バスフィッシングを心より楽しまれている皆さん、こんにちは!今回の釣りたいバス釣り日記は「ルアーの歴史と起源!ノイジールアーの歴史と誕生秘話!」についてご紹介したいと思います。
ノイジールアーの名称には、コモーションルアーと言う呼び方もあります。ノイジールアーの起源は、2社が開発したルアーから始まります。
一つは、フレッド・アーボガスト社のジッターバグであり、もう一つがへドン社のクレイジークローラーとビッグバドです。
この3つのノイジールアーは、誕生した時代も開発コンセプトも全然違いますし、一つ一つのルアーの歴史を紹介しますが、クレイジークローラーは元々はヘドン社のルアーではなく、買収した会社が販売していたルアーをデザインを変えて販売した歴史があります。
現在もノイジータイプのルアーは、各ルアーメーカーから特許が切れた後にジッターバグタイプと言われるルアーや羽モノと呼ばれるクローラータイプのルアーが販売されています。
各ルアーメーカーが販売しているノイジールアーは、デザインんに違いがありますが、どれも基本性能と機能構造はジッターバグとクレイジークローラーと変わらないのです。
では!!「ルアーの歴史と起源」ノイジールアーの歴史と誕生秘話!の始まりです(^O^)/
1920年代にジムドーナリーが作った羽ものルアーWOWが誕生!
先ず始めに、羽モノと呼ばれるノイジールアーの歴史を見て行きましょう。1908年にジムドーナリー氏がニュージャージー州にジムドーナリー・ベイトカンパニーを設立します。1908年の4月27日には、第4回夏季オリンピックがロンドンで開幕した年でもあります。
ジムドーナリー氏は、羽モノルアーの元祖である「WOW」と言うルアーを制作し、1926年にパテントを申請されます。下記の図はWOWのパテントですが、フックの取り付けリグの違いやボディくびれの深さの違いはありますが、現在ヘドンから販売されているクレージークローラーと変わりません。

1930年代半ばに、創業者のジムドーナリー氏が他界します。その後、奥さんと娘さんがジムドーナリー・ベイトカンパニーを引き継いで細々と経営を続けていました。
しかし、ヘドン社から申し出もあり、会社を売却することにします。そして、1940年にヘドンからクレイジークローラーとして販売されます。この時、へドン社はジムドナリーベイトカンパニーを買収したのですが、その後のジムドナリーベイトカンパニーについての詳細は不明なようです。
クレイジークローラーからクレイジークローラースプークの誕生
ジムドナリーベイトカンパニーが作り出した「WOW」からヘドン社へ特許が映りデザインが見直されて作り出したクレイジークローラーには、泳ぎの肝になるウィング形状の変更がされ進化していきます。

クレイジークローラーはウッドボディでスモールサイズ#2100とオリジナルサイズ#2120そしてマスキーサイズ#2150がラインナップされていました。その後、生産性と当時の最新技術だったプラスチック成型によるプラスチック製のクレイジークローラーに生産が移行していきます。
そして♯9120、クレイジークローラースプークと名前が変わります。「スプーク」とは、ヘドン社のプラスチック製のプラグを示すものです。プラステックボディが透明で透けて見える事から幽霊のようだ言う事で名付けられました。
クレイジークローラーは、いつの間にかプラスチック製を意味するスプークと言う文字が無くなり、現在のクレイジークローラーに名前が落ち着きます。


現在、プラドコ社から販売されているクレイジークローラーには、ウエイトが5/8oz・サイズが2 3/8inの♯9120と1 3/4inサイズ、ウェイトが1/4ozの#0320、タイニークレイジークローラーの2タイプがあります。

一時期、オフトから限定生産で♯2150マスキークレイジークローラーも復刻された時代もあります。どちらかと言えば、コチラのクレイジークローラーの方が、現在使われている国産の羽モノルアーのボディサイズに近いかもしれませんね。
失敗作生まれたルアー!1938年フレッドアーボガスト社のジッターバグが誕生
アメリカで最初に釣ったトップウォータールアーは何なのか?っと言うアンケートを取った所、フレッド・アーボガスト社のジッターバグが堂々の1位だったそうです。

ステディーリトリーブでバスを誘ってくれますし、ビギナーには扱いやすいルアーです。なので、子供のロッドにジッターバグが結んでいたのが分かる気がします。日本では何故かナマズを狙うのに良く使われていますが、古くからバス釣りをしている人はジッターバグはバスルアーのイメージが強いです。
このフレッド・アーボガスト社のジッターバグは1938年にパテント申請されます。実はもともとはジッターバグは、クランクベイトを作ろうとしてフレッド アーボガスト氏が手掛けたのですが、動きが破綻して失敗してしまいます。
当時、フレッドアーボガスト氏がどんな、クランクベイトを作ろうとしたかの詳細は不明のようですが、今のジッターバグを逆さまにした形で巻くと、潜るルアーを作ろうとしたようです。しかし、バランスが悪く思う様に潜らなかったようで失敗作になってしまいました。

それから10年以上経ったある日、アーボガスト氏は友人と談笑していいる時に失敗作のルアーの事を思い出し、トップウォータープラグなら行けるのではと考えて製作を開始、ジッターバグは1938年に発売される事になります。
ジッターバグのネーミングは音楽のJAZZやスイング、ジルバを聞いて乱舞してる人の姿から付いた名称のようで、まさにジッターバグが動いている姿も水面をダンスしているようですよね。
パテント申請書にはカップが受けた水圧でボディをロールする機能が記載され、カップは単なるブレードではなく、水を掴み、水を逃がす為にカーブ形状にしていると本文には書かれているそうです。
1942年には第二次大戦で金属が不足したので、プラスチック製のカップを搭載したWorld WarⅡモデルのジッターバグも作られました。

フレッド・アーボガスト氏は、フックリグについても1940年と1945年に特許を申請しています。このリグをベースに様々なメーカーが独自のフックリグを作ったそうです。このフックリグを作った目的は一枚板からプレスして作られる生産コストが低くできる点を申請しているそうです。
また、フックリグの機能としてはフックの動きを制御しフック同士が絡まないようにしているそうです。
ビール会社のノベルティーとして製作されたヘドン・ビックバドの歴史
ヘドン社が作りあげた、ノイジールアーには、クレイジークローラーの他にビッグバドがあります。ビックバドは、一般のアングラーに向けて販売されておらず、ビール会社のアン、ハイザーブッシュ社が取り扱っていた「バドワイザー」のノベルティーとして製作されます。

ブッシュ社は、バドワイザーのノベルティーを作って欲しいとヘドン社へ要望したのですが、ヘドン社は、ブラックバスの釣れない機能の無いただのノベルティーは作りませんと一度、この話をお断りしたそうです。
しかし、バドワイザーのノベルティーは、ヘドンが作ったモノで出したいと何度もブッシュ社から依頼があります。そこでヘドン社は、当社のデザイナーが開発に関与させるならノベルティーの製作をする事を了承しました。
ビックバドは完成し、ベルティーとしてお客様に配られました。ビッグバドは少数生産でしたが、使った人がよく釣れるので、製品化を望む声があがります。
そのニーズに答える形で、1975年のヘドン・カタログにビッグバドは一般アングラー向けに販売されます。ビッグ・バッドをデザイナーしたのは、ジャック・デイビス氏だそうです。
その後、へドン社はPRADCOに吸収されビックバドの仕様も変更されます。フックハンガーがヒートンから強度の強いエイト管に変更します。バドワイザーのラッピングの向きも時代とともに下記の図のように変更されていきます。
- (1975 – 1984) スクリューアイハードウェア&垂直印刷
- (1985 – 1997) ”8″ワイヤーフォーム&垂直印刷
- (1998 – 2001) ”8″ワイヤーフォーム&水平ブロック印刷
- (2002 – 2003) ”8″ワイヤーフォーム&水平スクリプト印刷
2002年末、PRADCOはアンハイザー・ブッシュ社からビッグバドのルアーのライセンス契約は更新されず、ビッグバドのすべての販売を停止しなければならなくなります。
その後、SMITHがライセンス契約を取り付けることでバドワイザーのラベルのビックバドをスクリューアイ(ヒートン)モデルで復活させます。これ以降はバドワイザーラベルのビッグバドは生産されていませんので、バドワイザー仕様のビッグバドを見付けたらキープした方がいいですね!
おわりに
今回はのノイジールアーの歴史と起源について記事を書いてみました。ジムドナリー氏が考え出したWOWが今から100年前に考え出されてなお、各メーカーが機能はそのままに作り続けている事には驚きしかありません。
WOWと言うネーミングも面白くバスが水面を割って出てきた瞬間のアングラーの驚きが伝わりますし、へドンに製造が移っても、クレイジークローラーという狂って泳いでいる(モガイテいる)というネーミングも動きそのものを捉えた面白いネーミングですよね。
ビックバドはへドンのオリジナルのノイジールアーですが、開発の経緯が面白くブッシュ社のノベルティーの担当者が製作依頼を断念していたらビックバドは世に出てこなかったのかもしれませんね。
そんな様々な歴史を持つノイジールアー達でしたがいかがだったでしょうか? これらのルアーを使う時にそんな歴史があったんだよなぁと思ってもらえると嬉しいです。
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また、Amazonからキンドル本「アメリカンルアーの歴史と起源」を販売しています。ルアーの誕生秘話や歴史に興味がある方は一読して下さい。キンドル・アンリミテッドに契約されている方は0円で読むことができます。
ルアーの歴史と起源 ノイジールアーとはどのようなルアー達なのか?の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!!よい釣りを(^O^)/
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