バスフィッシングを愛するアングラーの皆さん、こんにちは! 今日の記事では「ヘビーキャロライナリグの仕掛けの作り方」を詳しく解説します。これを機にキャロライナリグの魅力を深掘りし、その釣りの可能性を最大限に活かしましょう。
キャロライナリグは、その名の通り、アメリカのノースキャロライナ州で誕生しました。シャロー(浅瀬)を回遊するバスに違和感を与えず、自然なプレゼンテーションでワームで誘うことを目的として開発されたリグです。
キャロライナリグは、時代とともに効率的な釣りが求められるようになり、深場(ディープ)での釣りに対応した仕掛けへと進化しました。
シンカーの重さを増やすことで、より深い層を狙える「ヘビーキャロライナリグ」が登場しました。ただし、アメリカでは「ヘビーキャロライナリグ」という名称は使用されず、すべて単に「キャロライナリグ」と呼ばれています。
キャロライナリグは、バスを誘うための効果的な方法として誕生し、進化してきました。今回はその仕掛けの基本的な作り方や必要なパーツの特徴に加え、リーダーの長さや素材が沈下スピードに与える影響、さらにテキサスリグとの使い分けについても詳しく解説します。
キャロライナリグの歴史とその技術的進化を知ることで、釣果アップのコツを掴んでください!
では!! 「キャロライナリグの仕掛け」リグり方で釣果がグッとアップ!の始まりです(^O^)/
キャロライナリグ&ヘビーキャロライナリグの仕掛けの作り方
では!早速、キャロライナリグとヘビーキャロライナリグの作り方について見ていきましょう。この記事では、それぞれのリグり方や仕掛けの工程を分かりやすく解説します。
キャロライナリグを組むために必要な6つのパーツは以下の通りです。
➀シンカー (オモリ)
②ビーズ
➂スイベル (ヨリ戻し)
④リーダー (ライン)
⑤フック
⑥ワーム
これらのパーツをどのように組み合わせ、キャロライナリグの基本を完成させるか、詳しく説明していきますのでお楽しみください!
1 メインラインにシンカー(オモリ)を通します
まず、キャロライナリグを作る工程の最初のステップは、 メインラインにシンカー(オモリ)を通すことから始めます。

キャロライナリグのシンカー選びと使用シチュエーション
キャロライナリグでは、以下のような形状のシンカーがよく使われます。
- バレットシンカー: 弾丸の形状をしており、障害物を滑らかにすり抜ける特性があります。
- バナナシンカー: 棒状で、特定の地形や障害物に適応しやすい形状です。
キャロライナリグは主にフラットな地形で、根掛かりが少ない場所で使用されることが多いですが、障害物のタイプによってシンカーの形状を選ぶことが重要です。適切なシンカー選びは、釣りの効率と釣果に大きな影響を与えます。
2 結び目をシンカーから守るためビーズを通します
次に、結び目をシンカーから守るために ビーズを通します。 ビーズは、スイベルに結び付けたメインラインの結び目を保護する役割を果たします。また、ビーズの素材やシンカーとの接触によって発生する音の質が変わるため、音にこだわる釣り人もいます。

サイレントセッティングの選択肢
音を軽減したい場合には、ビーズの代わりにウキ止めゴムやワームのシンカー止めを2個連結させると効果的です。これにより、結び目を保護しつつシンカーの接触音を減少させることができます。
音質や素材による違いを活用することで、さらに釣りの可能性を広げることができます。
3 メインラインとリーダーをヨリ戻しに結びつけます
次に、メインラインとリーダーをスイベル(ヨリ戻し)に結びつけます。スイベルは、ワームを回収する際にワームが回転することでラインに糸ヨレが発生するのを防ぐために取り付けます。

スイベルの選び方
- 耐久性: 大きなバスが掛かった際に破損しないものを選ぶことが重要です。
- サイズ: リーダーやラインの太さに適したサイズを選び、結び目がしっかり固定されるようにします。
スイベルを正しく結びつけることで、ラインの寿命を延ばし、釣りの効率を向上させることができます。
4 ワームフックとリーダーラインを結びます
次に、ワームフックとリーダーラインを結びます。この工程では、フックの種類やリーダーラインの素材を選ぶことが重要です。

フックの種類
- オフセットフック(ワイドゲイブ): 太めのバルキリーなワームをしっかり固定、障害物を回避しにくい形状。
- オフセットフック(ナローゲイブ): 細めのスレンダーなワームをしっかり固定、障害物を回避しやすい形状。
リーダーラインの素材
- ナイロンライン: 浮力があり、ワームを漂わせたい場合に適しています。
- フロロカーボンライン: 沈みやすく、ボトム付近を狙う釣りに最適です。
選び方のポイント
その時々の狙い方や釣り場の状況に応じて、フックの種類やリーダーラインの素材を選びましょう。例えば、浅瀬での釣りではナイロンラインとオフセットフックを、深場での釣りではフロロカーボンラインを使用するのが一般的です。
ナイロン、フロロカーボンリーダーを使った時のワームの沈下率について詳しい内容は、次項で深掘りしていきます。
5 ワームをフックにセットします 完成
最後の工程として、ワームをフックにセットします。これでキャロライナリグが完成です。タックルバランスが悪いと、キャスト時にシンカーが先に飛んでいかずリグが回転して飛距離が出ないでだけでなく釣りづらくなってしまうので注意が必要です。

バランス調整の重要性
使用するワームとシンカーの重さのバランスが悪いと、リグがうまく飛ばず、キャストの精度が低下する可能性があります。以下のポイントを参考にしてください:
・大きなワームの場合: 重いシンカーを使用してバランスを取ることで、飛距離と安定性を確保します。
・小さなワームの場合: 3インチ前後のワームを選ぶことで、遠投がしやすくなります。
適切なバランスを保つことで、キャロライナリグの性能を最大限に引き出し、釣果アップにつなげることができます。
以上が基本的なヘビーキャロライナリグの作り方になります。リーダーの長さやシンカーの種類などは各項目ごとに説明していきます。
三又式キャロライナリグの特徴と背景
近年、キャロライナリグの仕掛けとして 三又式キャロライナリグ が注目されています。このリグを広めた人物として、村上晴彦氏の名前が挙げられます。

三又式キャロライナリグの特徴
- ウェイトの配置: メインラインの先にウェイトが取り付けられており、キャスト時にオモリが先行して飛ぶ仕組みになっています。これにより、飛距離が向上します。
- 枝バリのセット: リグの途中で分岐した枝バリにワームをセットする構造です。
この仕掛けは、飛距離を稼ぎたい場合や、ワームを自然に漂わせたいシチュエーションで特に効果を発揮します。
三又式キャロライナリグのメリットとデメリット
三又式キャロライナリグのメリット
- 飛距離の向上: オモリが先行して飛ぶ仕掛けにより、キャスト時の飛距離が通常のキャロライナリグよりも向上します。
- 感知力の高さ: オモリを介さずにアタリを取る構造のため、バスがどの方向にワームを咥えて走ってもメインラインに振動が伝わりやすく、アタリをより繊細に感じ取ることができます。
- ワームの漂わせ効果: ワームがボトムに着底するまでの時間が長く、より自然に漂う動きを引き出せます。
- 浮き上がりの良さ: アクションを与えた際、通常のキャロライナリグよりもワームの浮き上がりが良く、特定のシチュエーションで効果的です。
三又式キャロライナリグのデメリット
- 仕掛けの複雑さ: 構造が物々しく、リグを組むのに時間が掛かります。
- 簡易キットの活用: 現在ではワイヤーを使用した簡易キットも販売されているため、手間を軽減したい場合はそちらを試すのも良いがコストが掛かる。
キャロライナリグと組み合わせるワームは沈下スピードと姿勢が大切!
キャロライナリグに使われるワームの種類は非常に多様で、特定のおすすめは存在しません。しかし、ワームを選ぶ際に重要なのが 沈下スピード と 沈下姿勢 です。

ワームの形状や素材による沈下スピードの変化
ワームの形状や素材によって沈下スピードが異なります。
- ストレートタイプ: パーツが付いていないため、フォールスピードが速い。
- ホグタイプやリザードタイプ: パーツが付いているため、沈下スピードが遅くなる。
- ノンソルト素材: 沈下スピードが遅い。
- 塩入り素材: 沈下スピードが速い。
アメリカのバスプロがキャロライナリグに使うワームは、フレンチフライと言われるストレートワームやリザードタイプそしてホグタイプのワームが使われます。
また、素材に塩などが入った素材はノンソルトのワームと比べて沈下スピードが速くなります。
ワームの形状による沈下姿勢
ワームの形状やバランスによって、沈下時の姿勢が変わります。
- 扁平な形状: 水中で安定した姿勢を保ちやすい。
- 空気を含むタイプ: 沈下が遅く、漂う動きを演出できる。
ワームの形が扁平なホグやリザードのようにワームは、安定した姿勢を保ちます。チューブワームのような空気をはらむタイプのワームは、かなり沈下スピードが遅くなるワームもあります。
これらの特性を理解し、釣り場の状況や狙うバスの行動に合わせてワームを選ぶことで、キャロライナリグの効果を最大限に引き出すことができます。
キャロライナリグのメインラインとリーダーの太さについて
キャロライナリグを作る際、リーダーラインの太さはメインラインよりも1ランク細いラインを使用します。これにより、根掛かり時にリーダーが切れて高価なタングステンシンカーをロストすることを防ぐことができます。
具体例
- メインラインが20ポンドの場合、リーダーは17ポンドを使用。
- メインラインが15ポンドの場合、リーダーは12~10ポンドを使用。
メインラインよりも約5ポンド程度細いリーダーラインを使用するとシンプルで効果的です。
リーダー素材とワームの沈下速度の関係
キャロライナリグはリーダーの素材により、ワームの沈下速度や動きが大きく変化します。
素材の特徴
- ナイロンリーダー: 浮力があり、ワームの沈下速度を抑え、水中で漂わせるのに適しています。
- フロロカーボンリーダー: 沈みやすく、ボトムを狙う釣りに最適ですが、ホッピング・テクニックではワームが思うように漂わない場合があります。
リーダーの長さによる季節や水質への適応
キャロライナリグのリーダーの一般的な長さは70cm~1mです。下記の様にシーズや水質によってリーダーの長さを変える事で、釣果アップに繋がります。
- 冬~スポーニングシーズン: 40~50cmの短いリーダーが効果的。
- アフタースポーン~夏: 長めのリーダー(1m以上)がバイトを増やします。
冬やスポーニングの時期のバスは底を意識しているので、ワームをボトム付近で留める為にリーダーは短くセットします。
真夏はバスも活性が落ちるので、スローに誘う必要ががありノーシンカーワームのようにバスを誘う必要があるのでリーダーは長く取ります。
水質別のリーダー長の調整:
- クリアウォーター: ロングリーダーでワームの動きを自然に見せる。
- ステインウォーター: ショートリーダーでワームの動きを強調し、水を押す動きでバスに気付かせる。
クリアーな水域ではワームの動きがよく見えるので、ナチュラルな誘いで釣りたいのでリーダーは長めに取ります。キャロライナリグはパーツの多いリグですから、リグの存在を目立たなくさせる意図もあります。
少し濁りが入ると、ワームの動きは水を押すようにしないとバスに気付いてもらえないので、アクションが伝わりやすい短めのリーダーで対応しましょう。
リーダー長さと太さの組み合わせよるワームの沈下率のデータを活用しょう!
面白い資料として、釣り人社の Basser/2021年11月号 に掲載されたキャロライナリグの特集があります。この特集では、キャロライナリグに関する様々な実験が行われ、その結果が詳しく紹介されています。
このデータを活用することで、使用しているキャロライナリグが水中でどのような状態にあるのかを具体的に把握することができます。釣果を向上させるための貴重な情報源として、ぜひ参考にしてみてください。
リーダーの長さによる沈下速度:
フロロカーボンライン8lbに3インチのホグワームを使用した場合:
- 50cm: 平均沈下速度4.1秒
- 70cm: 平均沈下速度5.0秒
- 150cm: 平均沈下速度15.0秒
リーダーの太さによる沈下速度:
フロロライン14lbメインライン、リーダーを8lbと14lbで比較した結果:
- 8lbリーダー(70cm): 平均5.0秒
- 14lbリーダー(70cm): 平均4.3秒
ライン径が太いほど沈下速度が速くなることが分かります。これらのデータを活用することで、水中でのリグの状態を具体的にイメージすることが可能になります。
沈下速度を遅らせるには、ワームの素材やリーダーの素材を変更する必要がありそうですね。このデータを知ることで水中のリグの状態がイメージしやすくなると思います。
キャロライナリグ シンカーの素材や形状によって狙えるポイントが増える!
キャロライナリグでは、ウェイトの重さが増すと「ヘビーキャロライナリグ」と呼ばれることがありますが、実際にはどの程度のウェイトが「ライト」なのか、どこからが「ヘビー」なのかの明確な基準は存在しません。
一般的には、1oz(約28g)前後のシンカーを使用する場合に「ヘビーキャロライナリグ」と呼ばれることが多いようです。一方で、1/4oz(約7g)から1/2oz(約14g)程度のシンカーを使用する場合は「ライトキャロライナリグ」とされることが多いです。
このように、ウェイトの分類は釣り人や地域によって異なるため、使用するフィールドや目的に応じて適切なウェイトを選ぶことが重要です。
※コチラの記事では、ライトキャロライナリグについても詳しく考察した内容を紹介しています。合わせて読んでいただけると、キャロライナリグの魅力や使い方をさらに深く理解していただけるかと思います。
キャロライナリグに使用されるシンカーの種類と特徴
キャロライナリグに使われるシンカーには、様々な形状のものがあります。それぞれの形状には特徴があり、釣り場の状況や目的に応じて選ぶことが重要です。
主なシンカーの種類



- バレットシンカー: 弾丸の形状をしており、障害物を滑らかにすり抜ける特性があります。
- 樽型シンカー: キャロライナリグ専用の形状で、安定した動きを提供します。
- 棒状シンカー: 細長い形状で、特定の地形や障害物に対応しやすい。
- バナナ型シンカー: 海釣りでも使用される形状で、浮力体が頭部にあるため、シンカーの姿勢が立ちやすく、障害物を回避しやすい特徴があります。
これ以外にも、キャロライナシンカーのデザインは進歩しており、根掛かりを防ぐ為にパイプと組み合わせたつぼ型のシンカー等も販売されています。
これらのシンカーを適切に選ぶことで、キャロライナリグの性能を最大限に引き出し、釣果を向上させることができます。
キャロライナリグとテキサスリグの違いと使い分け
キャロライナリグとテキサスリグにはそれぞれの強みがあり、効率的に使えるシチュエーションが異なります。これらの違いを理解し、状況に応じて使い分けることで釣果を最大化できます。
キャロライナリグの特徴
キャロライナリグは、サーチルアーなのでスローに探ります。
- 適した地形: フラットな地形や緩やかな駆け上がりのある場所で効果的。
- 動きの特徴: シンカーとワームが離れているため、ワームが自然に漂い、広範囲を探るのに適しています。
- 用途: サーチルアーとして、広いエリアをスローに探る釣りに向いています。
地形がフラットで広大なウィードエリアでの使用する時に優れています。タングステンシンカーを使ってボトムをトレースする事で、カバー(障害物)の位置を確認する事ができます。障害物を感じたらアクションを止めてワームをボトムに送り込みます。
テキサスリグの特徴
テキサスリグは、桟橋や水中に沈んだブッシュや目に見える橋脚のカバー(障害物)を攻略する為に、固定されたウェイトでカバーを垂直に深く探ることが出来きます。
- 適した地形: 急深な地形や障害物が多い場所で効果的。
- 動きの特徴: シンカーがフックに固定されているため、根掛かりに強く、ピンポイントで攻めるのに適しています。
- 用途: 垂直に深く探る釣りや、カバーの多いエリアでの釣りに向いています。
使い分けのポイント
- キャロライナリグ: 広範囲を探りたい場合や、自然な動きで魚を誘いたい場合に使用。
- テキサスリグ: 障害物が多いエリアや、ピンポイントで集中して攻めたい場合に使用。
これらのリグを状況に応じて使い分けることで、様々なフィールドで効果的にバスを狙うことができます。
おわりに
今回は、キャロライナリグの詳細についてご紹介しました。キャロライナリグは、テキサスリグと比較すると、各パーツが釣果に大きく関係するため、非常に繊細なリグと言えます。
古くから愛されてきたこのリグですが、40年近く前は「サウスキャロライナリグ」として紹介されていたこともあります。その名前から発祥地のノースキャロライナ州との関係に思いを巡らせるリグでもあります。
また、日本の雑誌で誕生した「ヘビーキャロライナ」という言葉を経て、「三又キャロライナリグ」や様々なウェイトデザインが登場し、釣り場の条件に応じて適応できるリグが選べる時代となりました。こうした進化を続けるキャロライナリグは、アングラーたちに新たな可能性を提供し続けています。
キャロライナリグは、その歴史の中で多くの変化を遂げながらも、常に進化を続けているリグです。その魅力を感じながら、ぜひ様々なフィールドで試してみてください。
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「ヘビーキャロライナリグの作り方」リグり方で釣果がグッとアップ!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!! よい釣りを(^O^)/
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