ラバージグの基本的な使い方には、3つのテクニックがあります。遠投して使うキャスティングスタイル、短距離を素早く攻めるピッチングとフリッピング、そしてラバージグを中層で使用してバスを釣るスイミングがそれにあたります。
バス釣りを始めて間もない初心者に難しいと感じるのが、ラバージグの釣りです。ラバージグの難しいのはバイトが明確でなくアタリを察知するのに慣れが必要な点です。
しかし、ラバージグは大型のブラックバスを選んで釣る事が出来るルアーでもあるので、サイズアップを考えているならマスターしておきたいルアーの一つです。ラバージグの歴史、使い方や基本的な知識を学んでいきましょう。
では!! 「10分で分かる」ラバージグの使い方!3つのテクニックを学ぼう!!の始まりです(^O^)/
ラバージグの使い方の基本は3つのテクニックと4つのアクション
ラバージグの使用方法やテクニックには多様なものがあり、主に以下の4つのカテゴリーに分類されます。
ラバージグの使い方として、キャスティング、ピッチング、そして近距離で素早く釣るフリッピング、さらには表層から底までのあらゆる水深を探れるスイミングも、ラバージグを使った釣りのテクニックです。これらのテクニックにより、様々な状況に対応し、効果的に魚を釣ることが可能になります。
ラバージグの基本① ラバージグのキャスティング スタイル!
ラバージグの使い方で最も一般的で広く使われているキャスティングに焦点を当て、ラバージグのアクションについて詳しく見ていきましょう。
ボトムクロール
ボトムクロールはドラッギングに似たテクニックでボトムからなるべくジグを離さないように、ラバージグを小刻みに震わせるアクションを与えます。この 震わせるアクション、シェイキングアクションをしながら引いてくるテクニックがボトムクロールで冬の低活性のバスや産卵を意識したプリスポーンの時期でもよく使われるテクニックです。
使用するラバージグのタイプはアーキーヘッドやフットボールジグが使い易いです。ラバージグをシャロー側からディープ側にトレースする際にはラバージグがボトムから離れにくいのですが、オカッパリではディープ側からシャロー側にトレースするので、その場合はラバージグがボトムから浮き上がりやすいのでその点に注意して操作しましょう。
リフト&フォール リフト&ドロップ
ラバージグのリフト&フォールはロッド操作でジグをしゃくり上げて落とし込むテクニックです。ブラックバスの活性が高ければジグのアクションは大きく動かし、逆に活性が低いのであればリフトの幅を短くすることによってジグの動かす幅を変えていきます。
ラバージグをリフトした後にロッド位置をスグに戻すことで、リフト&ドロップはラバージグの移動を抑えられます。
逆にジグの移動距離を大きくしたければリフト&フォールでラバージグが着底するまでリフトしたロッドの位置はそのまま固定して行います。2つのテクニックを状況によって使い分けてください。このテクニックではアーキーヘッドのラバージグが使い易いです。
ラバージグの基本② ラバージグのフリッピング ピッチング
ラバージグを活用したフリッピングとピッチングのテクニックについて、詳しく解説していきます。これらのテクニックはバス釣りにおいて非常に効果的で、特にカバーの密集するエリアや障害物の周辺での釣りにおいて、その真価を発揮します。
フリッピングはロッドを立て、ラインを指で引っ張りながらルアーを投げる技術で、ピッチングは少し距離を取り、ルアーを振り子のように送り込む技術です。これらのテクニックをマスターすることで、バス釣りの成功率を大きく向上させることができます。。
フリッピングメソッド
フリッピングは、近場に連続してカバーがある場所で使われるテクニックです。カバーに接近してラバージグを投げ込むことで、バスを釣ります。
ロッドを立てたり寝かしたりしながら、ラインを指で引っ張ってラバージグをキャストしていきます。キャスト後はラバージグを小刻みに震わせながら引き寄せます。このアクションはボトムバンピングに似ています。
フリッピングでは、ウェッジタイプのヘッドを持った1/4ozから1ozクラスのラバージグが適しています
ピッチングメソッド
ピッチングとは、ラバージグを振り子のように少し離れたカバーへ正確に投げ入れる釣りのキャスティングテクニックです。
ピッチングは通常のキャストとは違い、シャローのカバーの周りや奥へラバージグをソフトプレゼンテーションで投げ込んでバスを釣ります。
ピッチングには、ウェッジタイプのヘッドを持った1/4ozから1ozクラスのラバージグが必要です。
ラバージグの基本➂ ラバージグのスイミング!
ラバージグのスイミングは、表層や中層でスイミングさせてスピナーベイトのように使用するテクニックです。このテクニックでは、ジグが一定の水深を保ちながら泳ぐことを覚える必要があります。
また、ラバージグが浮かびも沈まずにリトリーブできる速度をニュートラルスピードと言います。ラバージグを使ったスイミングでは、ジグがどの水深を泳いでいるかを把握することが重要です。
ラバージグのウェイトを変えることで、ジグの泳ぐレンジやスピードを調整します。たとえば、3/8ozのジグで1.5mの水深をニュートラルスピードでキープできた場合、リトリーブスピードを速めたいなら1/2ozの重いジグに変更します。逆に、もっとゆっくり引きたい場合は1/4ozの軽いジグにして調整するのです。
ラバージグを使ったスイミングでは、ただ巻きだけでなく、ロッドを細かく動かしてアクションを加え、ラバージグを泳がせることも、さらに魚を釣る効果的な方法の一つです。
スピナーベイトのアピールが強すぎて反応が悪い時は、ラバージグのスイミングが有効です。スピナーベイトのブレードが発する光を嫌う魚がいるため、そのような時にはラバージグのスイミングを試してみてください。使用するラバージグはアーキーヘッドタイプやスイミングタイプがおすすめです。
ラバージグのタックルセットアップ
ラバージグのタックルセットアップについて見ていきましょう。ラバージグの方法の中から3つを選び、説明します。これら3つの釣り方では、ロッドの長さや硬さ、ラインの太さなどが異なります。
・キャスティング&ピッチング
・フリッピング
・ディープレンジ
キャスティング、ピッチング、スイミングのタックルセットアップ
シャローウォーターでのキャスティングによるアプローチはボトムバンピングさせて使う事が多くなるので6フィート前後のミディアム~ミディアムヘビーのロッドが使い易いです。操作性は短いロッドの方が良いので自身の体力に合わせてロッドの長さをチョイスしましょう。
ピッチングの場合はもう少しロッドの長さも長くなり、6.6フィートから7フィートのミディアム~ミディアムヘビーのロッドが使い易いです。
ラバージグのスイミングはシングルフックのラバージグをしっかりフッキングする為に6.6フィートから7フィートのミディアム~ミディアムヘビーのロッドが使い易いです。
使用するラバージグは3/8oz~1/2ozのフットボールジグや汎用性の高いアーキーヘッドタイプを使用しピッチングでヘビーカバーを釣る場合にはウェッジタイプのラバージグをチョイスしましょう。
ラインはナイロンまたはフロロカーボンラインの16lb~20lbぐらいを使用するとカバー周りや奥へジグをアプローチしても安心です。
フリッピングのタックルセットアップ
フリッピングには専用ロッドが各メーカーから販売されています。7フィート以上のヘビーアクションのロッドでラインはPEライン5号クラスやフロロカーボンライン25lb以上、ナイロンラインなら30lbをカバーの種類によって使い分けていきます。リールはラインの長さがそんなに必要な釣りではないので、フリッピング専用のモノも販売されています。
使用するラバージグは1/2oz~1ozの障害物のすり抜けの良いウェッジタイプのラバージグを使います。
ディープレンジのタックルセットアップ
ディープウォーターでラバージグを使う場合にスピニングタックルによるアプローチがあります。ロッドのパワーはミディアムライト~ミディアムクラスのロッドにラインはPEの1.5号~2号をセットしてラバージグは1/4oz前後のアーキーヘッドやフットボールタイプを使用する。
魚探で地形変化に障害物が絡むような場所を探し出しそのピンスポットへラバージグを送り込むテクニカルな釣りになります。春のプリスポーンの魚や冬のディープ落ちた比較的バスが固まる時期に有効なテクニックです。
「ヘッド形状について」ラバージグのヘッドタイプは大きく分けて4タイプ
ラバージグには大きく分けて4タイプのヘッド形状があります。ヘッドのデザインごとに障害物回避の能力が違ったり着底姿勢のバランスの良いモノがあり障害物(カバー)の密度や種類そして釣り方(メソッド)等でヘッドのデザインを選びます。ラバージグはカバーを果敢に攻める釣りなので障害物の濃さによって重さを変える必要があります。
アーキーヘッド・ジグ
アーキータイプはドロップオフや単体の岩などの大きめのカバーに使いやすくがヘッド形状が前側が広くなっている為、ウィードなどの水生植物のソフトカバーの抜けが悪いです。
その為アーキータイプのヘッドを使うのであれば、ドロップオフやウィードのエッジを釣るのに適しています。また、アーキータイプのラバージグは沈下姿勢がよくスカートの動きも良いのが特徴です。
ウェッジヘッド・ジグ
ウエッジタイプはヘッド先端が尖ったテーパーの付いた形状でアイの位置も前側、0°方向になっている為、カバーのすり抜けが良いのが特徴です。ウェッジタイプのラバージグはフリッピングでもよく使用されます。
ヘッドに抵抗が無く沈む速度が早くなりスカート動きはあまり良くないのが特徴。ソフトカバーやハードカバーに関わらずカバーを釣る事を前提として使うならウエッジタイプがいいでしょう。
スタンドアップ・ジグ
スタンドアップ・タイプはヘッドのデザインが扁平で広く作られている事でボトムへの着底姿勢が良いのが特徴です。
元々はウォール・アイを釣るのに考えられたジグでリザーバーでのディープエリアを狙うのに便利なジグヘッドです。
フットボール・ジグ
フットボールタイプのヘッドを持つラバージグはアイの取り付け角度が90°に付いているのでジグを引っ張るとフックを上に向けた姿勢になりバスがジグを咥えたら確実に上あごを捉えます。
アイの取り付け角度からも分かるとおり縦のアクションやドラッキング(ズル引き)での使用に向いています。ディープの釣りでのキャロライナリグの変わりに1/2oz以上のフットボールジグでボトムをサーチする方法で早い釣り方をするアングラーもいます。
冬の低活性なバスに対してもスローに誘う事ができ魚探に映し出せない地形の変化もロッドを通して感じる事が出来ます。
ラバージグのスカートの素材はゴムとシリコン、スカートの長さは季節によって使い分け
ラバージグのスカート素材には、ゴム製のファインラバースカートとシリコン製のシリコンラバースカートの2種類があります。それぞれに独特の特性があり、釣りの条件に応じて選択することが推奨されています。
素材の特性として、ゴム製ラバースカートは低水温でも柔軟性が保たれ動きやすいですが、シリコン製ラバースカートは低水温で硬化し動きが悪くなることがあります。
シリコン製のスカートの利点は様々な色で製作することが出来る点です。ブラックバスは色を認識しているのでカラーセレクト出来る事は大きな強みになります。
スカートの長さや素材は季節に応じて使い分けることが釣果につながる重要な要素です。冬の低活性期には、柔らかいゴム製で毛足の長いラバースカートを使用すると、余計なアクションを生み出すことができます。一方、水温が高い夏は、ラバージグのスカートを短くトリミングして使用すると効果的です。
「ラバージグの性能発揮」ラバージグのトレーラーの種類と使い分け
ラバージグは単体ではなく、プラスティックワームやポークリンドと組み合わせて使用することでその性能を最大限に引き出します。トレーラーを装着することで、スカートの動きとは異なる波動やアクションが生み出されます。ラバージグのトレーラーとして使用できるワームは以下の通りです。
・クローワーム
・グラブ
・パドルテール
・ポークリンド
クロータイプ
ラバージグのトレーラーに一般的にトレーラーとして、よく使われるタイプのワームがクロータイプです。ザリガニをイミテーションしたい時に使用するのはもちろん、二本の爪が水を大きく動かす事でディスプレイメント(波動)が生まれルアーの存在をバスにアピールする役目をします。
グラブ
グラブは大きくカーブした平たいテールを水中でヒラヒラと動く特徴を持っています。テールが薄い分水を動かす力、ディスプレイメントは弱いですが、テールの動く姿が視覚効果を狙えます。グラブは落とし込みからスイミングまで幅広く使う事が出来るトレーラーワームです。
パドルテール
パドルテールワームは、太めのボディに平らな大きなテールを備えたワームです。この平ら状のテールは、大きなうちわのように水を押して掻き回し、バスにアピールします。
パドルテールワームはフラッピングというアクションをします。そのアクションは8の字を描くように動いて水を押し、かき混ぜるのです。パドルテールは、大きな水の動きを作り出す強力なテールを持つワームで、濁った水での視認性が低下した時や、カバーの奥でフリッピングする際にジグトレーラーとして人気があります。
ポークリンド
ポークリンドは豚の皮脂で作られた天然素材でその歴史は長くワームが作られるよりも昔から使用されてきました。ポークリンドは乾いてしまったりすると使い物にならないので夏場は特に扱いがデリケートになりますが、ワームに比べて独特な柔らかい動きを見せるのが特徴です。
ラバージグのトレーラーに使用されるプラステックワームのメリットはワーム素材が丈夫に作られているので乾燥など気にせずに使えるのが特性でもあります。
「ラバージグの歴史」1960年代に入ってラバースカートの原型ができた
現在のスカートにウィードガードが取りついたデザインのラバージグは60年代後半から1970年代に登場します。それまでラバージグは現在のデザインになるのに、かなりの変化を遂げた歴史があります。
1900年代の初め頃はシングルフックにガン玉を付けたジグヘッドが登場し、1915年には集魚効果を狙ったスピナーが付いたジグヘッドが作られます。これがラバージグの起源になると言われるポーク用のジグヘッドです。
1930年代にフレッド・アーボガスト氏がフラダンスのショーからヒントを得て現在のラバースカートの前身になるフラスカートを作り出します。現在のラバージグとはデザインが異なりますが、フレッド・アーボガスト社はジグヘッドにラバースカートを取り付けたルアーを販売しパテントが切れるまで独占的に販売することができたそうです。1960年後半になるとラバーを細く切った現在よく見かけるデザインのラバージグが登場します。
ラバージグの歴史と起源についてさらに詳しく知りたい方は、ボクが以前に執筆した記事もご覧いただけます。こちらをお読みいただければ、ラバージグに関する知識が深まると思います。
おわりに
ラバージグの釣りも時代と共に大きく変化したルアーの一つだと思います。キャスティングで使用していたラバージグですが古くはフリッピングメソッドやピッチングに始まり現在では当たり前の釣りとして定着したスイミングと様々です。
ラバージグのヘッドデザインも時代の中で様々なニーズに対応できるように変化していますし、サイズもフィネス化してとてもコンパクトなスモールラバージグの新たな釣りが開拓されています。
今回の記事はラバージグの基礎的な部分を抑えた記事構成にしています。それぞれのテクニックについては、また詳しく紹介しようと考えています。ボク自身もなかなか釣るのに時間が掛かったルアーですが1尾を釣る事でコツが掴めるルアーでもあるのでチャレンジして下さい。
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では!! よい釣りを(^O^)/
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