「バイブレーションルアーとは?」リップレスクランクベイトの歴史と起源!

ルアーの歴史と起源を探る

アメリカンルアーを愛しているバスアングラーの皆さん、こんにちは今回の釣りたいバス釣り日記は、「バイブレーションルアーの歴史と起源」について綴ってみたいと思います。

バイブレーションルアーはミノーやクランクベイトにあるリップが無く、ボディを小刻みに動かしてバスを誘うルアーです。アメリカでは一般的にリップが無いので、リップレスクランクベイトと呼ばれ、人によてはガラガラと言われたり、ラトルトラップと何故か商品名を言う人もいるそうです。

バイブレーションルアーと言えば、ラトル音が重要になりますが、僕たちが聞こえている音の伝わるスピードは、1秒間に約340mのスピードで伝わるそうです。ブラックバスの居る水中では、更に早く伝わり1秒間に1400m以上の速さで音が伝わるそうです。

また、ブラックバスが音を感じる聴覚器官は2種類あり、一つは高周波域を聞く聴覚器官で「30~1500Hz」くらいの音を聞き、もう一つが側線で「4~200Hz」の低周波域の音を感じています。

釣り場では話し声に、気を付けろと言う人がいますが、実は話し声よりも足音に気を配った方が良いようです。なので、ボート上でプライヤーなんか落とした日には最悪です。

バイブレーションルアーの歴史は、海のルアーから発展し現在のブラックバス用のルアーへと変化した歴史があります。また、バイブレーションルアーはラトル音も最初から鳴るようには作られていませんでした。

「バイブレーションルアーとは?」リップレスクランクベイトの歴史と起源!の始まりです(^O^)/


1928年に作られたPIGGY PERCHが最古のバイブレーションプラグ!

最古のバイブレーションルアーとして語られているのは、1920年代後半にPICO社のフレッドニコラスが開発した「PIGGY ・PERCH」 (ピギーパーチ)と言われています。PIGGY・PERCHが誕生して5年後の1933年にピコ・パーチが販売されます。

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ピコパーチの広告

PICO社はアメリカのテキサス州にあり、メキシコ湾に面していたのでPICO社は、ソルトウォータープラグを開発する条件が揃った立地にあったルアーメーカーでした。

ソルトウォーターフィッシングで使うルアーですから、PIGGY PERCHに求められるのは、ファーストリトリーブで動かすしても巻き抵抗の少ないタイトなアクションが求めらました。

PICO社はその後、ワッパーストッパー社に買収され、ピコ・パーチは名前をバイユーブギに変えます。ワッパーストッパー社は、ヘドン社に買収された後に1980年にプラドコ社に吸収されヘドンブランドから販売されました。


スパーソニックの名づけ親はアウトドアライターのホーマーサークル氏!

バイブレーションプラグはしばらくの間は、大きな変化はありませんでしたが、1957年にヘドン社が新たなデザインのバイブレーションルアー「スパーソニック」を発表します。

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1957年のヘドンカタログの抜粋

スパーソニックを名づけたのはアウトドアライターで有名な「ホーマーサークル氏」です。当時、ホーマーサークル氏はへドン社の広報部で働いていました。当時、ヘドンがスーパーソニックを開発するにあたって着目したのは水の振動による効果でした。

スーパーソニックの開発はヘドン社として大きなプロジェクトでした。ヘドン社は、ブラックバスの聴覚機能の研究を進めていました。1957年のヘドンカタログには、ブラックバスが振動を感知する構造を記載します。スーパーソニックが発する振動が、ブラックバスの聴覚に刺激を与えてルアーの存在を示す新たな発想のルアーである事を発表するのでした。

カタログには水中の振動は魚の鱗の隙間に入り体表下にある器官で感じ取り、そして脳に伝達される学術的な図と説明を記載されています。

スーパーソニックの特徴的なデザインである背ビレは、単なる魚っぽいウケを狙ったデザインでは無く背ビレを付ける事で、ローリングアクションを抑えて早いピッチのアクションを得るために付けられたのだそうです。


バイブレーションルアーのラトル機能は不良品から生まれた偶然の産物!

1960年にコットンコーデル社が「ホット スポット」を発表します。発売当初のスポットにはラトルは入っていませんが、ある事故からラトルは誕生します。

ある日、顧客から電話がありお宅のスポットに振ると音が鳴るモノがあるけど売ってくれないかと言うものでした。音の出るルアーは作っていなかったので、音の鳴るスポットを会社に送ってもらい調べると内臓ウエイトのサイズ不良品である事が分りました。

この不良品のスポットが釣れることが分かり、コットンコーデル社はラトリンスポットとして販売することになります。

ホットスポットからスーパースポットに名前が変更

コーデル社長は、どんなラトル音が効果的なのか湖に潜りラトル音の研究を進めます。その時、驚いて逃げたザリガニが殻をぶつけて出た音にヒントを得てワンノッカータイプを作ります。

ビルルイス社は、高周波のジャラジャラ音を出すラトルトラップを発表しトンデモナイ売上を上げていきます。後にコーデル社もジャラジャラ音を出すラトリンスポットを売り出します。

旧タイプのラトリンスポットはどちらの音も同時に出る構造の時期の物があり、マニアには人気があります。


Rat-L-Trap! 世界で最初にラトル音を組み込んだルアー

Bill Lewis Lures社の創業者であるビル ルイス氏は1921年2月14日にミシシッピ州ローレルで生まれました。彼は、第二次世界大戦でB24爆撃機パイロットとして自国に仕え、ヨーロッパ劇場で30回の戦闘任務を記録しました。

Bill Lewis Rat-L-Trap SuperNatural Series
Rat-L​​-Trap

ビル ルイス氏は戦争が終わった後にアラバマ大学、そしてシカゴ芸術アカデミーに通います。彼はシカゴとダラスでコマーシャルアーティストとして働き、1960年代初頭に最初の釣り道具事業を始めます。彼は死ぬまでビル・ルイス・ルアーという名前でルアーを製造し続けました。

ビル ルイス氏は1960年代後半に最初に「Rat-L​​-Trap」を開発します。ビルルイスルアーは世界中で1億5000万以上のルアーを販売してきました。実際、Rat-L​​-Trapは、現代の釣り人の心に深く根付いているため、多くの釣り人はリップレスクランクベイトをトラップと呼んでいます。


おわりに

今回はバイブレーションルアーとは?という事でバイブレーションルアーに関する歴史を紹介しました。50年代からブラックバスの聴覚機能について調べていたり、ラトル音を水中に潜って確認したりする、当時のルアーメーカーの情熱が分かってもらえたと思います。

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「バイブレーションルアーとは?」リップレスクランクベイトの歴史と起源!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!!よい釣りを(^O^)/


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