バス釣りを始めて間もない頃にREBEL社のレーベルミノーを見た時は何だか雑な作りのミノーだと感じていました。
当時は日本国内のハンドメイドルアーのミノーのハンクルやムラセミノー、そしてケイコミノー等の美しいハンドメイドミノーを見ていたので、レーベルミノーはイマイチな印象でした。
しかし、レーベルミノーの事やREBEL社の事を知るようになると、このルアーでバスを釣ってみたいと思う様になってくる不思議なジャークベイトです。
今回はレーベルミノーF20をインプレしていきたいと思います(^O^)/
60年代に誕生したアメリカンミノー! レーベルミノーF20のインプレ
今回のインプレで使用したタックルは以下の通りです。
現在、レーベルミノーは123の法則を鱗パターンのモノは販売されていませんが、最近のレーベルミノーは古いモデルには無い細工が施されています。今回は古いレーベルミノーと新しいレーベルミノーバリューシリーズの違いも交えながらインプレしたいと思います。
レーベルミノーF20とバリューシリーズとの比較!
まず、面白い事に左の古いレーベルミノーF20と右の最近の レーベルミノーバリューシリーズとではフックサイズが異なっています。レーベルミノーバリューシリーズ の方が大きなフックを付けていますし、ラトルが内臓されている点も違っています。
レーベルミノーバリューシリーズは結構大きめのラトルが入った音がしますが、F20はそこまで大きなラトル音ではないですね。ボディの厚みも違うようで レーベルミノーバリューシリーズ の方がファットなボディをしています。
フックサイズによる潜る深さの差はあるのか観察すると、あまり差はないようです。しかし、動きは小さいフックを備えた古いレーベルミノーF20の方が動きが大きいように感じますしダートアクションも時折見せてくれます。
新旧のレーベルミノーのスペックの違いを理解した上で、動きの違いがフックのサイズによるものなのか検証しょうと思い、レーベルバリューシリーズミノーにラトリンログに付いていた#6のフックを取り付けて動きを見てみました。
するとやはり! フックサイズでジャークベイトの動きが大きくなっている事がわかりました。
何でもやってみるもんですね、ボク的にはフックサイズを下げたコチラの方のアクションが好きです。ジャーキングした時にロールアクションの中にダートアクションが混じったりして、とてもトリッキーな動きをしてくれます。
REBEL社の第一号に作られたルアーはレーベルミノーF10!
REBELの創業者、ジョージペレン氏は1950年代にPRADCO社を設立し、プラスチック成形のエンジニアとして活躍し、机や冷蔵庫などのプラスチック製の部品を製造していました。
PRADCOの名前はPlastics Research And Development Corporationの頭文字を取って付けたのが社名になっています。品質の高い製品づくりが認められアメリカ陸軍の仕事も請け負っていた会社でもありまます。
PRADCOは経営状態が安定したので、ジョージペレン氏は趣味の釣りを仕事にしようと考えて1963年にREBEL社が立ち上げられました。REBEL社の社名は当時、地元で活躍していた、学生フットボールチームの名前をを真似たそうで意味は反抗・革命です。名前の響きも良いので会社名に取り入れたそうです
REBEL社として最初に発表したルアーがレーベルミノーF10です。
当時、アメリカではヨーロッパのラパラ社のミノーが大人気があり、ラパラのミノーが入手しにくい状態が続いていました。
ジョージぺレン氏の仕事が、プラスチック成形に携わっていた事もあり、その状況を変える為にジョージぺレン氏はラパラよりも安価で供給も容易なプラスチック製ミノーの製作を開始します。
2023年6月28日に大阪市のイレクターズにてヒロ内藤さんにジャークベイトの歴史に関する質問をするチャンスがあり、その会話の中でレーベルミノーに関するお話が聞けました。
PRADCO社を立ち上げたジョージペレン氏はドイツ系アメリカ人だそうです。なので、プラスチック成型の技術を取得されていたのではないかという事でした。当時、PRADCOは国からも仕事が発注されていたので、資金面も充実していたので、REBEL社を立ち上げられたと仰ってました。
また、レベルミノーを開発するにあたり、スイムテストをする水槽も作られたそうです。この水槽もユニークで、円形の形をしており、ルアーを円に沿って動かす仕組みになっています。ここまでして、レーベルミノーは当時開発されていたようです。
ヒロ内藤さん、質問に答えて頂きありがとうございました。
「重要!」レーベルミノーの秘密はボディの柄にあり!
ジョージペレン氏はレーベルミノーを製作する中で、バスがミノーに近づくが最終的に喰いつかないで戻っていく事に対して、どうしたら口をつかってくれるのかと考えます。
3年間の時間を掛けて123の法則と呼ばれる機能を盛り込みます。123の法則とは光の反射リズムを均一にせず、意図的に狂わせる事でバスに口を使わせる機能です。
123の法則を備えたレーベルミノーがロールやウォブルしたりすると反射光が不規則に反射します。
光の反射がキラ、キラ、キラと一定のリズムで光を反射するのではなく、キラ、キラ・・・・キラと
間を明けてからイレギュラーに光を反射するのです。
レーベルミノーに装備しているフックのサイズは時代によって違いがある
新旧のレーベルミノーに取り付いているフックです。0.73gの方が新しいレーベルバリューシリーズミノーのフックで0.48gの方は古いレーベルミノーF20に付いていたフックです。
一本のフックの重量差は0.25gの差があり3本では0.75gの差になります。やはり、このフックの重さでロールアクションが抑えられていると考えられます。
アクションが大きいから釣れるとは言えませんが、フックサイズを変える事で、アクションを強くしたり弱くしたりする事ができる事が分かり同じジャークベイトでも状況に応じて使い分けが出来ると考えられます。
ここで疑問なのが時代によってなぜフックサイズが変更されるのかという点です。この辺の質問をヒロ内藤さんに聞いてみました。
フックが時代と共に進化した事で大きなサイズが搭載できるようになったとは知りませんでした。また、ヒロ内藤さんが仰っているVMCのサイズ5もとても気になりますよね。
ヒロ内藤さんの様に拘るとフックサイズを0.5刻みで使用したくなるんですね。フックは奥が深いです。
REBEL レーベルミノーの研究 おわりに
ジョージペレン氏はルアーの分野だけに留まらずフィッシングボートの開発製造に取り組みます。そして、第一回のバスマスター・クラシックの公式艇もREBEL社が開発したボートが提供されます。
バスマスター・クラシックの現場のボートの上げ下ろしも社長であるジョージ・ペレン自身も手伝ったそうです。また、快適に釣りができるようにエレクトリック・モーターの開発もREBEL社が始めます。今のエレクトリック・モーターとは違い進行方向ボタンを足で踏んで操船するそうです。
バスの為に人口のカバー(障害物)、フィッシュ・ツリーを開発しカバーの育ちにくい水域に寄贈されたそうです。フィッシュ・ツリーはルアーが根掛りしない環境に優しいものだったそうです。
REBEL社をひも解いていくとメーカーが作り出したREBELミノーを使いたくなると言う意味が分かってもらえたと思います。見た目は現代のミノーと比べるとリアルでもなくどちらかと言えば、作りも良いようには思えませんが、内臓された機能と歴史に裏打ちされた成果をもたらしてくれるルアーです。
今回のレーベルミノーの記事があなたのバスフィッシングライフサポートになれば幸いです。
コメント
僕も#6購入させて頂きました😁
装着して泳がせるのが楽しみです😃
次男坊さんコメントありがとうございます😀
フックサイズでジャークベイトのレスポンスは違ってきますので楽しんで下さい。
不思議なのが何故レーベルミノーのフックサイズが動きを抑える方向に
変わったのかという事です。スイムテストもしてると思うんですが、不思議ですね🤔