バス釣りを始めたばかりの初心者の方にとって、釣具店に並ぶ多くのライン(釣り糸)は同じに見えるかもしれません。ラインには太さや強度の違いがあり、表記されている数字が大きくなるにつれて、釣り糸の強度は強くなります。
しかし、ややこしい事に、表記が3号と12lb(ポンド)と異なる表記であったとしても、同じ強度の釣り糸が存在します。
また、日本とアメリカの釣り糸の規格には、ポンドテストラインとポンドクラスラインの違いがありますし、素材にはナイロンライン、PEライン、フロロカーボンラインの3種類があり、初心者には理解しにくいかもしれません。
初心者がバス釣りをする上でフィッシングラインの種類や特徴を知ることは、釣果に繋がる大切な知識です。複雑に感じるかもしれませんが、このブログ記事を読めば必ず理解できますよ。
では! 「10分で学ぶ!」バス釣りに使うラインの太さ等の基礎知識!の始まりです(^O^)/
「ラインの太さの表記がいっぱい?」号数・ポンド・強度を理解しよう!
釣り糸は下記の表記で表示されます。号数、表記の釣り糸は海や川で餌釣りをする人にはおなじみの表記です。ポンド(lb)表記はルアーフィッシングのラインによく使われている表記です。
・号
・ポンド(lb)
号数とポンド(lb)には表記の考え方に違いがあるので、それぞれの表記の意味を説明したいと思います。
号数
号数は釣り糸の太さを示す指標であり、エサ釣りによく使用されます。この号数は糸の「太さ」を表し、日本では一号が0.165mmという規格で統一されています。
ポンド(lb)
ポンド(lb)はヤード・ポンド法における重量の単位で、1ポンドは約454グラムに相当します。ただし、釣り糸の強度を示す際に用いられるポンドは、重量ではなく強度を指しています。
ラインの表記の一覧
釣り糸の表記には号数とポンドがある事が理解できました。とはいえ、ややこしいので、早見表を参照することで、号数からポンド数を簡単に導き出すことができます。
号数 | ポンド | 強度 (㎏) |
0.25号 0.5号 0.8号 1号 1.2号 1.5号 1.75号 2号 2.25号 2.5号 2.75号 3号 3.5号 4号 5号 6号 7号 8号 10号 | 1lb 2lb 3lb 4lb 5lb 6lb 7lb 8lb 9lb 10lb 11lb 12lb 14lb 16lb 20lb 22lb 25lb 28lb 35lb | 0.45Kg 0.91Kg 1.4Kg 1.8Kg 2.2Kg 2.7Kg 3.1Kg 3.6Kg 4.1Kg 4.5Kg 4.99Kg 5.44Kg 6.35Kg 7.26Kg 9.07Kg 9.98Kg 11.34Kg 12.70Kg 15.88Kg |
この表を見ると3号のラインは12ポンドに相当し強度は5.44㎏ある事が分かります。通常、バス釣りで使用するナイロンラインやフロロカーボンラインのラインの太さや強度を示す単位はlb(ポンド)で表記されています。
最近はバスフィッシングでもPEラインを使う事が増えて来ましたが、PEラインは号数で表記されているメーカーが多いです。なかなか、ややこしいですが、釣りの文化の違いが、このような表記の差に成っていると理解して下さい。
全ての数値を暗記するのは無理なので、ラインの早見表を参照にして必要なラインを購入するようにしましょう。
次はラインの強度の考え方の違いである、ポンドテストラインとポンドクラスラインの違いを説明したいと思います。
ポンドテストラインとポンドクラスラインの2つの強度の考え方がある!
フィッシングラインの強度の規格には以下の2種類があります。日本ではポンドクラスラインの規格を用いて釣り糸を製造しですが、アメリカではポンドテストラインでの規格を使って作られています。
・ポンドクラスライン規格
・ポンドテストライン規格
ポンドクラスラインとポンドテストラインの違いは、ラインが切れる強度の数値の境に違いがあります。
ポンドクラスラインとは
ポンドクラスライン: このラインは、表示された数値の負荷を絶対に超えて耐えられないことを保証します。国際ゲームフィッシュ協会(IGFA)によって定められた規格であり、多数の日本のラインメーカーがこれを採用しています。
ポンドテストラインとは
ポンドテストライン: このラインは、表記の数値以下では絶対に切れないことを保証しています。アメリカで多く採用されています。
具体的には、釣具店で12lbのラインを選ぶとき、「lbC」と記されたライン(ポンドクラスライン)は、表示された数値の負荷には耐えられないことに注意が必要です。一方で、「lbT」と記されたライン(ポンドテストライン)は、表示された数値の負荷までなら耐える可能性があります。
アメリカと日本では、ラインの強度に対する考え方に違いがあり、同じ12ポンドの表記でもラインの直径に差が生じます。同じ12ポンドの表記であっても、ポンドテストライン規格で製造されたラインは太くなりがちなので、注意が必要です。
ボクの経験では日本製のポンドクラスライン20ポンドは、アメリカ製のポンドテストライン17ポンドの太さに相当します。総括すると、ポンドテストラインは、釣り糸の強度を考慮する際には安心な選択肢となります。
ライン太さとラインの種類でルアーの潜る深さと沈むスピードに変化がある!
フィッシングラインは強さにばかり目が行きがちですが、ラインの太さによるルアーの潜る深さの変化やルアーが沈むスピードにも変化が現れる事も忘れてはいけません。
例えば、クランクベイトでナイロン20ポンドと8ポンドそしてPE1号で同じクランクを引いたら上の図のように限界潜行深度や潜行角に変化が生まれます。具体的には、ライン径が太いモノを使う事で限界の潜ぐる深さは浅くなり潜る角度も浅くなります。
また、ライン素材をナイロンからフロロに変更することで同じ太さのライン経でもフロロカーボンラインの方が30cm程、余分に潜る事になります。ラインの素材を変える事でルアーの潜る深さに変化が生まれクランクベイトの泳ぐ層を変える事ができます。
次はライン径による沈下スピードが示されたグラフです。計測条件としてキャスト後3秒間フリーフォールさせた後にスピナーベイトのリトリーブ開始していますが、20ポンドラインではラインが太いので沈下スピードが遅く、8ポンドラインと比べて到達深度が浅くなるのが分かります。
ライン経とラインの種類が変わることでルアーの潜る深度や沈むスピードに変化が出る事を理解してもらえたと思います。
「餌釣りの考えを捨てよう」ラインを太くすることで釣果に影響はあるのか?
ボクの経験ではプレッシャーが高いフィールドでも20数年間の間、20LBラインを使用してきましたがバスをキャッチする事はできてきました。バスはルアーに対してスイッチが入るとラインの存在よりもルアーを凝視している様に感じます。
ラインを細くするデメリットはナイロンラインの場合はルアーにアクションを与える時に伸びによってルアーの動きにメリハリが出ないのでバスを騙せない事が起こっていると感じます。
12ポンドを下回るラインでルアーを操作するとと伸びは顕著に感じます。ボクは経験としてナイロンラインの8ポンドでジャーキングをやったことがありますが、ラインの伸びでルアーの動きが小さくなった感じを受けました。また、ラインが細いとラインブレイクに繋がる恐れがありますよね。
かと言ってラインを細くしたり素材を変える事のメリットはあります。PEラインにする事でラインの伸びは無くなるのでルアーを細かく動かす事ができますし、ライン径が細いので飛距離が伸びるので届かなかったポイントを攻める事が出来るようになります。
また、ワームの釣りでフロロカーボンラインを使うと魚がラインの存在に気が付かないのかバイト数が増える傾向があるように感じます。ルアーをじっくり見せる釣りではフロロカーボンラインの特性は素晴らしい効果があると感じます。
バス釣りに使うラインの種類はナイロン・フロロカーボン・PEの3種類!
ラインの種類は以下の3種類のラインがあります。それぞれのラインには、耐摩耗性、柔軟性、比重、伸度など素材いにより特化した特徴があります。
① ナイロンライン
② フロロカーボンライン
➂ PEライン
①ナイロンラインはがナイロン素材の釣り糸です。ナイロンラインが誕生した当時は、釣り具の3大発明の一つとも言われています。
②フロロカーボンラインはプラスチック樹脂を原料とし、日本で開発されて作られた釣り糸です。
➂PEラインは、機械を用いて複数の「原糸」を編み合わせて作られる釣り糸です。
バス釣りに使う3種類のラインの特徴の基礎を学ぼう!
3種類のフィッシングラインには、それぞれ機能的な特徴があります。それぞれのラインの基礎的なメリットとデメリットを踏まえながらラインの特徴を解説したいと思います。
① ナイロンライン
② フロロカーボンライン
➂ PEライン
また、素材の違いによっても価格が違ってきます。ナイロンラインと比べるとフロロカーボンラインやPEラインは高価です。
釣具店やバス釣りのプロショップへ行くと、沢山のラインメーカーの釣り糸が置かれているので、初心者の方には同じ釣り糸だと思われると思います。しかし、価格を見るだけで凄く高価なモノから安価なモノまであるのが、分かると思います。
釣り糸は製造工程でナイロンの場合、熱した樹脂を伸ばしていく工程があり、途中で熱を加えながら伸ばす頻度が多いとその分、精度の良いラインが作られるので高価になります。このように工程の差による違いでも価格が違う事もあります。
① ナイロンライン
ナイロンラインは比重が軽く、水に沈みにくいため、トップウォータールアーやミッドレンジのクランクベイト、ディープウォーターでのワーム釣りなど、あらゆる釣りに適しています。以下の表にナイロンラインの特性を示します。
ナイロンラインのメリット | 柔らかくしなやかで耐磨耗性が高く安価 全てのルアーに使える |
ナイロンラインのデメリット | 伸度が高く紫外線による劣化がある |
ナイロンラインは伸びが大きいため、遠投したルアーのフッキング率が低下し、水分を吸収することで劣化する傾向があります。しかし、技術革新により、最近では伸びの少ないナイロンラインも開発されています。これにより、バス釣り初心者から上級者まで、安心して使用できるラインが提供されています。
② フロロカーボンライン
フロロカーボンラインの主な特徴は、水中で魚に対してほとんど見えないことです。このラインは硬く、伸びにくいのが特徴で、ナイロンよりも比重が重いため水に沈みます。
フロロカーボンのメリット | ナイロンに比べ伸度が低く水中で魚にラインの存在が気付かれにくい |
フロロカーボンのデメリット | 硬いので巻き癖がつきやすく比重が重いのでキャスト時の飛距離は出ない |
トップウォータールアーにはフロロカーボンラインが沈むので使いづらいですが、フロロカーボンラインに対応したトップウォータールアーを使う事で回避する事ができます。
フロロカーボンラインはナイロンと比べて耐磨耗性、結線強度は落ちますのでライン径を太く作られていましたが、技術の進歩でナイロンラインと同じ線径でラインを作る事が出来ています。
➂ PEライン
PEラインの特徴は以下の表にあるように、伸びが少なく同じ強度のラインを作るならPEラインの方が細いラインを作ることが出来るのでキャストの飛距離が伸びます。
PEのメリット | 伸びがほぼ無い・同じ強度のラインを作るとPEラインは細い径で作れる |
PEのデメリット | 耐摩耗性が低い・リーダーシステムを組む必要があり結束を学ぶ必要がある |
また、PEラインはしなやかで水に浮くのも特徴で蓮が密集している場所でのフロッグルアーやワームを使った釣りで用いられるラインです。
PEラインの欠点は、硬い物体に対する摩擦に弱く、切れてしまうことです。細いPEラインを使用する際は、ナイロンラインやフロロカーボンラインとを結び、リーダーシステムを作る必要があります。PEラインは非常に滑りやすい素材であるため、ラインを結束する際の選択が重要です。
以下の記事では、3種類のフィッシングラインの特性、性能、そしてその歴史についてさらに詳しく解説しています。ぜひご一読ください。
おわりに
今回はバスフィッシングにおけるフィッシングラインの基本について紹介しました。ボクがバス釣りを始めた当初、バスフィッシング用ラインはストレーンやトライリーンなどの海外メーカー製が主流でした。
その後、国産のナイロンライン、東レのソラロームが市場に出て、それを使用していたことを覚えています。当時、蛍光イエローのラインはルアーフィッシングの象徴的な色でした。
次に、フロロカーボンラインがハリスとして登場しました。非常に高価だったため、メインラインとして使われるとは考えられませんでした。PEラインは船釣りに使われていましたが、バスフィッシングで広く使われるようになるとは思いもしませんでした。
技術の進歩により、新しい素材のフィッシングラインが開発される可能性がありますし、以前のデメリットを克服する可能性もあるため、ラインの進化は注目に値します。
ボクはX(旧Twitter)でもバスフィッシングの情報を発信しています。記事を読んで興味を持ってもらえたら「X(旧Twitter)のフォローやいいね!」を頂けると今後の活動の励みになります。
「10分で学ぶ!」バス釣りに使うラインの太さ等の基礎知識!がみなさんのバス釣りにとって有益になれば幸いです。
では!!よい釣りを(^O^)/
コメント