ザラの血統を継ぐ者!「スーパースプークJr」の魅力と進化

ルアーインプレッション

バスフィッシングを楽しむアングラーのみなさん、こんにちは!今回の「釣りたいバス釣り日記」では、ヘドンの名作ペンシルベイト「スーパースプークJr」を徹底インプレッションしていきます。

これからペンシルベイトに挑戦したい方にぴったりな一本、それが「スーパースプークJr」。コンパクトなサイズながらも驚くほどの飛距離を誇り、キャスト練習にも最適。遠投大会でも活躍するほどのポテンシャルを秘めています。

操作性に関しては、オリジナルのザラスプークの方がやや動かしやすい印象ですが、「スーパースプークJr」はワンノッカータイプのラトル音が特徴で、まるでメトロノームのようにテンポを刻んでくれるため、アクションのリズムが自然と身につきます。視覚だけでなく聴覚でも操作感を掴めるのは、初心者にとって大きなメリットです。

また、オリザラでは少し大きすぎると感じる場面でも、「スーパースプークJr」の絶妙なサイズ感なら安心して使えます。釣りはメンタルも重要で、「これなら釣れそう!」と信じられるルアーほど、集中力が高まり、結果にもつながります。

ペンシルベイトの入門に最適でありながら、実釣性能も高い「スーパースプークJr」。その魅力をたっぷりとお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください!

では!! ザラの血統を継ぐ者!「スーパースプークJr」の魅力と進化の始まりです(^O^)/


2025年10月、秋の淀川でスーパースプークJrを実釣!

秋晴れの空の下、淀川へスーパースプークJrを携えて釣行してきました。以前から愛用しているこのペンシルベイト、改めて「よく釣れるルアーだなぁ」と実感する一日でした。

スーパースプークJrは、全長約9.2cm・重量約14gのフローティングタイプ。ウォーク・ザ・ドッグアクションが非常にスムーズで、広範囲を効率よく探れる飛距離性能も魅力のひとつ。風が吹いても安定したキャストが可能で、テンポよくサーチできるのが嬉しいポイントです。

筆者撮影 ヘドン スーパースプークJr

特に印象的なのはサイズ感の絶妙さ。オリジナルのザラスプーク(約11.5cm)では大きすぎると感じる場面や、プレッシャーの高いフィールドでは、より控えめなシルエットが求められます。一方、スーパースプーク・ボヨが登場する前は、ザラパピー(約7cm)しか選択肢がなく、アピール力が物足りないことも多々ありました。

その中間に位置するスーパースプークJrは、程よいボリューム感と軽快な操作性を両立。まさに“ちょうどいい”サイズで、バスの反応も良好。特に朝夕のフィーディングタイムでは、ラトル音による誘引力の高さも相まって、実績の高いルアーです。

この日も、風が吹く中でもしっかりとバスが反応してくれました。ワンノッカータイプのラトル音が水面のざわつきに埋もれず、存在感をしっかりアピールしてくれるのが強み。音のテンポがアクションのリズムを自然に導いてくれるので、初心者でも扱いやすいのが嬉しいですね。

筆者撮影 スパースプークボヨ(左) スーパースプークJr(右)

スーパースプークJrは、オリジナルのザラスプークよりもサイズダウンしているとはいえ、全長3-1/2インチ(約9.2cm)、重量約14gのスペックにより、キャスタビリティーは非常に優秀。風がある状況でもしっかりと飛距離が出せるため、広範囲の攻略が可能です。秋の淀川でも、風に煽られることなく安定したキャストができ、テンポよくサーチできました。

さらに、ワンノッカータイプのラトルが内蔵されていることで、水面がざわつく状況でもしっかりと存在感をアピール。実釣では、風が吹いていてもバスがしっかり反応してくる場面が多く、ラトル音による誘引力の高さを改めて実感しました。

ラトル音の質感にも個体差があり、これがまた面白いポイント。塗装を剥いで確認したわけではありませんが、ヘドンの個体はラトル音がややマイルドで、高音域が抑えられた柔らかい響きが特徴的。一方、エクスキャリバーブランド時代のモデルは浮き角度が立ち気味で、より高音なラトル音が出る傾向があり、時代と共にスペックが変化しているのを感じます。これは、ボディ素材や製造仕様の違いによるものかもしれません。

また、コンパクトなボディサイズゆえに、スライド幅の大きなゆったりとしたドッグウォークはやや苦手ですが、その代わりに細かくキレのある首振りアクションをテンポよく演出できるのが強み。テンポの速いサーチやリアクション狙いには非常に適しており、プレッシャーの高いフィールドでも頼れる存在です。

この操作性とアピール力のバランスこそが、スーパースプークJrの最大の魅力。風のある状況下やタフコンディションでも、しっかりと結果を出してくれるペンシルベイトです。

状況に合わせて浮き角度の違うペンシルベイトを使おう!

現行のヘドン・スーパースプークJrは、広範囲をテンポよく探るのに優れたペンシルベイトです。飛距離と操作性のバランスが良く、サーチベイトとして非常に頼れる存在ですが、ピンスポットで一点に留めてアクションを続けるような使い方をする場合は、レーベル ジャンピングミノーのような浮き角度が90度に近いペンシルベイトの方が効率的です。

立ち気味のペンシルベイトは、狭い範囲でもしっかりと首振りアクションを維持できるため、スポット攻略や食わせの間を作る釣りには向いています。

スーパースプークJrのフックチューニング

スーパースプークJrをカバー周りでも果敢に使えるようにするチューニング方法として、フロントとリアのトレブルフックをダブルフックに交換するのが効果的です。

この変更により、フックポイントがボディに沿いやすくなり、カバーへの引っかかりを軽減。また、フッキング率も維持しつつ、障害物周りでの操作性が向上します。

筆者撮影 ダブルフックチューンしたスーパースプークJr

交換時のポイントは、スプリットリングとフックを合わせた全長が、元のトレブルフックのシャンク長に近いサイズを選ぶこと。これにより、アクションバランスを崩さずにチューニングできます。

ボクは、がまかつ製のダブルフックやオーナー製のモデルを愛用しています。どちらもシャープなフックポイントと耐久性が高く、信頼できる選択肢です。


1999年に登場! スーパースプークJrのスペックと歴史について!

スーパースプークJrは、全長3-1/2インチ(約9.2cm)、重量1/2oz(約14g)のフローティングタイプのペンシルベイトです。コンパクトながらも十分な飛距離とアピール力を備えており、ウォーク・ザ・ドッグアクションも軽快で、広範囲のサーチに適しています。

筆者撮影 スーパースプークJr

カラーラインナップは、フレッシュウォーター用とソルトウォーター用に分かれて展開されており、用途に応じた選択が可能です。

  • フレッシュウォーター仕様は11色で、バスフィッシングに最適なナチュラル系やリアクション系のカラーが揃っています。
  • ソルトウォーター仕様は23色と豊富で、海水対応の強化フック(#4サイズ)が標準装備されています。

このように、フィールドやターゲットに合わせて選べる汎用性の高さも、スーパースプークJrの大きな魅力です。

ヒロ内藤さんに伺ったエクスキャリバーブランド誕生の背景

2025年9月、チャック・ヘドンさんの来日イベントにて、ヒロ内藤さんから当時の「エクスキャリバー(Excalibur)」ブランドの話を伺うことができました。

1995年、プラドコは新たなブランド「エクスキャリバー(Excalibur)」を立ち上げます。当時のプラドコは、ルアーの単価を上げたいという意図があったものの、同じルアーを理由もなく値上げするのは難しいと判断していたそうです。そこで、仕様変更やブランドイメージの刷新によって価値を高めるという戦略のもと、新ブランドを立ち上げることに。

ブランド名「エクスキャリバー」は、アーサー王伝説に登場する魔力を宿す聖剣から取られたもので、高級感と特別感を演出する狙いが込められていました。実際、Gフィニッシュ塗装や3フック仕様のザラスプークやファットフリーシャッドなど、従来モデルとは一線を画す仕様が採用されていました。

このように、エクスキャリバーは単なる派生ブランドではなく、価格と価値のバランスを再構築するための挑戦だったのです。

スーパースプークとJrモデル誕生の背景、そしてエクスキャリバーの終焉

そんな中、1998年にはオリジナルのザラスプークよりも大きなサイズの「スーパースプーク」が登場します。このモデルは、トーナメントでキッカーフィッシュを狙うために開発されたと言われており、より強いアピール力と存在感を備えたペンシルベイトとして注目を集めました。

筆者撮影 エクスキャリバーブランドのスーパースプークJr

そして、スーパースプークの発売が決定した時点で、その弟分となる「スーパースプークJr」の販売もすでに計画されていたそうです。翌1999年に正式にリリースされ、サイズ感と操作性のバランスに優れたモデルとして、多くのアングラーに支持されるようになります。

一方で、エクスキャリバーブランドは途中でスペルの変更などもありながら、徐々にその役割を終えていきます。特に「ザラ」のような伝統的なルアーは、ヘドンブランドから販売されている方がしっくりくるというユーザーの声も多く、最終的には各ルアーが元のブランドに戻されることに。

さらに、エクスキャリバーの商標をカナダの企業が譲ってほしいと申し出たことをきっかけに、プラドコは商標権を手放す決断を下します。こうして、エクスキャリバーというブランドは歴史の幕を閉じることとなりました。


スーパースプークJrを楽しむ為のタックルセットアップ

スーパースプークJrを最大限に活かすには、フィールドの状況に合わせたタックル選びが重要です。たとえば、カバー周りでの使用を想定するなら、5~6フィートのミディアムライト~ミディアムアクションのロッドがおすすめ。ファーストテーパーやレギュラーテーパーのロッドなら、ルアーの細かい操作がしやすく、ピンスポットでの首振りアクションも安定します。

一方で、シャローフラットにウィードが広がるようなエリアでは、6.6フィート前後のロッドが扱いやすく、飛距離も出しやすいので広範囲の攻略に向いています。風がある日でもしっかりとキャストできるので、テンポよくサーチするには最適な長さです。

このように、フィールドの特徴に合わせてロッドの長さやアクションを選ぶことで、スーパースプークJrの性能をより引き出すことができます

今回のタックルセットアップとフィールド対応の工夫

今回ボクが組んだスーパースプークJr用のタックルは、ロッドがヒロイズム・カリプソLJ2リールはスティーズCT、そしてラインにはシルバースレッド・ジャーキングラインの20lbナイロンを使用しました。

筆者撮影 スーパースプークJrのタックルセットアップ

リールはロープロファイルタイプを選択。手にしっかり収まって握り込みやすく、長時間の釣行でも疲れにくいのが魅力です。ギア比はハイギアタイプをチョイスしていて、ルアーの回収が早く、手返しも良くなるのでテンポの速い釣りにぴったりです。

フィールドはウィードが広がるシャローフラットだったため、バスに潜られても引きずり出せるようにと、ナイロンラインの20lbをセレクトしました。ナイロンは浮力があるので、ペンシルベイトのアクションを邪魔せず、操作感も軽快です。

ただし、カバーがそれほど濃くない状況であれば、もう少し細いラインでも扱いやすくなると感じました。ラインの太さによってアクションのキレや飛距離も変わるので、フィールドの状況に応じて調整するのがポイントです。


おわりに

スーパースプークJrは、サイズ感・操作性・飛距離・サウンドのすべてが絶妙にバランスされた、まさに“ちょうどいい”ペンシルベイト。初心者にも扱いやすく、ベテランアングラーにも応えてくれる懐の深さがあります。

歴史的背景やブランドの変遷を知ることで、ただのルアーではなく“物語を持った道具”としての魅力も感じられます。フィールドや状況に応じたタックルセットアップとチューニングを施せば、さらにそのポテンシャルを引き出すことができるでしょう。

次の釣行では、ぜひ「スーパースプークJr」を手に取って、風の中、水面を切るそのアクションを楽しんでみてください。きっと、あなたのバスフィッシングに新たな一匹との出会いをもたらしてくれるはずです。

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また、Amazonからキンドル本「アメリカンルアーの歴史と起源」を販売しています。ルアーの誕生秘話や歴史に興味がある方は一読して下さい。キンドル・アンリミテッドに契約されている方は0円で読むことができます。

ザラの血統を継ぐ者!「スーパースプークJr」の魅力と進化の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!! よい釣りを((((oノ´3`)ノ


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