「ブラックバスの世界記録」世界記録を釣り上げた偉人たちの物語

バスフィッシングの偉人達

バスフィッシングを愛されているアングラーのみなさん、こんにちは!今回の「釣りたいバス釣り日記」では、「ブラックバスの世界記録」世界記録を釣り上げた偉人たちの物語をご紹介します。

ルアーによる世界記録のブラックバス ジョージ・ワシントン・ペリー氏は、世界記録のブラックバスを釣り上げた偉人です。その記録は、1932年6月2日にアメリカ・ジョージア州のモンゴメリーレイクで達成されました。世界記録となったブラックバスは、全長82.5cm、重さ22ポンド4オンスという驚異的なサイズで、現在も「ワールドレコード」として知られています。

世界タイ記録のブラックバス その後、2009年7月2日、日本の琵琶湖で栗田学さんがブルーギルの生き餌を使って全長73.5cm、重さ10.12kgのブラックバスを釣り上げました。このバスは、ジョージ・ペリー氏が記録したウエイトをわずかに上回っていましたが、IGFA(国際ゲームフィッシュ協会)の規定により記録更新には2オンス以上の差が必要です。そのため、栗田学さんが釣り上げたバスは「世界タイ記録」として登録されています。

スモールマウスバスの世界記録 また、スモールマウスバスのワールドレコードは、1955年7月2日にデビッド・ヘイズ氏によって達成されました。彼が釣り上げたのは、テネシー州デールホローリザーバーで27インチ、11ポンド15オンスのスモールマウスバスです。デビッド・ヘイズ氏の記録もまた、長い歴史の中で議論を呼びつつも、現在は正式に認定されています。

世界記録のブラックバスをルアーで釣った人はジョージ・ペリー!の始まりです(^O^)/


ジョージ・ワシントン・ペリー氏が釣り上げた伝説のブラックバス

1932年6月2日、ジョージ・ワシントン・ペリー氏がアメリカ・ジョージア州モンゴメリーレイクで釣り上げたブラックバスは、全長82.5cm、重さ22ポンド4オンスという驚異的なサイズで、ワールドレコードとして知られています。

ジョージ・ワシントン・ペリー氏

経済的な背景とペリー氏の釣り

1932年、アメリカは世界恐慌の真っ只中にありました。この時代、ジョージ・ペリー氏は20歳の農業従事者で、バス釣りは現在のようなレジャー目的ではなく、食料を確保する手段でした。

世界記録となるブラックバスを釣り上げた日は大雨で農作業ができなかったため、友人と自作のボートでモンゴメリーレイクへ釣りに出かけました。当時の経済的な厳しさを物語るように、タックルは1セット、ルアーも1つのみで、2人で交代しながらキャストしていたと言います。

記録を生んだシャローの切り株周辺

世界記録のバスが釣れたのは、シャローにある切り株の周辺を狙った時でした。巨大なバスを釣り上げた喜びよりも、ルアーが失われることへの心配が大きかったと言います。意外なことに、この巨大バスは比較的簡単にキャッチできたようです。

この世界記録を達成したヒットルアーは、Creek Chub社の「Fintail Shiner」または「WIGGLE FISH」だと言われています。Creek Chub社のルアーは、他にも多くのワールドレコードの魚を釣り上げた実績があります。

Creek Chub Fintail Shiner

ジョージ・ペリー氏と世界記録のブラックバスの記録が残った経緯

ジョージ・ペリー氏が1932年にモンゴメリーレイクで世界記録のブラックバスを釣り上げたこの記録が、公式な形で残ったのは偶然の出来事がきっかけでした。釣り上げたバスを近くの町・ヘレナの雑貨店で見せびらかした後、郵便局で計量している際に「フィールド&ストリーム」のビッグフィッシュコンテストを知り、応募したのです。その結果、ペリー氏は優勝し、75ドル相当のアウトドア用品を受け取りました。

記録よりも家族の食料としての価値

この日、ペリー氏とその家族にとっては、巨大なバスを釣った喜びよりも、この魚が食料として役立つことの方が重要だったようです。6人家族で、夕方に片面を調理し、翌日に反対側を調理して食べたと言われています。

その後の活躍と議論

ペリー氏は後にビッグフィッシュコンテストに再び応募し、13ポンド14オンスのブラックバスをエントリーして再び優勝しています。しかし、この世界記録に関しては議論が存在しました。コンテストでは写真による証拠提示が必要ではなかったため、世界記録のブラックバスの姿を確認したのは関係者に限られていました。

後年になり、親戚がペリー氏が釣り上げた世界記録のバスではないものの、巨大なバスを持っている写真を提供。このことが記録の信憑性を補強する一助となりました。

ジョージ・ペリー氏の最期

ジョージ・ペリー氏は1974年、操縦していた飛行機がアラバマ州バーミンガムの山中に墜落する事故により、命を落としました。


栗田学さんと琵琶湖で釣られた世界記録のブラックバス

2009年7月2日、栗田学さんは琵琶湖でライブベイトを使用して世界記録のブラックバスを釣り上げました。使用された餌は約25cmのブルーギルで、キャッチされた場所は琵琶湖大橋付近の南湖、時間はAM11:50頃でした。この記録は日本国内だけでなく、国際的にも注目されました。

栗田学さんと世界記録のバス

栗田学さんは、ルアーだけでなくライブベイトを使用する柔軟なスタイルで知られています。雑誌の報告によれば、ブルーギル以外にも鯉を餌として使用することがあるそうです。ちなみに、アメリカでもライブベイトによる釣りは盛んで、大型のバスを狙う定番の方法として確立されています。

ワールドレコードを釣り上げたタックルセットアップは以下のタックルを使われたそうです。

ロッド: Deps / HGC-77XR サイドワインダードムドライバー
リール: SHIMANO / アンタレスDC7LV
ライン: 東レ / スーパーハードストロング 25lb
フック: FINA / パワーフィネス 5/0

栗田さんが釣り上げたブラックバスは、ワールドレコードクラスの巨大サイズにもかかわらず、あまりファイトせず簡単にキャッチできたとのことです。この点はジョージ・ペリー氏が1932年に釣り上げた記録バスと似ており、高齢のため体力が低下していた可能性が指摘されています。

栗田さんの記録に続き、スモールマウスバスのワールドレコードを見ていきましょう。この記録は一度認定を取り消される過去を持つ、曰く付きのワールドレコードです。


スモールマウスバスの世界記録とその議論

1955年7月2日、デビッド・ヘイズ氏はテネシー州デールホローリザーバーで、スモールマウスバスの世界記録を達成しました。釣り上げたスモールマウスバスは全長27インチ、重さ11ポンド15オンスというサイズで、ヒットルアーはボーマー社の「ボーマー600」です。このルアーをトローリングで使用し、記録的な魚を捕まえました。

SMB_Hayes

デビッド・ヘイズ氏が使用したタックルは以下の通りです。

  • ロッド: Tru-Temper
  • リール: ペンピア209
  • ライン: 20ポンドテストライン

世界記録の認定とその問題

ヘイズ氏は、釣り上げたスモールマウスバスが世界記録級の魚だとは思っていなかったそうです。この世界記録はラインクラスでの記録ではなく、ライン規格外の世界記録として認定されています。

しかし、認定過程では一度取り消しされるという議論の余地が生じました。原因は、ドックの所有者が「ブラックバスの体内に鉛を追加した」と供述したことでした。その後、この主張がデマであることが判明し、1999年に記録は再び世界記録として登録されます。幸運なことに、ヘイズ氏は当時80歳でご存命で、記録の復活を喜んだことでしょう。


ヒロ内藤さんのワールドレコードにまつわる興味深い話

日本で世界記録のブラックバスが釣れる前、ヒロ内藤さんは、生物学者たちと「次のワールドレコードのバスはどこの国から釣れるのか」について話し合ったそうです。

ヒロ内藤さん

その時、学者たちはアメリカのカリフォルニア州やフロリダ州、そしてメキシコを候補に挙げました。しかし、ヒロ内藤さんは「日本から世界記録のバスが出る」と予想しました。その発言に対して、学者たちは「それはありえない」と否定的だったと言います。

日本のフィールドの可能性

ヒロ内藤さんは、日本のフィールドは水質が非常に良いため、バスが長生きして育ちやすいという点で可能性があると考えていました。この考えは、2009年に栗田学さんが琵琶湖で世界記録のバスを釣り上げたことで証明されました。

次のワールドレコードは池原ダムから?

さらに、奈良県の池原ダムには、西山徹氏とヒロ内藤さんたちの尽力によってフロリダバスが放流されています。このことから、「次のワールドレコードは池原ダムから生まれるかもしれない」という期待が高まっています。


世界記録のブラックバスを育てようとした人達!

世界記録のブラックバスを育てる試みは、釣り愛好家や生物学者たちの間で長年にわたり注目されてきました。

映画ビックマウスのグレン・ラウ氏が世界記録のバスを養殖に挑戦していた

グレン・ラウ氏は、世界記録のブラックバスを育てるという壮大な挑戦をした人物として知られています。彼は1980年代に「ワールド・レコード・バス社」を設立し、セントラル・フロリダでラージマウスバスを18ポンドまで成長させることに成功しました。しかし、残念ながら密猟者による水域の荒らしが原因で、魚は命を落としてしまいました。

グレン・ラウ氏

ラウ氏の挑戦は、世界記録級のバスを育てる可能性を示すものでしたが、金銭的な問題や関心の低下、結果が出なかったことなどの理由で、最終的には失敗に終わりました。それでも彼の試みは、バスフィッシング界における革新的な取り組みとして記憶されています。

グレン・ラウ氏をはじめ、世界記録のブラックバスの養殖に挑戦する方々の物語は非常に興味深いですよね。彼の試みなどがフィッシング界に与えた影響についてさらに深く学びたい方は、このテーマに関するリンクから詳細をご覧になることをおすすめします。


ワールドレコードのバスを釣ったらIGFAに申請しよう!

IGFAは、世界中のフィッシング愛好家で構成される非営利団体です。淡水魚および海水魚のすべての魚種について世界記録を保持しています。

IGFA世界記録申請の概要

  • 申請資格 世界記録の申請は、釣り上げた時点でJGFA(日本ゲームフィッシュ協会)会員(サポート会員を除く)である必要があります。オールタックル部門以外の日本記録も同じ条件です。
  • 申請料
    • JGFA会員:無料
    • 非会員:10,000円/件(入会費用を含む)
    • サポート会員:6,000円
  • 申請方法
    1. IGFAルールに従い魚を釣ります。
    2. 所定の写真を撮影します。
    3. JGFAウェブサイトからダウンロードした記録申請用紙に記入します。
    4. 釣った日から30日以内に記録申請用紙、写真、使用ラインをJGFA事務局に送付します。
    5. (会員外・サポート会員の場合)申請料を振り込みます。
  • 記録審査 記録審査は毎月1回、原則として第一火曜日に行われます。(年末年始除く)審査を通過すると、日本記録が認定されます。

IGFAの歴史

IGFAの創立には、フィッシング愛好者のマイケル・ラーナー氏が大きく貢献しました。また、文豪アーネスト・ヘミングウェイもその創設に関与したことで知られています。興味がある方は関連リンクからさらに詳しく読むことができます。


おわりに

今回は世界記録のブラックバスを紹介しました。何時かはワールドレコードを釣りたいと思うアングラーも多いと思います。下世話な話かもしれませんが、世界記録のブラックバスを釣る事で1億円のお金が入って来るとも言われています。

そんな夢のある世界記録のバスを求めて釣りを続ける人達もいます。そんな人達の事を紹介した書籍、「ザ・ギャンブルフィッシング」が釣り人社から販売されています。

もちろん、この本の中でもジョージ・ペリー氏の事について詳しく紹介されていますし、ここまで世界記録のブラックバスが人を狂わせるのかと思わせるお話もあます。

また、Amazonからキンドル本「アメリカンルアーの歴史と起源」を販売しています。ルアーの誕生秘話や歴史に興味がある方は一読して下さい。キンドル・アンリミテッドに契約されている方は0円で読むことができます。

世界記録のブラックバスをルアーで釣った人はジョージ・ペリーの記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。

では!!よい釣りを(^O^)/


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