「ルアーの歴史と起源」ポッパー&チャガーの誕生を紐解く!

ルアーの歴史と起源を探る

今回のルアーの誕生と起源はポッパーとチャガーにスポットを当ててお送りします。プラグという概念がトップウォータールアーから誕生した当時からルアーは見た目のリアルさではなく、音や動きでバイトに導く事が重要と既にジェームスへドン氏が語っていました。

しかし、音や動きを効率的に出したり強弱を付けて変化を付ける為に工夫がされてきます。今回取り上げるポッパーやチャガーは1900年代の初頭から起源が始まります。マウスカップの形状が時代と共に変化していくのでルアーの歴史を知る上でも面白いです。

では! ポッパー&チャガーの誕生の歴史と起源を紐解くの始まりです(^O^)/


水の波紋を出す事が重要!! ポッパーの原型になったウッドペッカー

ウッドペッカータイプのルアー

1900年代初頭にはポッパーの原型になったルアーがムーンライト社やサウスベンド社から作り出されたウッドペッカータイプのルアーです。

サウスベンド社のウッドペッカーは1930年頃まで作られ続けたルアーで細長のボディーに襟巻きの出っ張りを持ったルアーです。襟巻きに水が当たる事で音を出す構造になっています。

サウスベンド社のカタログにも波紋が魚を誘う要因になっていると記載されています。当時からポップ音がバスを誘う事に気付いていたようです。


音の要素の追求! ダーターの誕生からチャガーへの歴史的な転換!

バスオレノ

ダータールアーの代名詞であるバスオレノは、1915年にミシガン州ベントンハーバーのジェームズS.オールズによって特許を取得しますが、取得後すぐにルアーの権利をサウスベンドベイト&タックルカンパニーに売却しました。

バスオレノは、1915年~1932年の間に200万個ものすごいセールを記録しました。まだ、この頃はルアーを見てもらうとカップ形状もルアーを潜らす事が重要で音の要素はあまり意識されていないのが見て取れます。

1917年~1918年にヘドン社からウイグルキングが登場します。ウイグルキングはチャガー音をさせる為にダータータイプのヘッド形状に上あごのカップを持たせたチャガータイプの起源になるルアーです。

ヘドンはこのウイグルキングを改良してテストを重ねます。そして不吉と言われる13日金曜日に爆釣します。この出来事を切っ掛けに名前をラッキー13とします。

左 プラッキングバサースプークPL 右 ラッキー13

1920年にウイグルキングの生産は終了し、ラッキー13が発売されます。ラッキー13はチャガー音を得意とするルアーでベイトフィッシュが捕食された時に出る音をイミテートしたプラグです。

1922年には、ヘドン オン バサーが登場しその後にヘドン バサーも登場します。へドンのバサーシリーズが作られた背景にはサウスベンド社のバスオレノに対抗する為という説もあるようです。

1924年にクリークチャブ社からはダーターも販売します。このようにしてダーターからチャガーへとルアーは進化していくのでありました。


1925年にポッパーの元祖であるプランカーの登場!

Creek Chub Plunker

1916年にヘンリー・ディルズ、カール・ハインツァリング、ジョージ・シュルスレスの3人によって、インディアナ州ディカルブ郡ギャレットにクリークチャブベイトカンパニーは設立しました。

現在のポッパータイプのデザインとしては1925年のクリークチャブ社が作り出したプランカーがポッパーの原型のようです。プランカーはマウスカップが大きく潜りづらい形状になっており、ポッパー音を奏でます。

そして1948年にフレッドアーボガスト社からフラホッパーが販売されます。最初に販売されたフラポッパーはフライフィッシングのポッパーとして登場しその後にベイトキャスティングモデルの販売されます。

面白い事にまだ、ポッパーにはフェザーフックが付いておらずフラスカートが初めて取り付けられる点です。

翌年の1949年にはフレッドアーボガスト社がフラホッパーの特許を取りカップ上下がそれぞれ違う角度を採用することで音に変化を出す構造を取り入れています。カタログには首振りアクションとラバースカートが記載されていますね。

自動車のタイヤで有名なグッドイヤー社に勤めていた経験からゴム製品をルアーに利用できないか考えていたようでフラダンスのショーを見てフラスカートが生まれたと言われています。

1947年にスケートリンクで他界したフレッドアーボガスト氏が手がけた最後のルアーのようです。


現代のポッパーの原点を作ったポップRの歴史は波乱万丈の歴史!

ポッパーの原型が作り出された後の1969年にレーベル社からポップRが登場します。プランカーのボデイ形状から時代が流れジョージペレンが改良を重ね現在のポップRの形になります。

早い時期からポッパーの構想を練っていたレーベル社でしたが創立者のジョージ・ペレン氏がポッパーのサウンドにこだわった為、ポップR P60が市場に登場したのは1976年に登場します。

ポップRにはバスがベイトフイッシュを捕食した時に出す空気を掴んだ太い音、いわゆるチャガー音
とベイトフイッシュが逃げる際に出る音を再現したポッパー音の2種類の音が出せます。

ジョージ・ペレン氏がこの2種類の音をロッド・ワークによって変えられるようにする事に拘ったのでポップRの市場への登場が遅れたそうです。

ポップRの誕生は現代のポッパーのデザインの原型を作ったポッパーです。また、ポッパー音を確立し後世のポッパータイプルアーの原型となりましたが、実はポップRは一度はセールス的に成功せず廃盤になったルアーです。

1976年にP60が登場し翌年の1977年にP70が発売されます。ポップRは発売されて2年程度で、売り上げが伸びず市場から消えのですが、後にP60、P70がトーナメントでのシークレットルアーとして話題になります。

リッククランは1983年の夏のUSオープンで優勝した時に使われたルアーがポップR・P60です。

その後、1986年にゼル・ローランドがBASSスーパーインビで優勝した時に使われたのも同じく
ポップR・P60の改造版でしたが、ゼル・ローランド自身はヒットルアーを明かさなかったようです。

その後、Bassmaster誌の記者、ティムタッカーによって発表される事でポップRはバスフィッシング
史に残る大ブームが起こり1987年に市場に戻るというドラマが生まれます。

その時のラインナップはP60とP65の2モデルが販売されます。1987年には復刻されなかったP70ですが90年代に入ると再び特別注文品として再生産されましたが、初期モデルで使用した鉛のウエイトのワンノッカーではなく、真鍮ウェイトで制作されたようです。 

2021年には初期モデルのP70を完全復刻したP71が発売されました。


おわりに

今回はトップウォータールアーの中からポッパーとチャガーの誕生の歴史を記事にしてみました。こうしてみるとチャガーから発展してポッパーは作られるのですが、現在はポップRのデザインの延長線上にルアーが作られ続けています。

それだけポップRの完成度が素晴らしいからでしょう。作られた年代も1970年代と最近の?いや!ボクから見て最近作られたルアーカテゴリーと言う点も面白いです。とは言え半世紀は超えているんですからそれなりに時間は経っていますね。

カップ形状なども進化したポッパーが毎年、ルアーメーカーから販売されていますが、まだまだ、これからも進化していくルアーなんでしょうね。この記事を切っ掛けにルアーの歴史に興味を持ってもらえたら幸いです。

ボクはX(旧Twitter)でもバスフィッシングの情報を発信しています。記事を読んで興味を持ってもらえたら「X(旧Twitter)のフォローやいいね!」を頂けると今後の活動の励みになります。

「ルアーの歴史と起源」ポッパー&チャガーの誕生を紐解く!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!!よい釣りを(^O^)/


コメント

タイトルとURLをコピーしました