レーベル ルアー徹底解剖!トラックダウンミノーの実力を暴く!

ルアーインプレッション

バスフィッシングを愛するみなさん、こんにちは! 今回の「釣りたいバス釣り日記」では、アメリカンルアーの名門・レーベル社が誇る名作、「トラックダウンミノー(Tracdown Minnow)」にスポットを当ててみたいと思います。

レーベルといえば、“1・2・3の法則”で知られるレーベルミノーが有名ですが、このトラックダウンミノーは、ただの入門用ルアーにとどまりません。

初心者やキッズアングラーでも扱いやすく、それでいてベテランも唸る実力派。特に、近年注目を集めているベイトフィネスタックルとの相性が抜群で、ショートロッドを使ったジャーク&トゥイッチの釣りでは、驚くほどキレのあるアクションを見せてくれます。

ちなみに、レーベルはプラドコ傘下のブランドで、へドン、スミスウィック、コットンコーデルといった名門たちと肩を並べる存在。中でもレーベルがアメリカ国内でトップクラスの売上を誇る理由は、「高価なルアーを売らない」という企業理念と、何より“釣れる”という実績にあるんですね。

では!! レーベル ルアー徹底解剖!トラックダウンミノーの実力を暴く!の始まりです(^O^)/


2025年10月末、秋深まる淀川・城北ワンドで、レーベル社の「トラックダウンミノー」を使ってバスを狙ってみた!

朝晩の冷え込みが強まり、昼との寒暖差も大きくなってきたこの時期、水温は21℃。バスがまだ活発に動ける適水温だったため、まずはトップウォーターからスタート。

各ワンドを、ヘドンの「タイニートーピード」でテンポよくサーチしていきましたが、バイトは得られず…。次に、レーベル社の「バンブルバグ」で少し潜らせてレンジを下げてみたものの、こちらも反応なし。

そこで、さらに一段深いゾーンを攻めるべく、満を持して「トラックダウンミノー」にチェンジ。水温が下がり始めた秋の淀川で、レンジ攻略の鍵を握るルアーとして投入しました。

筆者撮影 レーベル トラックダウンミノー

「トラックダウンミノー」は、ボディサイズが2 1/2インチとコンパクトで、秋に小型ベイトを追っているバスにぴったりのサイズ感。しかも、内部にはラトルが内蔵されていて、中音域のサウンドが水中でしっかり響き、サイズ以上の存在感を放ってくれます。

タイプはスローシンキング。沈下速度はゆるやかで、ボディサイズのわりに浮力を感じる沈み方をするため、視認できるレンジでの操作性が非常に高いのも魅力。ジャークやトゥイッチでの細かいコントロールがしやすく、ピンスポット攻略にも向いているルアーです。

筆者撮影 「REBEL TRACDOWN」のステンシル

小さなボディながら、「REBEL TRACDOWN」のステンシルロゴがしっかりと刻まれていて、存在感は抜群。気になって“TRACDOWN”の意味を調べてみると、「失われたものを探し出す」「行方不明の人物を突き止める」「原因を追跡して明らかにする」といったニュアンスがあるようで、何かを見つけ出すために時間や労力をかけるイメージが込められているみたいです。

そんな名前にふさわしく、トラックダウンミノーの動きはキビキビとした左右へのダートアクションと、しっかりとしたロールアクションが特徴。これは、ただ重いだけのボディ構造ではなく、バランス設計がしっかりしているからこそ。一般的なシンキングミノーにありがちな“動かない重さ”ではなく、操作に応じてしっかり反応してくれるのが、このルアーの強みです。

筆者撮影 リップにも「REBEL」の刻印

冬場によく見られる板オモリによるサスペンドチューニングは、確かに浮力調整には便利ですが、ジャークベイト本来の動きを損なってしまうことも…。その点、トラックダウンミノーはウェイトバランスが絶妙で、サイズの割にしっかりと動いてくれるのが魅力です。

リップはわずかに湾曲した形状で、水をしっかり受けるように設計されている印象。リップには「REBEL」の刻印があるほか、なぜか「FLOATER」の文字も…。おそらく、レーベルミノーF50のリップを流用しているのでは?という推測もできます。

さらに、フックサイズは#10と小さめ。これはルアー全体の重量を抑えるための配慮かもしれません。ただし、小型フックにはメリットとデメリットがあり、子バスの柔らかい口にはフッキングしやすい反面、大型バスの硬い口には掛かりにくく、首振りで外れやすいという弱点も…。まさに諸刃の剣ですね。

※実際に【トラックダウンミノー】を使用した実釣風景をYouTube動画で見る事が出来ます。トラックダウンミノーの使用感の参考にして下さい。


トラックダウンミノーを楽しむ為のタックルセットアップ!

今回、トラックダウンミノーの魅力を最大限に引き出すために組んだタックルは、5.2フィートのミディアムライトアクションロッド「ヒロイズム・カリプソSJ2」に、ベイトフィネスリール「アルファスAIR TW」というセットアップ。ショートロッドならではの操作性と、ベイトフィネスならではのキャスタビリティーを活かして、ピンスポットを狙う釣りに挑戦しました。

ボクはキャスト精度を重視してベイトタックルを選びましたが、オープンウォーターでの使用なら、6フィート前後のウルトラライトアクションのスピニングロッドの方がトラブルも少なく、より快適に扱えると思います。特に初心者やライトゲーム志向のアングラーには、スピニングタックルの方が扱いやすい選択肢になるはずです。

筆者撮影 トラックダウンミノーと使用タックル

ラインセッティングは、軽量ルアーでもしっかり飛距離を出しつつ、キレのあるアクションを加えたいという狙いから、PE1号にナイロン12lbのリーダーを組み合わせています。PEの低伸度と浮力で操作性を高めつつ、ナイロンのしなやかさで食わせの間も演出できるバランス重視のセッティングです。

この組み合わせで、細かいトゥイッチを織り交ぜながら引いてくると、トラックダウンミノーは左右に激しくダートし、まるでパニック状態のベイトのような動きを見せてくれます。

しかも、水押しが強く、視覚だけでなく波動でもバスにアピールできるので、スレた個体でも思わず口を使ってしまうんだと思います。


小さなボディに詰まった実力:トラックダウンミノー仕様ガイド!

レーベルの「トラックダウンミノー」は、同社の定番フローティングモデル「F49」「F50」「F10」をベースに、シンキングタイプへとチューンされたミノー。カタログには、バスだけでなくウォールアイやトラウトにも効果的で、流れのある水域で真価を発揮すると明記されています。

レングス2 1/2in
ウェイト5/32oz
フックサイズ#10

今回ぼくがインプレしているのは、TD50(約6cm)ですが、トラックダウンミノーにはサイズ違いでTD10(約9cm)TD49(約4cm)の3タイプがラインナップ。特にTD49は約2gと超軽量なので、スピニングタックルでの使用がベスト。ライトリグ感覚で繊細なアプローチができるのも魅力です。

REBELミノーの原点と進化:1963年創業から始まる本物志向の系譜

レーベル社は1963年、ジョージ・ペレン氏によって設立されました。 もともとプラドコを立ち上げ、企業として成功を収めたペレン氏は、釣りへの情熱が高じて自身の理想を形にするべく、レーベル社を創業。最初に世に送り出したのが、今も語り継がれる「レーベルミノー」です。

当時、アメリカではラパラのミノーが大流行していましたが、価格が高く入手しづらいのが難点でした。そこでペレン氏は、「いつでも手に入り、安価で、そしてしっかり釣れる」ミノーの開発に着手。これがレーベル社の原点となりました。

一方で、アメリカンルアーは“リアルさに欠ける”と思われがちですが、実は1970年代には本物そっくりのペイントを施したルアーが大流行。その先駆けとなったのが、他ならぬレーベル社です。

レーベルは独自にフォトプリント技術を開発し、リアルな魚の模様をルアーに再現することに成功。この技術は他社がこぞって真似しようとしましたが、レーベルは技術を外部に共有せず、唯一親交のあったバグリーベイトカンパニーにのみ提供されたと言われています。

小型ハードプラグの力:釣りの入り口を広げるレーベルの哲学

技術的に優れたルアーを数多く生み出してきたレーベル社ですが、決してシニアアングラーだけを対象にしているわけではありません。今回紹介した「トラックダウンミノー」のように、初心者や子供でも扱いやすいルアーを積極的に開発しているのも、レーベル社の大きな特徴です。

その背景には、釣りの未来を見据えたマーケット育成という視点があると考えられます。特に、小型ハードプラグを展開する理由のひとつとして、初心者や子供が最初からワームで釣りを覚えてしまうと、「ハードルアーでは釣れない」という先入観を持ちやすくなり、ハードルアー離れが進んでしまう傾向があるからです。

しかし、小型ハードプラグで子バスやブルーギルを釣る体験を通じて、ハードルアーでも釣れる楽しさを知れば、より大きなサイズのルアーにも抵抗なくステップアップでき、バスフィッシングの楽しみ方の幅がぐっと広がります。

実際、状況によってはワームよりも小型ハードプラグの方がバスを魅了する場面も多く、釣り方の引き出しを増やすという意味でも、小型ハードプラグの釣りにぜひチャレンジしてみてほしいと思います。


おわりに

レーベル社の「トラックダウンミノー」は、ただの小型ミノーではありません。釣りの楽しさを広げ、初心者からベテランまでを魅了する“入り口”としての役割を持った、奥深いルアーです。 技術と遊び心が詰まったこの一本で、あなたのバスフィッシングに新しい風を吹き込んでみませんか? 小さなルアーが、大きな一匹と出会わせてくれるかもしれません。

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また、Amazonからキンドル本「アメリカンルアーの歴史と起源」を販売しています。ルアーの誕生秘話や歴史に興味がある方は一読して下さい。キンドル・アンリミテッドに契約されている方は0円で読むことができます。

レーベル ルアー徹底解剖!トラックダウンミノーの実力を暴く!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを(*^^)v


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