う事で限界潜行深度は浅くなり潜行角も浅くなります。

また、ライン素材をナイロンからフロロに変更することで同じ太さのライン経でもフロロカーボンラインの方が1フィート程余分に潜る事になります。ラインの素材を変える事でルアーの潜る深さに変化が生まれクランクベイトのゾーンを変える事ができます。

引用 THE ANSWER GAME2

次はライン径によるフォールスピードが示されたグラフです。計測条件としてキャスト後3秒間フリーフォールさせた後にスピナーベイトのリトリーブ開始していますが、20ポンドラインではラインが太いのでフォールスピードが遅く8ポンドラインと比べて到達深度が浅くなるのが分かります。

ライン経とラインの種類が変わることでルアーの潜る深度や沈むフォールスピードに変化が出る事を理解してもらえたと思います。


フィッシングラインの基礎知識! ラインを太くすることで釣果に影響はあるのか?

ボクの経験ではプレッシャーが高いフィールドでも20数年間の間、20LBラインを使用してきましたがバスをキャッチする事はできてきました。バスはルアーに対してスイッチが入るとラインの存在よりもルアーを凝視している様に感じます。

ラインを細くするデメリットはナイロンラインの場合はルアーにアクションを与える時に伸びによってルアーの動きにメリハリが出ないのでバスを騙せない事が起こっていると感じます。

12ポンドを下回るラインでルアーを操作するとと伸びは顕著に感じます。ボクは経験としてナイロンラインの8ポンドでジャーキングをやったことがありますが、ラインの伸びでルアーの動きが小さくなった感じを受けました。また、ラインが細いとラインブレイクに繋がる恐れがありますよね。

かと言ってラインを細くしたり素材を変える事のメリットはあります。PEラインにする事でラインの伸びは無くなるのでルアーを細かく動かす事ができますし、ライン径が細いので飛距離が伸びるので届かなかったポイントを攻める事が出来るようになります。

また、ワームの釣りでフロロカーボンラインを使うと魚がラインの存在に気が付かないのかバイト数が増える傾向があるように感じます。ルアーをじっくり見せる釣りではフロロカーボンラインの特性は素晴らしい効果があると感じます。


おわりに

今回はバスフィッシングで使用するフィッシングラインの基礎知識を紹介しました。ボクがバス釣りを始めた頃はバスフィッシングのラインは海外メーカーのストレーンやトライリーンが主流でした。

そして、しばらくすると国産品のナイロンライン、東レのソラロームが販売されそれを使っていましたね。当時はラインは蛍光イエローのラインがルアーフィッシングの代名詞のようなカラーでしたね。

そして、ハリスにフロロカーボンラインが登場します。当時はとても高価なラインでしたので、メインラインに使用されるとは当時は思いませんでした。PEラインも船の釣りで使用されていましたが、バスフィッシングで一般的に使われるとは驚きです。

技術の進歩で新たな素材のフィッシングラインが誕生するかもしれませんし、デメリットだった部分を克服してくることもあるので、ラインの進化には要チェックですね! では、この記事がみなさんのバス釣りにとって有益になれば幸いです。


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