意外に古い歴史を持つ!フロッグ&スカムルアーの歴史と起源!

ルアーの歴史と起源を探る

バスフィッシングを愛されているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の釣りたいバス釣り日記は、「意外に古い歴史を持つ!フロッグ&スカムルアーの歴史と起源!」という事で、フロッグ&スカムルアーの歴史と起源を紹介したいと思います。

フロッグルアーやスカムルアーはどのような歴史を持ったルアーなのでしょうか?フロッグルアーの歴史は1800年後半にジェームス ヘドン氏がホウキの柄から作り出したフロッグルアーにまで、遡ると起源が見えてきます。

そして、1900年代に入ると世界で最初のハードプラグ、スロープノーズが登場しますが、「ムーンライト・ベイト・カンパニー」からは、ソフトプラスチックを使ったスカムルアーの原点になるルアーも作り出されます。

1950年代に入ると「ビル プラマー氏」が娘さんに与える目的で買ったカエルのおもちゃにフックを付けて現代のフロッグルアーの原型を作り出します。この出来事には、実は日本も少なからず関わっている点が興味深いです。

では!! 意外に古い歴史を持つ!フロッグ&スカムルアーの歴史と起源!の始まりです(^O^)/


ジェームス ヘドンが作った最初のハードルアーはフロッグルアー!

ジェームス・ヘドンは、友人と釣りに行くために待っている間、木切れを削って時間を過ごしていました。友人が仕事を終えて到着すると、ヘドンはその木切れを湖に投げ入れました。その瞬間、バスが飛び出す光景を目撃し、これがきっかけで1898年からウッド製の「フロッグルアー」を作り始めました。

初期のフロッグプラグ

初期のフロッグプラグは、現在のリアルなデザインとは異なり、ホウキの柄を削って作られたシンプルなものでした。ジェームス・ヘドンは友人のために8個だけ製作し、これが最古のプラグとされています。

フロッグプラグの完成形

その後、フロッグプラグは形状がリアルなものへと進化し、現在の写真に見られるようなデザインになりました。しかし、現存するフロッグプラグはわずか4~5個と非常に少なく、歴史的にも貴重なアイテムとなっています。

ジェームス・へドンの初期のルアーはリアルイミテーションからのスターでしたが、このルアーは販売されず、1902年に生き物に似ていない、「スロープノーズ」を販売し「ルアーを本物の生き物に似せても意味がない」と言い切る事へ繋がる過程を知ることが出来る貴重なルアーです。


1911年にスカムルアーの原点、ムーンライト フィッシュ ニップルが販売

スカムタイプのルアーの歴史は古く1911年にムーンライト・ベイトカンパニーが特許を取り販売していた。Moonlight Fish Nipple (ムーンライト フィッシュ ニップル)と言うベルのような形をしたゴムにフックが取り付けられたルアーが現在のフロッグ、スカムルアーの原点と呼ばれています。

ムーンライト フィッシュ ニップル


ムーンライト・ベイト・カンパニーは、1908年12月にミシガン州のポーポーでホレス・ボールとチャールズ・ヴァーニーによって設立されます。

彼らはムーンライト・フィッシングクラブと呼ばれるフィッシングクラブの一員で、メンバーは日中に釣りをする時間がほとんどなかった為、夜釣りをしていました。

ホレス・ボールは、ミシガン州ポーポーの郡裁判所の管理人で、裁判所の地下室で初期のフローティング・ナイトベイトを作っていました。

フローティング・ナイトベイトは、「ウッドベッカータイプ」と呼ばれるトップウォータールアーでボディの塗装に夜光塗料が使われています。

1925年のムーンライト社のカタログ抜粋

ムーンライト・フィッシュ・ニップルは、初期のユニークなルアーの一つで、内部にはウェイトが仕込まれ、ホースヘアーが付属していました。このルアーは、ムーンライト・ベイト・カンパニーが設立された初期の製品です。

このルアーは、現代のウィードレスやスカムルアーのように、濃い植物の中でも使用可能なデザインが特徴です。バイトが発生した際、フックが露出する仕組みが採用されており、効果的な捕獲が期待できます。また、トローリングで沈めて使用する方法もカタログで紹介されており、その多用途性が際立っています。


1957年ビル プラマーが玩具のフロッグをルアーにチューニングして販売

フロッグルアーの起源は、1957年のマサチューセッツ州の歯科医院に遡ります。当時、5歳のベス・プラマーは診察の際に「泣かなければ玩具をもらえる」という父親との約束を守り、ご褒美として、ゴムのボールが付いた小さなカエルの玩具を受け取りました。このおもちゃは、ボールを握ると跳ねる仕組みになっていました。

ビル プラマーが販売していたスーパーフロッグ

その夜、父親のビル・プラマーは、そのおもちゃを見て「これは素晴らしいルアーになる」とひらめきます。彼は、過去に特許を取得したウィードレス・フックを取り付け、そのカエルを使って釣りを行い、サドベリー・リバーで見事にバスをキャッチしました。

その夜、父親のビル プラマーはそのカエルを見て、「これはすごいルアーになる」と思いつきます。彼は、その玩具に数年前に特許を取得していたウィードレス・フックを取り付け、サドベリー・リバーで釣りをしバスをキャッチします。

さらに、ビル・プラマーはこのカエルの玩具の製造元が日本であることを突き止め、大量注文を行いました。当時、彼は飛行士のインストラクターとして働きながら、釣り具の製作と改良を進めていたのです。

ビル・プラマーは毎朝3時に起床し、5時までフロッグルアーを製作してからウェストボロ空港へ出勤。その後、仕事終わりや週末にはタックルショップを訪問し、自作のフロッグルアーを取り扱ってもらうための営業活動を行いました。

ハリソン・スーパーフロッグ

このマーケティング活動を2年間続けた結果、「ハリソン・ホージ・インダストリーズ社」から連絡が入り、プラマーのフロッグやその他のルアーを製造・販売する提案を受けます。プラマーはこの機会を活かし、契約により毎週小切手を受け取るようになりました。

彼はまた、ワイヤーガード付きウィードレスフックの特許を取得しましたが、それがアメリカ国内のみの保護だったため、他国での模倣品の販売に直面しました。なお、ハリソン社は現在活動を終了しています。

釣りへの深い愛情から、プラマーは早くから「キャッチ・アンド・リリース」を提唱し、40年以上にわたり釣った魚をすべてリリースしていました。彼の功績は2006年、全米淡水殿堂入りという形で称えられます。そして翌年、2007年3月30日、85歳でマサチューセッツ州マールボロの自宅で生涯を閉じました。


1961年スナッグプルーフ社を創業しソフトプラスチックのフロッグを製作

オハイオ州は、ソフトプラスチックルアーの発祥地として知られています。この州は自動車部品産業が盛んで、タイヤメーカーのグッドイヤーが拠点を構え、全米のタイヤ製造の約9割を担っていました。

スナッグ・プルーフの広告

この環境の中で、フレッド・アーボガストはグッドイヤーに勤務し、タイヤのゴムから着想を得てラバースカートの原型となるフラスカートを開発しました。また、プラスチックワームを最初に製作したクリーム社もオハイオ州で創業し、釣り具の歴史に大きな影響を与えています。

スナッグ・プルーフ社のフロッグ

オハイオ州で広告関係の仕事をしていたハリー・イーラーは、1961年にスナッグ・プルーフ社を創業し、ソフトプラスチック製のフロッグルアーを製作しました。彼は、生ゴムを溶かして作る長靴の製造工程から着想を得て、中空構造のフロッグルアーを開発しました。

スナッグ・プルーフ社は年間100万個のルアーを販売し、その成功によりアメリカのルアー殿堂入りを果たしました。その後、ハリー・イーラーの息子が事業を引き継ぎ、製造と販売を続けました。広大なアメリカ市場で100万個のルアーを販売することは、非常に大きな成果といえます。

2019年、スナッグ・プルーフ社はアメリカン・ベイトワークスに買収され、新たな展開を迎えました。


ヨーロッパの家具を輸入していたガルシアコーポレーション

ガルシア・コーポレーションは、もともとヨーロッパの家具を輸入していましたが、1947年にミッチェル社の輸入代理店となり、スピニングリールの輸入販売を開始しました。1956年にはアブ社の輸入代理店にもなります。

ガルシアフロッグ

1974年、ガルシア社は釣具市場で圧倒的な影響力を持ち、ミッチェル社の大株主となりました。しかし、1978年までに財務上の問題からミッチェルの販売を再編成する必要に迫られ、1979年には破産を宣告されます。

同じ1978年、アブ社がアメリカ市場に進出し、ガルシア・コーポレーションを買収して「アブガルシア」となりました。1970年代後半には、ガルシアフロッグが登場し、そのボディは中空ではなく、足もリアルに作り込まれていました。

その後、経済不況と環太平洋メーカーとの競争激化により、1981年にはミッチェル社も破産を宣告されます。現在、アブガルシアはピュアフィッシング社が所有しています。


おわりに

意外に古い歴史を持つ!フロッグ&スカムルアーの歴史と起源!を最後までお読みいただきありがとうございました。ジェームス へドンから始まったフロッグルアーの歴史ですが様々な変化を遂げて今の形がある事が学べたと思います。

夏のフィールドで濃いべジテーションの中を果敢に攻められるルアーはあまりありませんので、使われる機会も多いと思います。突然のバイトに心臓が口から飛び出しそうになるのも、この釣りの魅力です。

リリーパッドの上を泳ぐフロッグを見ながら歴史を振り返ってもらえるとフロッグゲームがより楽しくなると思います。

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意外に古い歴史を持つ!フロッグ&スカムルアーの歴史と起源!があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!!よい釣りを(^O^)/


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