「ベイトリールの歴史!」ベイトキャスティングリールの歩み!

タクティカル フィッシング

ベイトリールの歴史は魅力的であり、その進化と革新はバスフィッシング愛好家にとって非常に重要です。実際に、ベイトリールは1650年頃にイギリスで初めて使用されたとされています。

当時、日本は第四代将軍徳川家綱によって統治されていた江戸時代でした。この時代のベイトリールは、パイクのトローリングに使用されています。

日本のベイトリールの歴史を振り返ると、シマノは1976年にアメリカのLew’s社と協力して開発した「BB-1」を発売しました。これは世界で初めての非円形リールとして注目を集め、フィッシング愛好家にとって画期的な進歩となりました。

ベイトキャスティングリールの歴史は、多くの興味深いエピソードに満ちています。この記事では、ベイトリールの歴史に焦点を当ててご紹介します。

では!! 「ベイトリールの歴史!」ベイトキャスティングリールの歩み!の始まりです(^O^)/


「驚きの事実!」ベイトリールの歴史は中国の南宋時代から始まった!

リールの起源は意外ですが、中国から始まります。下記の画は1127年~1279年の南宋時代に活躍した画家の馬遠の作品、寒江独釣図に船釣りをしている釣り人が、リールを使って釣りをしている風景が描かれています。

寒江独釣図

これ以外にも、中国の文人たちの詩の中に釣りで使うためのリールについて触れられている箇所があります。最も古いと言われているリールは9世紀に存在した詩人、陸亀蒙が記した「漁具の詩」という詩の中に出て来るそうです。

この時代のリールを「釣車」と呼び片軸受けリールで部品は動物の角や竹を加工して作られています。現存する釣車は無いそうですが、台湾リール(ガラマー)がよく似たタイプのリールのようです。

台湾リールは台湾から沖縄県の石垣島地方に伝わったリールだそうです。石垣島では現在でも、アオリイカを釣る為に愛用する釣り人は多く存在します。


1600年代にイギリスから最古の両軸受けリール、ウインチが誕生する!

英国のリールの起源は、清教徒革命後の1651年、トーマス・バーカーの著書「The Art of Angling」に記述されたウインチが、最古の両軸受けリールとされています。

ウインチはギアがないリールで、パイクのトローリングに使用されていました。リールシートもなく、非常に武骨なリールです。

英国では17世紀にリールを用いられるようになっりましたが、当時のリールはラインを収納するだけのリールで釣りをする時は、手でラインを引き出して使っていました。

ベイトリールは英国で誕生し、その後アメリカに伝わりました。1800年代前半までは英国製のリールが使用されていましたが、その後アメリカでもリールの製造が始まりました。


1820年にジョージ・スナイダーがバスフィッシング用のベイトリールを完成

アメリカの釣りリールの歴史は、ニューヨーク州とケンタッキー州の2つの州に分かれています。ペンシルバニア州生まれで後にケンタッキー州パリスに移り住んだ時計製造と銀細工の職人であり釣り師でもあったジョージ・スナイダー氏は、1810年頃に真鍮製のバスフィッシング用ベイトリールの製作を開始し、1820年に完成させました。

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George Snyderの製作したリール

その時代には、ジョージ・スナイダー氏がベイトリールの特許を申請していなかったため、多数のケンタッキーリールが製造されたようです。また、当時のバスフィッシングは餌釣りが主流でしたが、スナイダー氏が開発したリールはキャスティングにも対応していたとされています。

1830年、Thomas John Conroy(トーマス・ジョン・コンロイ)はニューヨークでリールやロッドの製造販売を開始しました。これらのリールは海釣りにおいて優れた巻き上げ力を発揮していたとされています。


イギリスのベイトリールにブレーキシステムが搭載される!

その後の英国は1890年代に入るとベイトリールの素材が真鍮から軽量化で丈夫なアルミ合金に変わり軽量化された事で、大きなリールを作る事も出来る様になりました。

そして、更にボディやスプールの軽量化が進む事でキャスティングが可能になってきました。しかし、バックラッシュをしないようにサミングするのですが、スプールの回転が速すぎる為、怪我をする恐れがあります。

そこで、考え出されたブレーキシステムが1896年にハーディーブラザーズ商会から発売されたリールサイレックスに搭載されます。


1896年にウィリアム・シェイクスピア・ジュニアがレベルワインド機能を設計

同年、アメリカ、1896年にウィリアム・シェイクスピア・ジュニアがレベルワインド機能を設計します。現代では当たり前の機能ですが、ラインを均一にスプールに巻かれるようにする為の装置でレベルワイドが無いベイトリールは指を使ってスプールに均一に巻けるようにしていたのですから大きな発明です。

レベルワインダーの特許自体は古く、1860年にはパテントが申請されていましたが、多くのメーカーが実用化する事はできませんでした。

そこで、少年時代のウィリアム・シェイクスピア・ジュニアは、ボクなら上手くレベルワインダーを作り出せると思われていたそうで、大人になって機械設計を学びます。5年の歳月を費やして、レベルワインド機能の付いたリールを作り出します。

19世紀のアメリカではリールの標準機となるベイトリールを時計メーカーのジョン ハードマンが当時のギア比としてハイスピードの4対1のリールを作り出します。


1881年に後のフルーガー社になるEnterprise manufacturing社が誕生

1881年にアーネスト F. フルーガーによって設立された「Enterprise manufacturing社」がフルーガー社の始まりです。1903年2月10日に最初のリールの特許を取得しました。

この特許は、2枚の硬質ゴム板の間にアルミニウム板を挟んだ2枚のリールエンドプレートに関するものです。この特徴は後にアバロンリールに取り入れられました。

最初のモデル、プルーガー・スプリームは、長いプルーガー・リールの歴史の中で最も意味深いものでした。自動フリースプールと調整可能なアンチバックラッシュを備えたベイトリールです。

その後、ラジウムを用いた発光塗料を開発、発光性のルアーを発売し、これが成功し会社をを発展させます。1916年にはフルーガー初のベイトキャスティングリールを発表します。


1902年1月14日にフランシス・J・ラベスがドラグ機能のパテントを取得

1900年代に入りベイトリールの機能としてドラグシステムが考えだされます。以前からあった、ディレクトドライブでは、大物が掛かった場合にハンドルが逆回転して、ハンドルで手を怪我する事が多かった為です。

1902年1月14日にフランシス・J・ラベスがドラグ機能のパテントを取得します。あらかじめドラグ調整をしておくことで、ラインが放出しますが、ハンドルを離すと逆転することには変わりはありません。

1911年3月21日にウィリアム・C・ボッシェンクラッチとブレーキの付いたリールを開発し特許を取得、研究には様々な人の力と2年の歳月が掛かったそうです。

その後スタードラグ機能が開発しファイト中にドラグ調整ができるようになります。ボッシェンの考案したスター・ドラグ・リールのパテントが1931年に消滅し広く用いられるようになります。


1961年にABUは自動二段変速ギヤシステムとスタードラグのパテント申請

アブ・ガルシアは1921年に時計職人のカール・オーガスト・ボーストローム氏によって時計製造会社を設立します。その後にタクシーメーターの製造にも取り組み、1926年にタクシーメーター「Record」を販売します。

しかし、1934年に創業者のカール・オーガスト・ボーストローム氏が他界し、第二次世界大戦が勃発しビジネスは崩壊します。

息子のイエテ・オーガスト・ボーストローム氏は事業再開の為に当時、アメリカから輸入されていたベイトリールを研究し、ABUからスウェーデン製のベイトキャスティングリールを販売する事に挑戦します。

1941年にアブ・ガルシアは初のベイトキャスティングリールを同社のタクシーメーターと同じ名前である「Record」を4機種作りあげ販売します。

1961年に自動二段変速ギヤシステムとスタードラグのパテント申請をします。この機構を取り入れたのが、1965年に販売された、アンバサダー8000です。

しかし、スタードラグの取り付けが、ハンドルの内側ではなく、外側に取り付けられます。1969年のアンバサダー9000からスタードラグの取り付けが内側になります。


「ダイワ&シマノ」国内ベイトキャスティングリールの歴史!

シマノは1970年に釣具業界へ参入し、1973年にアメリカのアラバマ州に本社を置くLew’s社と共同で開発を行い、世界で初めて非円形のベイトキャスティングリール「Speed Spool BB-1」を発売しました。

パーミング性能が向上し、キャスト時に動くレベルワインダーが固定されたことで飛距離が伸びる設計になりました。日本では1977年にBM-1として発売されました。

80年代に入ると、シマノは当時、最軽量のベイトキャスティングリール「マグナムライト2000GT」を発表し、国内のベイトリールの軽量化を推進し始めました。

ダイワはファントムシリーズの「トーナメントEX-20」を販売しており、このモデルは「ゼロフリクションレベルワインダー」を搭載しています。これによりラインがレベルワインダーに接触せず、飛距離が伸びるという特徴があり、後のTWSレベルワインダーの先駆けとなっています。

「トーナメントPT-10Z」は、1986年にダイワによって発売されたベイトリールで、その渋いワインレッドのロープロファイルボディは、美しさと革新的な技術で注目を集めました。スプールの軽量化に成功し、当時最も軽いラパラのフローティングミノー7gをキャスト可能なスプール回転性能を実現しました。

現在、国産リールは世界的にも高精度なリールとして認識されています。長年バス釣りを楽しんできた人々にとって、国産リールが世界最高の精度で製造され、広く支持されるようになるとは想像もしていませんでした。


おわりに

最後までご覧いただきありがとうございます。ベイトリールの歴史をまとめてみましたが、いかがでしたか?ベイトリールの進化により、現在では超軽量ルアーを扱うことができるベイトフィネスという新しいジャンルが確立されました。

これから、まだまだ釣具メーカーの技術が進歩するに従い考えられないベイトキャスティングリールが誕生する事だと思います。

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「ベイトリールの歴史!」ベイトキャスティングリールの歩み!に関する記事が、皆さんのバスフィッシングライフをサポートできれば幸いです。

では!! よい釣りを(^O^)/


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