ワームの環境問題アメリカではワーム禁止の州も誕生するかも

ワーム

プラスチックワームの環境問題にスポットを当ててみたいと思い記事を書きました。以前にプラスチックワーム関するコメントを頂いた方々の問題定義や感想を新ブログで取り扱ってみる事にしました。

プラスチックワームに魂が込められているのか? ワーム自体が及ぼす環境破壊をメーカーはどう考えているのか? などのコメントに対して記事を書いていきたいと思います。

ワームが与える環境問題スタートです(^O^)/


プラスチックワームは2年間水中にあっても分解しない

イリノイ大学アーバナシャンペーン校のページにはこんなデータが書かれていました。イリノイ大学の研究者コーリー・ススキ氏とカナダのカーレトン大学のスティーブン・クックとの共同で、プラスチックワームが環境に与える影響について触れています。

研究のフィールドはオンタリオ州東部のチャールストン湖の海岸線に沿って壊れたか捨てられたルアーを探しました。ルアーは約50マイルごとに80個のルアーを見つかったそうです。

研究室では、8種類のソフトプラスチックルアーを2年間2つの温度で水に浸し、サイズの変化と分解速度を調べました。

2年間の間に ソフトプラスチックルアー 分解はほとんどなかったそうです。問題は、環境におけるルアーの貯蔵する期間が長いことです。

この記事で興味深かったりは次のとおりです。

「これらのルアーを禁止すると言うのではなく、釣り人や業界と協力して物事を改善することができます」と、Suskiは言いました。「多くのプロジェクトで見つけたことは、釣り人が正しいことをしたいと思っているということです。彼らは環境を気にしますが、時には自分の行動が環境にどのような影響を与えているのか分からないことがあります。だから、たくさんのルアーが落とされ、2年間滞在していることを伝えると、彼らは行動を変え、より注意を払う可能性が高い」

アメリカのプラスチックワームに関する規制についても触れられています。

一部の州では、魚や野生動物に対する潜在的な脅威のために柔らかいプラスチックルアーの使用を禁止する法律を検討していますが、Suskiは規制なしに変更が発生する可能性があると考えています。

この研究はリサーチゲートにも投稿されています。

8種類のSPLを2つの温度(4および21°C)の水に2年間浸して、SPLサイズの変化(膨潤と分解の両方)を評価しました。 SPLはメーカーや組成によって異なりますが、分解の証拠はほとんどありませんでした。実際、ほとんどのSPLは膨張し、研究全体を通してそのようにとどまりました。冷水では、SPLの重量が平均61%、長さが19%増加しましたが、温水処理では、重量が205%、長さが39%増加しました。チャールストン湖で実施された夏のクリール調査では、インタビューした釣り人の17.9%が、レイクトラウトを掃除するときに少なくとも1つの摂取したSPLを見つけたと報告しました。ただし、レイクトラウト(刺網を使用)とコクチバス(ロッドとリール)をサンプリングしたところ、摂取されたSPLはほとんど見つかりませんでした(それぞれ2.2%と3.4%)。 SPLを含む魚の調査と沿岸調査に基づくと、最も一般的なSPLはソフトスティックベイト/ワッキーワームでした。


ワームにはエンジニアの魂があるのか!

コメントの中でワームにエンジニアの魂がこもっているのか?と言う質問を頂きました。アメリカのルアーメーカーのコットンコーデル氏は自身が作るルアーに鼓動がある魂が込められていると話されたとあります。

鼓動の意味がバスを釣る為の仕掛けと言う解釈だとして、ワームにはどの様な釣れる仕掛けが組み込まれたのでしょうか?

ワームの歴史を辿るとこれが結構古くから存在し1877年には世界で初めてパテント申請されたワームがあったそうです。天然ゴムから作られたこのワームは固く、あまり商品としては成功しなかったようです。その代わりに1900年代に入ると同じ天然素材のポークリンドが使われるようになります。

ワームは1800年代後半から以降、新たな素材や製法で登場する事がなかったのです。

そして、1951年にニック クリーム氏によってビニール素材のワームCrème Wiggle Wormが作り出されて、ワームの世界が広がり始めるのです。

1954年にマンズベイトカンパニーのトムマン氏がビニール製のワームを更に柔らかくする為に開発し完成させたのがジェリーワームです。ボクの年代の人は使った事のある懐かしいワームの一つでしょう。このジェリーワームの凄いところが、初の試みが2つあり、ワームに臭いと色を付けることでした。

ジェリーワームはワームのカラーに合わせて紫ならグレープ、黒ならブラック ベリー、赤はストロベリーとフルーツの香りが付けられました。これによりビニールの嫌な臭いを感じなくなりました。

1960年にはレベル社もリングワームを開発、販売します。リングワームは素材の成分でワームを柔らかくする手法は取らず、ワームにリブを入れる事で柔軟性を出したワームです。

こうしてワームの歴史を見るとワームにもエンジニアの魂が込められていると言えます。バスを釣る為の仕掛けを組み込んできた歴史があります。ただ、この時代にはワームがこれから環境に与える影響にまでは考えは及んでなかったのかもしれません。


みんなの心の支えのプラスチックワームの環境破壊を考える

バスフィッシングのルアーは略、プラスチックで作られているモノばかりで環境に影響を与えないと言えば嘘のなります。頂いたコメントにワームによるゴミ問題を指摘された話は真面目な釣り人は特に考えさせられる内容でした。

この辺の問題も以前にも取り上げて記事にしています。最近はよく耳にするマイクロプラスチックの問題です。日本ではカゴメがプラスチック製のストローを2030年までに全て紙のストローに変える活動を始めています。

世界に目を向けるとマクドナルドホールディングスは2025年までに食品包装紙をリサイクル可能なものにすると発表されています。

もう既に達成されているモノではザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー2019年半ばまでにすべてのテーマパークやリゾートなどから使い捨てのプラスチック製ストロー、マドラーを撤廃すると発表しています。

これにより年間あたり1億7500万本以上のストロー、1300万本以上のマドラーを削減できるそうです。

では、ルアーメーカーはこの潮流にどのようにコミットしていくのかが気になるところでもあります。この辺りの内容を直接、ヒロ内藤さんにお伺いしてみたいと思います。

日本でプラステックワームの釣りを普及さしたのは西山徹氏で当時、テレビでワームの釣りを紹介したのですが、実はこの釣り方を電波に乗せるか悩まれたそうです。

結果としてワームの釣りは広く使用され環境に与えるダメージとバスに与えるダメージが大きく、そのことを悔やまれていたというエピソードもあります。CO2排出の問題もそうですが、天秤が釣り合うポジションを探すのは難しいですね。


ワーム以上に釣り人を釣るルアーがあるとしたらどんなルアーか?

1/f周波数をご存知でしょうか? もし究極のルアーがあるとすれば、それはエサそのモノなのかもしれませんが、バスアングラーはやはり、ルアーでバスを釣りたいのです。でも、1/f周波数が出せるルアーなら究極の反則ルアーになるのかもしれないと考えてしまうのです。

1/f周波数 とは 1/fゆらぎとも言われ人間の心臓の心拍間隔を精密に測定することで導き出された周波数です。日本の物理学者で東京工業大学名誉教授の武者利光氏が1/f周波数を発見します。

鳥のさえずりや虫が奏でる音色や雨音に波の音、Classic音楽、音だけではなく木漏れ日や蛍の光などの自然の中で発生している心地よいモノが1/fゆらぎを持つそうです。この1/fゆらぎの効果を医学やテクノロジーの分野でも活用されているそうです。

2012年フィッシングショーで1/f周波数について語るヒロ内藤さん

この1/f周波数について2012年のフィッシングショーでヒロ内藤さんがセミナーで語られているのですが、アングラーのルアー操作によって1/f周波数が出ている人がもしかしたらバスをキャッチしているのかもしれないと言う趣旨の話をされているのですが、当時、実際に話を聞いていたのですが、とても面白い考えだと思いました。


ワームの環境問題について  おわりに

今回はワームの環境問題について記事を書いてみました。プラスチックワームはまだ、完全分解することは出来ていませんが、エコギアやバークレイは生分解素材を使ったワームを製造しています。

2000年代には水中に残ったワームが問題視され、神奈川・芦ノ湖など各地のブラックバス釣り場ではワームの使用が禁止された。今回の記事にもあるようにアメリカでも州によってプラスチックワームの使用を禁止するかもしれないとありました。

環境破壊に繋がるモノを使用している自覚を持って使用リグからワームが脱落したり千切れたりしないように気を付けたり生分解素材を使ったワームを使うなど配慮していきたいモノです。

ボクはTwitterでもバスフィッシングの情報を発信しています。記事を読んで興味を持ってもらえたら「Twitterのフォローやいいね!」を頂けると今後の活動の励みになります。

ワームの環境問題アメリカではワーム禁止の州も誕生するかもの記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを(^O^)/


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