スミスウィック オリジナルログ!AB1200のインプレ!

ルアーインプレッション

バスフィッシングを愛する皆さん、こんにちは! 今回は、スミスウィック社の「オリジナルログ」AB1200について、歴史を紐解きながらその魅力をお伝えしたいと思います。この復刻版は2004年に登場しましたが、現在は廃盤。オークションサイトなどで時折見かけることがあるので、手に入れるチャンスがあればぜひ検討してみてください。

アメリカンジャークベイトの歴史を辿ると、1963年にレーベル社から登場した「レーベルミノー」が始まりでした。その数年後、1966年にバグリーベイトカンパニーがバルサ製ミノー「バングオー」を開発。これらに続き、スミスウィック社の「オリジナルログ」が登場します。

「オリジナルログ」の誕生はメーカーのカタログによれば1950年代とされています。ただし、ウッド製であったかどうかは定かではなく、一方でプラスチック製モデルが1969年に登場したという説も存在します。

オリジナルログのウロコ模様は、金型コストを抑えるために採用されたとされています。プロトタイプの時点でその釣果が認められたため、プロト金型がそのまま製品化されたという経緯も興味深いポイントです。

現在ではこのウロコ模様が水の付着を防ぎ、ボディの動きに影響を与えると理解されています。しかし、当時はその釣れる理由が完全には解明されておらず、増産用金型の製作が進まなかったようです。

では!! スミスウィック オリジナルログ!AB1200のインプレ!の始まりです(^O^)/


改めて見つめ直すスミスウィック「オリジナルログ」の魅力!

2025年5月、今回の記事を書くにあたり、スミスウィック社の「オリジナルログ」を使用して再度その特徴をじっくり見つめ直しました。「オリジナルログ」は数年前から愛用しているルアーですが、使用感としては、ARB1200ラトリングログの方がラトル内蔵で1グラムほど重く、キャストのしやすさで優れていると感じます。

筆者撮影 オリジナルログ AB1200

キャスタビリティーが優れているとは言え、そこはログですから近年の重心移動ジャークベイトと比べたら飛距離はでません。なので、ロングキャストしてエリアを広範囲にサーチするサーチベイトとして使うのには不向きなジャークベイトです。

「オリジナルログ」ならではの動き

動きのキレに関しては、ボディが軽い分「オリジナルログ」の方が鋭い動きを見せます。しかし、正直なところ、明確な違いを感じる場面は多くありません。そのアクションは“ツンのめりながらロールする”という、いわゆる「ログロール」アクションで、ジャーク&トゥイッチを組み合わせて使用すると写真のような40アップの淀川バスも釣り上げる力を発揮してくれます。

筆者撮影 2025年5月にオリジナルログ AB1200で釣った淀川バス

オリジナルログにはヒロ内藤さんのスペシャルカラーがあります。写真のログもその一つです。カラーリングの特徴としては「ファイヤーテール」と呼ばれるカラーで横の動きを明確にバスに伝えます。

これ以外にもジャークベイトの達人と言われたUSプロのジム・ビター氏が気に入っていたカラーやスミスウィック社の2代目社長のジャックAスミスウィック氏が選んだカラーもラインナップしていました。

なので、オリジナルログのカラーラインナップは凄い数作られました。SMITHリミテッドカラーのラトリンログでも再販されているカラーも有るので、カラーによる使い分けの参考になるので、この後に触れていきます。

最近の使い分けと音の影響

最近では、ノンラトルの「オリジナルログ」を選んで使うようになりました。理由は、ラトル音がないことで周囲のアングラーとの差別化が図れると考えたからです。バスは記憶力がそれなりにある魚で、過去にラトリンログで釣れたバスも徐々に釣りにくくなっている印象があります。そのため、アクションが同じでも音に違いを加えることで、釣果を上げる工夫をしています。

もちろん、水質が少し濁り気味の場合にはラトリンログを使用する方がアピール力が高いので適しています。このように、水の状態や周囲の状況に合わせて使い分けを楽しみながら、より充実した釣りを追求しています。


オリジナルログAB1200とラトリングログARB1200の違い!

スミスウィック社が誇る「オリジナルログAB1200」と「ラトリングログARB1200」。この2つのルアーの最大の違いは、ズバリ「ラトルの有無」です!

ラトルの有無とその影響

オリジナルログAB1200にはラトルが搭載されていませんが、ラトリングログARB1200にはラトルが内蔵されています。その結果、ラトリングログARB1200の方が音によるアピール力が強く、特に濁りのある水質で効果を発揮すると言われています。

筆者撮影 上がオリジナルログ 下がラトリングログ

スプリットリングの素材が違う!

もう一つの違いは、オリジナルログAB1200に使用されているスプリットリングの素材です。オリジナルログAB1200は真鍮製のスプリットリングを採用しており、軽量化が図られています。一方、ARB1200のスプリットリングと比較すると、実際の重さにはあまり差がないことが分かっています。

フックとスプリットリングの総重量は?

具体的な数字で見ると、オリジナルログAB1200に取り付けられたPRADCO純正イーグルクロー社のフックとスプリットリングの合計重量は0.47g。一方、ラトリングログARB1200は0.5gです。この微妙な重量差がアクションのキレに影響を与えると言われています。

アクションの違い

オリジナルログAB1200は無駄なウェイトがない分、アクションのキレが優れているとも言われています。ただし、見た目ではその違いをはっきりと感じることは難しいかもしれません。それでも、細かい差異が釣りの結果に影響を与える可能性があります。

※スミスウィック社のログに使用されているフックについて詳しく記載した記事もありますので、そちらをご覧いただくことでより深い理解が得られるでしょう。


カタログや広告から分かるオリジナルログAB1200の復活の軌跡

当時の2000年代初頭のオフトはスミスウィック社のルアーの復刻に全力を注がれていました。その辺りの情熱がカタログや広告の紙面からも伝わって来ますので紹介したいと思います。

オフトのオリジナルログの広告から

ジルイジアナ州のシュリーブポートという町から、数々の名品を生み出したルアーメーカー、スミスウイック社は生まれた。 スミスウイックといえば、一番に思い浮かべるルアーはラトリンログだろう。このルアーのデビューは1950年代、実に50年以上もの間、形も変わることなく販売されているその完成度の高さには驚きだ。 このルアーは発売当初、実はラトルは入っていなかった。

70年代後半に初のラトル入りルアー、コットン・コーデル社のスーパースポットが登場する。このルアーの登場を機に多くのルアーメーカーがラトル入りのルアーを作るが、ミノーに初めてラトルを入れたのはこのログだ。 そして登場したラトリンログはプロをはじめ多くのアングラーにとってなくてはならないルアーとなった。

そして時代が経ち、いつのまにかオリジナルログはカタログから消えてしまった。 ラトリンログは今でも多くのプロに愛用されているが、実はアメリカのプロの間ではオリジナルログを探し、シークレットとしてラトル入りとラトルなしのログを使い分けているアングラーもいるほどだ。

ログを使ったことのあるアングラーならこのオリジナルログがどういうアクションを見せてくれるのか期待に胸を膨らませるはずだ。ロッドでアクションを加えてやるとスパッ!と見事なダートを見せる。2段、3段、4段引き、その動き、キレの良さは感動ものだ。

オリジナルログの話をしている時、ジャック・スミスウイック氏は力強く言った「泳ぎのキレはオリジナルログが一番だよ。」と。 そのオリジナルログがまもなく復活する。 「ルアーの命はアクションにあり。」スミスウイック社の社訓とも言えるこの言葉と、ジャック・スミスウイック氏のルアーに対するこだわりを感じられるルアーだ。

そして忘れてはいけないのはそのアクションを引き出すのはアングラー自身だということだ。そしてそこにアメリカンルアーの楽しさがありそれを教えてくれるルアーだ。

ジャック・スミスウイック氏の選んだカラーラインナップ

バス釣りが大好きであったジャック・スミスウイック氏のこだわりはアクションだけでなくカラーにもあった。当時のカタログを見ると、そのこだわりから生まれたカラーは実に100色以上もラインナップされていた。

驚くことに現在市販されているカラーのほとんどを見ることができる。そのどれもがジャックの経験を元に考え抜かれたカラーだ。その中から好きな色7色を教えてほしいとジャック・スミスウイック氏にお願いした。

もちろんカタログに載っているカラー必要から生まれたカラーばかりでどれもがお気に入りのカラーだ。あれもこれもと次々とジャックはカラーをあげていったが今回は7色だけとお願いし、頭を悩ませながら選んでくれた7色がこれだ。

カラーNo.12S、このカラーの特徴はボディーに入った3本線の赤いラインなんだ。ルアーの動きをよりアピールするという効果があるんだ。 No.19Sのクロームとパープルのカラーパターンは透明度の高いエリアや活性の低いときに有効だよ。そういった状況下で何度もおいしい思いをしたカラーだね。

No.27は夜釣りや曇りの日、濁りが入ったときなど光量の低いとき有効で、ボディーに入っている斑点がルアーの動きをよりアピールするんだ。 No.36OBスミスウイックのクリアカラーは他のクリアと違って少しスモークがかっているだろ。他のクリアよりこのゴーストカラーの方が魚の反応が抜群にいいんだ。魚が迷いを起こすのかな。

No.56の金黒ストライプ、金黒カラーについてはもう語る必要はないだろう。さらにストライプを入れることでルアーの動きを大きく見せることができるんだ。

No.89トラウトカラーといえばいろんな魚に反応の良いカラーだよね。もちろんバスにも効くカラーで、透明度の高いエリアでよく使う色だよ。 ここにあげたカラーは僕が自身をもってお勧めするカラーだよ。本当は他にもお勧めしたいカラーはあったんだけど、7色って言われちゃったからね。日本は大きいバスが釣れていると聞くから、このログでビッグバスをぜひ日本のアングラー達に釣ってもらいたいな。 (ジャック・スミスウイック)  

USAバスプロに人気があったカラーラインナップ

ログといえばスポンサーシップに関わらず多数のプロが使用しており、ジャークベイトといえば必ず名前があがってくるルアーのひとつだ。 実際、ジャック・スミスウイック氏のもとにもプロ達からたくさんのオーダーが入っていた。

そこでプロ達からジャック・スミスウイック氏のもとにオーダーの多かったカラーを聞いたのがこれだ。 ここに挙げられた7色すべてがログの代名詞と言ってもいいほど有名なカラーばかりだ。 No.1のパールカラーは視認性が高いためアングラーから誘いをかける時に使いやすい。

特に濁りに強いNo.7タイガーとNo.69金黒についてはもう説明する必要はないでしょう。必ずこの2色はプロ達のボックスに入っているカラーだ。 No.9S、No.88はウイードエリアで特に有効なカラーで、No.88はジャークベイトの使い手として有名なジム・ビター氏のお気に入りだ。 No.35クラウンはクリアウォーターで特に強く、No.86は傷つき血を流している魚をイミテートしたカラーだ。

ヒロ内藤さんのスペシャルカラー

ファイヤーテールなんだけど、ログの場合、動きの重心がボディー前方約1/3の所にあるためアクションさせるとテール部を大きく振るんだ。 赤いテールが動きを大きく見せるため、よりバスの興味を誘うことができるんだよ。また自分からルアーを認識しやすいという利点もあるよ。

カラーNo.11はにごりやマズメ時など光量の少ない時、僕が良く使うカラーだ。人の目には見づらいカラーだけど魚には強いカラーなんだよね。 No.33OBは僕の大好きなカラーで必ずタックルボックスに入れておくカラーだよ。

透明度の高いフィールドやプレッシャーの高いフィールドで有効なカラーだ。 他のカラーで反応がない時でもなぜかこの色にだけ反応が良いという時があるんだよね。 No.99はウィードエリアで定評のあるカラーで、ジム・ビターもウィードエリアでよくこのカラーを使ってたよ。 No.221は釣り人から確認しやすいカラーなので魚に誘いをかける時使いやすいカラーだよ。 (ヒロ内藤)

※スミスウィック社の歴史を知りたい方は、以下の記事がおススメです。あわせて読んで頂く事でスミスウィック社の事をより理解してもらえます。


オリジナルログを楽しむ為のタックルセットアップ!

オリジナルログAB1200を楽しむ為のタックルセットアップは、ロッドがヒロイズムカリプソSJ2若しくはLJ2で楽しんでいます。パワージャーキング気味に使いたい時は、カリプソLJ2を使用しています。

ログはミディアムライトクラスロッドを使用するのですが、ケビンバンダムはスピニングタックルで使用していますね。スピニングタックルの方が軽いロぐをロングキャストしやすいので、ログをサーチルアーとして使うなら良いタックルセットアップです。

筆者撮影 ヒロイズムカリプソSJ2

リールはスティーズCTにラインはヒロズチョイスの15lb~20lbナイロンラインを使い分けています。最近は20lbラインを使う時は、カリプソLJ2にスティーズ7.1を組み合わせて使う事が多いです。理由はスプール径が大きい方が太いラインの巻き癖がマシなので最近はそうしています。

オリジナルログも同じく多段引きと呼ばれる、細かくトゥイッチを重ねる釣りではPEラインとナイロンリーダーを使ったセッティングも良いと思います。

PEラインの太さは0.8~1号でリーダーが15~20lbで組みます。ボクはトラブルを避けるためにPE1号を使う事が多いです。


おわりに

今回はスミスウィック社のオリジナルログをインプレッションしました。既に廃盤のオリジナルログですが、何かの機会があれば手にしてみてはいかがでしょうか?

最近はオリジナルログに使われていたカラーリングもラトリングログに使われていたりするので、購入の際はラトルの有無の確認やスプリットリングの素材などを確認してから購入して下さい。

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スミスウィック オリジナルログ!AB1200のインプレ!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを(^。^)y-.。o○


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