今回のバス釣りの偉人はブラックバスのドキュメンタリー映画、BigmouthやBigmouth Foreverを撮影し作り出した、Glenn Lau氏(グレン ロウ)を紹介します。
グレン ラウ氏は1937年にアメリカのオハイオ州に生まれ、釣りやカヌー水上スキーなども経験されて1958年にカメラの写真が評価された事を切っ掛けにブラックバスの水中撮影に挑戦しBigmouthを発表します。
ドキュメンタリー映画、Bigmouthは数えきれない賞を受賞します。世界中のバスアングラーがブラックバスの生態を素晴らしい映像で学ぶ事になります。グレン ラウ氏が収めた映像の数々はバスフィッシング界に大きな功績を残していきます。
では!!映画BIG MOUTHを作った偉人! グレン ローはどの様な人物か!の始まりです(^O^)/
1958年に写真を撮る事でグレン ロウの人生に大きな転機が訪れる!
1937年アメリカの東部のオハイオ州にGlenn Lau (グレン ロウ)は生を受けます。オハイオ州のオハイオとはインディアンの言葉で美しい川という意味だそうです。グレン ローが14歳の時に、この地でバス釣りを始めます。
実はグレン ロウ氏はプロのカヌーや水上スキーの選手として生計を立てられる腕前だったようですが、好きなバス釣りに関われる環境を選び、五大湖の一つエリー湖のサンダスキー湾近くでバスやウォールアイ、レイクトラウトを専門に狙うガイド業を始めます。
グレン ロー氏のガイドでのポリシーがノーフィッシュ・ノーマネーで魚が釣れなければガイド料はいらないというのものでした。しかし、グレン ロウ氏はノーフィッシュで終えることなくお客さんに返金する事は無かったそうです。
1958年にグレン ロー氏はキング・オブ・オハイオ・フィッシング・トーナメントに出場して3,000ポン近くのウェイトで優勝した。
賞金の一部を使ってグレン ラウ氏は初めてフロリダに旅行し、直接フロリダの淡水と海水の両方の釣りを体験したかったそうです。旅行中にグレン ラウ氏はフロリダ中央部の澄んだ泉を発見し、それが後に彼の個人的なアウトドア スタジオとなるフィールドです。
更にグレン ロウ氏に転機が訪れます。美しい自然の写真を撮ってみたいと考えたグレン ロウ氏はレンタルカメラで撮影を始めます。その写真がコンテストで評価され優勝します。
この事がきっかけになり当時、不可能とされていたブラックバスの警戒心が解けた自然体の姿の撮影に挑んで行くことになります。
1971年にホーマーサークル氏と出会い1973年にBigmouthを発表!
1971年にバス釣りのビデオの制作にフロリダ州を訪れた際、著名なアウトドアライターであるホーマーサークル氏と出会います。
ホーマーサークル氏はアメリカでは最も権威のあるアウトドアライターで映画ビックマウスでは彼の出演で映画を撮影をする事が決まりました。後にグレン ロウ氏はホーマー・サークルの故郷でもあるフロリダ州オカラ近郊に移り住みます。
ビックマウス撮影期間は2週間の予定でしたが、撮影場所のシルバースプリングスの水質を見て考えが変わります。シルバー・スプリングスの水の純度が99.65%で透明度が優れた環境だったのです。
当時2週間と考えていた撮影期間でしたが、2カ月に延長しましたが、まだ撮影は終わらず、最終的には18カ月間に及ぶ撮影期間になっていきます。1本の釣り映画に、ここまでの時間を掛けた作品は他に存在していないでしょう。
撮影の拘りでバスの群れが集団でベイトフィッシュを捕食するシーンを遠くからではなく、目の前で撮影したいとグレン ラウ氏は考えていた。
その撮影をする為にカメラを持たずシルバースプリングスに毎日欠かさず8~10時間の間、何もせずただ潜り、バスの警戒心を解く行動を始めます。バス達は日に日に警戒心が解けて35日後にはグレン ラウ氏が動いたりしてもバスは逃げなくなり、37日目に撮影が開始できたそうです。
バスに自分の存在を受け入れられたと感じたグレン ラウ氏はカメラを持ってバスの群れと行動を始める中で集団フィーディングの撮影に成功します。
1973年にリリースされたBigmouthは、素晴らしい映像もさることながら、ホーマーサークル氏も登場し更に『トワイライト・ゾーン』で有名なロッド サーリング氏がナレーションを担当していました。
Bigmouthは数え切れないほどの賞を受賞し、世界中のバスフィッシング愛好家に愛される映画になります。この作品は映画館だけでなく、アートハウスや講堂でも上映され、映画館の定員の2倍以上の観客を集め超満員たったそうです。
また、Bigmouthは上映と同時にビデオも販売されましたが、クルマの中にBigmouthのビデオを置いておくと盗難にあう事件が多発したそうです。
1996年にBigmouthの続編になるBigmouth Foreverを発表!
Bigmouthの成功によりグレン ロー氏はフィッシング業界で大手メーカーのコマーシャルやショートフィルム、そしてドキュメンタリーの撮影に引っ張りだことなります。
また跳躍するバスのスチール写真はBassmasterをはじめとする多くのアウトドア雑誌のページや表紙を飾りました。
グレン ロー氏はプロデューサー兼ディレクターとして、The American Sportsman/The Wild/Wild World of Animals/Quest for Adventure/The Fisherman/Sports Afield/The Outdoorsmanなど、300本以上のコマーシャルと200本以上のテレビ番組を制作しました。
この様に数え切れないほどの仕事をしたグレン ラウ氏ですが、なかでも最も重要だったのはBigmouthの続編になるBigmouth Foreverです。この作品は制作に3年の時間が掛かり、プロアングラーのハンク・パーカーとショウ・グリズビーを起用し彼らの視点からストーリーを語っています。
グレン ラウ氏にとってBigmouth Foreverは、1作目では描ききれなかった多くの側面をカバーする機会となりました。前作のBigmouthを製作する前にアングラーからバスに関する60以上もの疑問を投げかけられたそうで、Bigmouthではその内の15問程の疑問に対して答えられたそうです。
そして、Bigmouth Foreverでは更に17問の質問に答える事が出来たそうです。前作と同様に映画Bigmouth Foreverも大成功を収めました。1996年には北米映画&ビデオ賞をはじめ、数々の賞を受賞しました。
『Bass Forever』 Glenn Lauによるバスを釣るための様々なノウハウが詰まった本!
グレン ラウ氏はB.A.S.S.のシニア・エディター、ケン・デュークやホーマーサークルの紹介により本を発表します。彼の著書『Bass Forever』には、アングラーとして、また映画製作者としてのグレン ラウ氏の生涯の業績が数多く記されています。
また、バスを釣るための様々なルアーや戦術についても詳しく述べている。季節ごとのアプローチで、刻々と変化する環境に適応するバスの微妙なニュアンスを読者が把握できる内容になっています。
彼が世界記録のバスを育てようとした方法と、巨大なバスがどのように飼育され、そして品種改良により、強くてウェイトのある魚を作ることができるかについても触れており、映画と同様、この本には美しい映像が満載されている。
『Bass Forever』には、アングラーとして、また映画制作者としての生涯の業績が数多く記録されており、バスを釣るための最も生産的なルアーや戦術のいくつかが明かされています。
グレン ラウ氏はは300本以上のテレビ番組の司会や出演を務め、映画俳優組合、アメリカ・メディア写真家協会、フロリダ州のバス環境保護センターの特別顧問、アミリアン・フィッシャリーズ・ソサエティの会員でもありました。
また、”Hooked on Fishing, Not on Drugs “キャンペーンの創設者のひとりであり、淡水釣りの殿堂入りを果たしています。そして、2021年6月5日にグレン ラウ氏は86歳でお亡くなりになります。
おわりに
1980年代にボクはグレン ラウ氏が製作したBigmouthやBIG MOUTH FOREVERを行きつけのタックルショップで見せて貰らった記憶があります。
その後、90年代に入りBIG MOUTH、BIG MOUTH FOREVER、FEEDING HABITS OF BASSの作品にヒロ内藤さんの翻訳が入ったDVDが発売され英語内容の素晴らしさを理解する事ができました。
ヒロ内藤さんの翻訳版のDVDにはグレン ラウ氏へのインタビューが掲載された冊子があり、その中にグレン ラウ氏が日本のアングラーへのメッセージがありましたので紹介します。
「とにかくバスフィシングは自然環境があってのもの、豊かな自然があるからこそバスフィッシングが楽しめる。全てのアングラーには自然を愛し、それを守るフィッシャーマンになって欲しいね。それが私からの最大のメッセージです。」
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今回の映画BIG MOUTHを作った偉人! グレン ラウはどの様な人物か!の記事があなたのバスフィッシングライフのサポートになれば幸いです。
では!!よい釣りを(^O^)/
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